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かつてあった誰かの記憶の世界を記録している気分になる『TOEM』

文・canavis

『TOEM』はスウェーデンのゲームスタジオ、Something We Madeによって制作されたゲーム
主人公は祖母からもらったカメラを使い、旅の中で出会った人々の問題を解決していく目的だ。

このゲームを去年からずっと暇を見つけてはプレイしている。

3時間ほどで終わると人からは聴いたが、このゲームの世界を早足で閉じるのは惜しい。

ゲームはモノクロの色調で統一され、その世界はモノクロで描かれているせいか今の時間の流れではなく、もう過ぎ去った時間の中にいる気分にさせる。

主人公は、というか自分はこの世界を旅していると
もう終わった誰かの物語をカメラをつかって記憶しているような

そんな気分になった。

誰かが住んでいた街
誰かが旅行でおとづれた海辺の風景
誰かのいつもの場所

そしてそこはもう存在しない

白と黒で描かれた人々
カセットテープから流れる音楽は
優しく美しい

だれかの、もうない世界をつなぎとめている感覚に陥る作品だ。

『TOEM』はPC , Nintendo Switch で遊ぶことができる。


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