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ゆなあやと振り返る2005年の千葉ロッテマリーンズ

柚「いやぁ…いつ見ても2005年のロッテの試合は興奮するね!」
彩「ね!8月28日のジョニーが復活して勝ち投手になった試合とか!」
〇「2人って2005年の話ばっかりするよね。2005年になにかあったの?」
柚「はぁ!?てめぇは正気か?」
彩「2005年はロッテが31年ぶりに優勝して日本一になった年だよ!バカ!」
〇「へ…へぇ…」
柚「あーもう!お前みたいなくそバカのために説明してやるよ!」
彩「ちゃんと聞いとけよっ!」
〇「あ…ありがとう…」


2005年のチーム成績など

2005年度千葉ロッテマーリンズ
監督:B.バレンタイン(2期2年目)
成績:136試合 84勝49敗3分 優勝 
貯金:+35
勝率:6割3分2厘 ②
チーム打率:2割8分2厘 ①
チーム得点:740 ①
チーム盗塁:101 ①
チーム防御率:3.21 ①
チーム失点:479 ①
チーム守備率:.990 ①
チーム失策:51 ①
チーム捕逸:4 ②
チーム得失点差:+261
※丸数字はその成績のリーグ順位

〇「えっ…この年のロッテのチームの成績って凄くない?」
彩「打線の指標ではダイハード打線よりも高く平成で一番の打線なんだよ」
柚「136試合での84勝だからこれを143試合に変換すると89勝だね」
〇「すご…でも成績的には今の試合数でも残せない成績だよね…」
彩「そう!このチーム成績を136試合で残したっていうのがまず凄いの!」
〇「ちなみに勝率が2位なのになんでリーグ優勝なの?」
柚「2004年~06年は今のクライマックスシリーズの前身制度でプレーオフってのがあったのね」
彩「当時の制度としてはそのプレーオフで優勝したチームがその年のリーグ優勝だったってわけ」
〇「ふーん…じゃあ3位のチームにも優勝の可能性があったってこと?」
柚「制度上はそうなるけど3年間でリーグ3位のチームが優勝することはなかったよ」
〇「ふーん…」
彩「2005年は3位の西武ですら貯金を作れなかったからロッテとソフトバンクで貯金を分け合った形になるね」
〇「すごい…」
柚「次は2005年のロッテ打線について振り返ってみるよ!」

2005年のロッテ打線

1番~9番の成績(数字は打率→本塁打数→打点)
1 遊 西岡  剛  .264 4 48  盗塁王(41盗塁) 
2 二 堀  幸一  .305 7 46  
3 一 福浦 和也  .300 6 72  
4 左 A.ベニー  .271 13 71
5 捕 里崎 智也  .303 10 52
6 中 サブロー   .313 14 50
7 右 M.フランコ .300 21 78
8 指 イ・スンヨプ .260 30 82
9 三 今江 敏晃  .310 8 71
控え選手
小坂  誠  .283 4 31
大塚  明  .293 8 32
橋本  将  .257 7 31
Ⅴ.パスクチ .284 8 20
初芝  清  .220 1 16

〇「うわ…凄い打線だね…」
柚「総6番打線みたいな感じで嫌な打線だよね」
彩「スタメンはみんな3割だし3割行かない選手はHRと盗塁数でカバーできてる」
〇「確かに。HRの数は多くないけどみんな打点を稼いでるね」
柚「ボビーが目指した打線は2塁打が永遠に出る打線なんだよ」
〇「2塁打が永遠に?」
彩「HRが出ると確かに点は入るけど塁が空になる」
柚「だけど2塁打が永遠に出ると、常に得点圏に走者を置いて相手投手にプレッシャーをかけられるし、HRが出にくい球場を本拠地にするチームにはベストな作戦だったってわけ」
〇「なるほどねぇ…よく考えられているんだね」
彩「しかもボビーはそれまで日本野球の打線の考え方とは全く違う考えで打線を組んだだよ!」
〇「というと?」
柚「打線を固定することを辞めて毎日打線を組み替えた」
〇「毎日…今年は日本ハムがそんなことやっていたような…」
彩「そうそう。今では結構一般的な考えになってきているけどこれを日本野球に持ち込んだのはボビーなんだよね」
柚「ちなみにポストシーズン含む全147試合で135通りの打線を組んだの」
〇「えっ…135通り…」
彩「捕手は里崎と橋本。内野は堀、西岡、小坂で回す。今考えたら超豪華だよね」
〇「すごいねぇ」
柚「そりゃ優勝するよねって感じだよねぇ」

2005年のロッテ投手陣

先発
清水 直行 24試合 10勝11敗 3.83
久保 康友 19試合 10勝3敗 3.40 
小野 晋吾 24試合 10勝4敗 2.81
渡辺 俊介 23試合 15勝4敗 2.17
小林 弘之 23試合 12勝6敗 3.30
セラフィニ 27試合 11勝4敗 2.91
中継ぎ
薮田 安彦 51試合 7勝4敗2セーブ19ホールド 3.07
藤田 宗一 45試合 1勝4敗24ホールド 2.56
高木 晃次 20試合 1勝1ホールド 3.20
小宮山 悟 23試合 1セーブ1ホールド 3.79
抑え
小林 雅英 46試合 2勝2敗29セーブ 2.58

〇「先発の6人が全員10勝以上だね」
彩「これは史上初の成績だったんだよ」
柚「まぁ…全てが好循環だったんだよね」
彩「打線が打つから楽して投げられる。リズムよく投げるから守備のミスも減るし、攻撃の時間が長くなる。勝つべくして勝ってるんだよ」
〇「防御率が4点台の選手もいない」
柚「そこも凄いところ。まだ当時はリーグ全体的に打高の中でこの成績。失点の数がリーグで一番少ないのも頷けるんだよ」
彩「中継ぎもYFKと呼ばれ勝利の方程式が確立されたよね」
〇「ふーん…小宮山と高木はなんの役割?」
柚「それはこのあと振り返るからここではかつあ~い」

伝説のプレーオフ(第1戦~第5戦途中)

柚「2005年、ロッテはシーズンを2位で終えてプレーオフに出場することになるんだよね」
彩「第1ステージの西武戦は2連勝で突破して福岡で優勝をかけた勝負が始まったんだよ」
〇「ほうほう…」
柚「当時は首位と2位に5ゲーム差があれば首位にアドバンテージの1勝があったんだ」
〇「へぇ。この年のロッテとソフトバンクのゲーム差は?」
柚「4.5」
〇「うわっ…ギリギリ」
彩「そう。だからお互いに0勝0敗からスタート。1戦目と2戦目はロッテが勢いのまま連勝」
〇「おっ!」
柚「第3戦も9回裏開始前で4対0。ロッテのマウンドにはセーブ王のコバマサ」
〇「これは決まったも同然だね!」
彩「でもこの試合、ロッテは負けます」
〇「ん?」
柚「コバマサが9回裏に4点取られて、延長の末にサヨナラ負け」
〇「えぇ…うそでしょ」
彩「次の日も負けて2勝2敗になるのよ…」
〇「これは…なんか嫌な予感…」
柚「第5戦も2点を先行される苦しい展開…」
〇「まさか…負けるのか…」
彩「1対2の8回表に先頭の代打・初芝のボテボテのサードゴロから奇跡がおこるの」
〇「えっ…サードゴロが?」

ミラクルマリーンズ

柚「初芝のボテボテのサードゴロがなんと相手の守備のミスを誘うの!」
〇「すごっ…」
彩「その後に福浦が続いてサブローが倒れたあと、1死1・2塁で打者は里崎…」
〇「なにかしてくれそうな男が打席に…」
柚「馬原が初球に投げた直球をはじき返して打球は左翼フェンス直撃!」
〇「おぉ!」
彩「初芝と激走の福浦が生還で遂にロッテが逆転!」
柚「今見ても感動するね…」
〇「さすが里崎さんだねぇ…」
柚「最後はコバマサが第3戦目の借りを返して抑えてゲームセット!」
〇「ミラクルだね」
彩「まさしくミラクルマリーンズなんだよぉぉぉぉぉぉ!」
彩「里崎っ!里崎っ!里崎っ!里崎っ!」

日本シリーズは圧倒

柚「リーグ優勝を果たしたロッテは日本シリーズに出場!」
〇「日本シリーズもハラハラした戦いが…」
彩「おきませんねぇ」
〇「ん?」
柚「4試合で決まります」
〇「えっ!うそでしょ!?」
彩「ほんとほんと!10対1、10対0、10対1、3対2で終わり」
〇「あっ…これがかの有名な33対4か」
柚「そゆこと~」

卓越したボビーのマネジメント能力

柚「2005年、ロッテが優勝したのにはボビーの采配よりもマネジメント能力高さが関係していると思う」
〇「マネジメント能力?」
彩「まずは日替わり打線で休みの選手を作ってコンディションをよくする」
〇「なるほど」
柚「投手も中6日のローテを厳守。キャンプの投げ込みの段階から球数を管理」
〇「徹底的な管理だね」
彩「その日、ベンチ入りではない選手は練習後試合を見ないで帰宅してもOKだったらしいよ」
〇「えっ…それ日本人監督には無理な考えかも…」
柚「中継ぎは敗戦処理をベテラン投手に任せて、若手投手は常に勝っている状況で投げ勝利に貢献できたという意識を植え付けたの」
彩「しかもベテラン投手にも活躍する機会が訪れるっていう訳よ!」
〇「すごいマネジメント能力だな…」
柚「メジャー式と日本古来のものを上手に融合していったのがボビー・マジックなんだよ!」

〇「うん。2005年のロッテが分かった」
柚「ボビー政権はドラフトの選手選びやボビー本人の契約などの問題で末期は思ったように勝てなかったけど2005年に優勝したっていう記録と記憶は永遠に残るんだよ!」
彩「来年こそもう一度千葉に栄光を…」
〇「そうだねぇ…」

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