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1st EP 「現日記」 セルフライナーノーツ

どうもこんにちは。小野です。
さて第2弾は「現日記」の解説です。
少し前に公開した第1弾を読んでない方は
ぜひそちらを読んでから読んでいただけると
幸いです。

【概要】
1st EP「現日記」(読:うつつにっき)
2022年2月21日会場限定発売。
後にロンパリやZOOなどでの取り扱いも開始
(現在は売り切れ)
¥800ー

1.FLOWER
2.Ole!
3.TAWAKE
4.虚構に住む

現在は廃盤。
なおサブスクにて配信中
→ https://linkcloud.mu/078a7aef

ざっとこんな感じですね。
我々の2枚目の作品です。
こちらも800円とかなり安いですね〜。
1000円でいいじゃん。
こちらはGtの松田が加入して
割とすぐレコーディングしたはずです。
つまりフォーピースになってからは
1番最初の作品です。

では曲の解説に移りましょう。


FLOWER
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今年も奴らがやってきた
出会いの季節別れの季節
そこに容赦なく到来
ドライな目の中に潜みこんで
街ゆく人も厳戒態勢
誰も彼も顔を見せないね
そこに容赦なく到来
どうだい?ここは地獄逃られないよ

Why attack us ?!
We are not not doing anything !!
Runny nose and tears won't stop !!
Please come out !!

鼻水垂らしたガキ1人
救うことすらできないまま
僕らに何ができるだろうか
涙を拭いたなら

こんな時だって言うのに偉い人
関係ない事ばかり討論
街の混乱は加速
家族連れのお父さんは涙目
黒塗りの高級車も
気づいた時にはもう真っ黄色
街の混乱は加速
かろうじてなんとか息を吸った

泣きじゃくった子供の顔に
釣られたのか僕も泣いた
いつかこの手でお前らのことを
根絶やしにするから

対迎撃兵器ピースウェーブ
武装規制解除殲滅セヨ…
これをもってしても倒せないとは
もはや勝ち目など…

Why attack us ?!
We are not not doing anything !!
Runny nose and tears won't stop !!
Please come out !!

鼻水垂らしたガキ1人
救うことすらできないまま
僕らに何ができるだろうか
涙を拭いたなら
泣きじゃくった子供の顔に
釣られたのか僕も泣いた
いつかこの手でお前らのことを
根絶やしにするから
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さてこの曲はもうお分かりですね。
そう「花粉」への怒りを歌った曲です。
結構あるあるなんですけど
リリースした時期的にもコロナに対する
曲だと思われがちなんですよね。
でもこの曲書いたの2019年とかなので
全然関係ないっす。
政治批判とかでもなんでもないっす。
なんかすみません。

ただ花粉の曲だからといって
おもしろギャグソングでは無いんですね。
皆が思っている以上に俺は
花粉に対して怒っています。
しかし花粉ってどうしようもないんですね。
このみみっちいどうしようもない怒りって
誰しも一つや二つ位はあると思うわけです。
それが俺はたまたま花粉だっただけで
あなたはあなたの怒りを
歌い、聴き、踊ればいいんです。
音楽ってそういう為にあると思ってます。
どうしようも無いみみっちい怒りを
一緒に喚き散らしましょう。

Ole!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

俺って何?俺って何?
ひたむきに自分探しの旅
あれって俺か?君って俺か?
その旅にきっと意味は無い
俺って何?俺って何?
毎日自問自答の日々
あれって俺か?君って俺か?
そんな所に答えがある訳もなく

俺って何?俺って何?
ひたむきに自分探しの旅
あれって俺か?君って俺か?
その旅にきっと意味は無い
俺って何?俺って何?
毎日自問自答の日々
あれって俺か?君って俺か?
そんな所に答えは無い

ずっと迷子
見失ったマイホーム

俺は俺のまま生きれるでしょうか
嘘も全部とっぱらって
俺らしさなんてもんはマジであるのか?
未だ見る影もなく

俺らしさならそこにあるのに!
見えないし触れないの
だから俺は俺のこと探すだろうな
俺はここにいるのに…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

自分らしさって皆さん理解していますか?
俺は未だによく分かってません。
しかし自分らしさを求められるシーンって
大人になればなるほど結構ありますよね。
学校や就職の面接とか、
俺らみたいな音楽家ならオリジナリティとか
色んな場面で求められるんです。
そこで俺は考えたんです。
しかし俺は俺以外の誰か、何かに
自分らしさを求めていたんです。
自分らしさとは自分の中にしかないのに。

とかなんとか言ってるけど
そこまで深く考えてこの歌詞書いてねー!
基本語呂がいいから
こういう歌詞になったんだ!
真面目に聴くな!
踊れ!

TAWAKE
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
パチンコ屋から漏れるタバコの匂いが
気にならなくなったのはいつからだろうか

あの頃の僕らはすなわち無敵で
怖い物など1つも無かったくらいに
鋭い風が吹き、酔いも覚めてきた
朝日が顔出してまた今日が終わってく

苦節19年目のハナタレ坊主は
どこへ向かって何をしでかすのか
何も持たずに広大な未開の荒野に
繰り出しては今も行方知れず

パチンコ屋から漏れるタバコの匂いが
気にならなくなったのはいつからだろうか
いつの間にか無くした何かと引き換えに
微かだがハッキリと浮かんだんだよ風景

苦節19年目のハナタレ坊主は
どこへ向かって何をしでかすのか
何も持たずに広大な未開の荒野に
繰り出しては今も行方知れず

昔よく遊んだ近所の公園で
いつものあいつらとタバコをふかした
こんなんでもあの頃じゃ見えなかった何かが
最近少しずつ見えつつあるんだ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これはとある青年のお話です。
彼は19歳までで酒もタバコも覚え、
昔の自分が一番なりたくなかった人間に
彼はなってしまっていました。
どうしようもない毎日を送っている事は
自分でも分かっていました。
まだ彼が子供の頃にもっていた
「何か」はなくなってしまったし
それが何なのかもまだ分からない。
それでもあの頃には見えなかった
「何か」が今は少しだけ見えているんです。
19歳の青年は
今も19歳のまま
何も持たずに
その「何か」に向かって
歩み続けるのです。

虚構に住む
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
人はいつも何かに
目をくらませながら
自分自身を欺いて
それでも現実に生きて

虚構と現実、曖昧になって溢れ出した
その瞬間俺は悪魔との契約を交わした!

あぁいつか
音楽なんてどうでも
良くなる位の恋をしたい!
あぁそれでも
きっと歌にする俺らの音になる
きっともうこの呪縛から
俺ら逃れはできないんでしょう

迷ってはまた歌って
くたばってもまたギターを弾いて
長い年月をかけて
この歌は現実味を増す

狂った現実曖昧な歌詞で濁した瞳も
歌う度に俺は迷い込んでゆく
どっちが現実?ぼんやりと俺は眠りについて
目を覚ますと俺は再び何処かを目指した!

あぁいつか
全てを投げ捨てて
屋上から飛び降りてみたい!
あぁそれでも
無理だろうな生きている言い訳できるから
きっともうこの呪縛から
俺ら逃れはできないんでしょう

迷って 歌って 眠って 歌って

あぁいつか
音楽なんてどうでも
良くなる位の恋をしたい!
あぁそれでも
きっと歌にする俺らの音になる
きっともうこの呪縛から
俺ら逃れはできないんでしょう
ずっと曖昧に漂って
歌って声を振り絞るのでしょう
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さぁ皆さん大好き虚構に住むです。
今現在(2023年6月)の時点では
この曲がGALANDの代表曲を担っています。
正直この曲を作った時は代表曲になるなんて
全然思っていませんでした。
ただステージで歌えば歌うほど
この曲のパワーが増していくのを
毎日ひしひしと感じています。

俺の思想の根底にあるものとして
「幸せな奴はロックなんてしなくても、
聴かなくても幸せに暮らしていける」
もっと言えば
「幸せな奴はロックなんて聴くな!」
というのがあるんですね。
本当は音楽なんて趣味程度にやるのが
多分1番いいんです。
そんでちゃんと進学して、就職して、
結婚して、子供が産まれたりして。
そんなありふれた幸せこそが
きっと1番幸せなのでしょう。
(極めて個人的な意見です。)
それでも全身全霊をかけて音楽を鳴らす。
全身全霊をかけて音楽を浴びる。
そんな音楽という虚構に住み着いた
「バケモノ」は
今日も現実への未練を捨てきれないまま
迷いながらも声を振り絞るのです。

俺はそんな
「バケモノ」になりたかったんです。
そんなバケモノになる為の決意の歌であり、
GALANDというストーリーを始める為の
歌です。

ーーーーー作品タイトルについてーーーーー
「現日記」
というタイトルは
はるか昔に紀貫之という人が書いた
『土佐日記』
という作品タイトルから着想を得てます。
この書は、著者の貫之が
土佐から京へと帰る船旅を書いた
文字通り日記のような作品です。
しかし作品内での貫之は女性として
三人称視点で書かれています。

これと似たような仕組みで
書かれている歌詞が
このEPの中に1曲ありますね。
(これ以降にリリースされた曲の中でも
たまに用いられる)
このライナーノーツを読んだあなたなら
きっとどの曲かすぐに分かるでしょう。

そして貫之が土佐から京へ向かった日記が
『土佐日記』ならば
俺が現実から虚構へ向かう日記は
「現日記」となるわけですね。
「現実日記」ではなく「現日記」なのは
現実と虚構を曖昧に漂っているという状態を表していると言われています。(諸説あり)
「ゆめうつつ」みたいなこと言うでしょ。
あと普通に「現実日記」って響きがダサいからです。

というわけで
以上が現日記の解説でした!
「Punks in my blood」から「現日記」までが
エピソードゼロです!
まだ始まってないんですね〜物語は。
次回のミニアルバム「Elopement」から
ついに物語が始まります!
そちらも発売したらまた解説をあげますので
是非ご覧ください。

それじゃあまた!

ジャケット
(自分で作った割には結構気に入っている。)

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