みそ・あじわい・太麺
本日は福岡で漫才。
12時前に博多駅に着いた時点で、完全にお腹は空いていたのだが、福岡に来たら食べたいと思っていたものがあるので、博多駅の『麺街道』に後ろ髪を引かれながら、タクシーに乗り込んだ。
劇場に入る。
同じく出番の、セルライトスパ大須賀を見つけるやいなや、
「おはよう!お昼いこか?」
挨拶の流れで後輩を誘ったのは初めてだ。その史上最速の誘いに対し、何かを感じた大須賀は
「どこか行きたいとこあるんですか?」
全バレ。しかし、そりゃそうだ。文字では「おはよう」と「お昼いこか」は、分けて書いているが、実際の音でいうと、
「オハヨーヒルイコカ」
となっていたと思う。
最速で、言葉を減らしてまでご飯に誘ってくるやつは、絶対に食べたいものがあるに決まっているのだ。
奥「えびそば行ったことある?」
大「えびそばですか?ないですないです。」
奥「このビルの下にあるねん。ないんや?」
大「知らないですねぇ。福岡(名物)ですか?」
奥「ううん。北海道。」
大「笑」
奥「北海道以外やと、福岡と新宿でしか食べられへんねん笑」
大「わけわかんないですね笑 いきましょう。」
福岡といえば『豚骨ラーメン』が出てきそうなものだが、僕は『えびそば』の一択なのだ。
元々、かなりのエビ好きなのだが、実際のエビ以外で、エビとしておいしいと思えるのは、『えびそば一幻』のえびそばだけだ。
エビの姿は無いが、ここには間違いなくエビがいる。40匹はいる。それくらいエビが濃縮されている。
漫才出番終わり、大須賀に声をかける。
奥「さぁ、エビに会いにいくか!」
大「そう言うんですか?いやぁ楽しみですね。」
奥「スープをしお・みそ・しょうゆから選べて、さらにスープの濃さまで選べるから。」
大「マジですか?」
奥「なんなら、麺の太さまで選べるで。」
大「選ばせすぎでしょ?笑」
奥「俺はあえて説明せんとくわ。本能で選んで笑」
大「わかりました。楽しみだなぁ。」
レストランフロアに降り、他のお店を覗いているフリをしながら、目的地へとまっしぐら。
のハズが、フロアを通り抜けてしまった。
奥「アレ?なんでや?」
大「この辺ですか?コレはなんでしょう?」
奥「、、、嘘やろ!?ちょっと食べログ見てみる!」
ふざけんなよ!!マジで、やってくれたなコロナ!!どないしてくれるんじゃ!!今までの会話は、全部えびそばまでのフリやねんぞ!?オチが決まらへんかったら、どこに着地させたらええねん!?お前がオトせ!!おい、聞いとんかコロナ?返事せぇ!しばくぞ!?
大「うわぁ、完全にえびの口でしたねぇ。」
後輩にこんなこと言わすなよ!?おい!聞いてんのかって!お前、今まで言わんかったけど、マジでずっとスベってんで!?自分で気づけよ??なぁ、お前マジでヤバいで??
一幻の跡地をボー然と眺めながら、
奥「とんこついくか。」
大「そっすね。」
とんこつも美味いよ!?美味いけど!!美味いけどなんよ!!!!
サポートしていただけましたら、僕の夜のおかずが一品増えます。書いてほしいことや、メッセージも添えていただけますと励みになります。