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北里大学|Future Cross Talk ~未来の自分、どうなってる?~



4つの学科と多様なコース・専攻に分かれ、医療系を中心にさまざまな卒業後の進路がある医療衛生学部。ここで学ぶ5人の学生たちが、「自分の未来像」について語り合いました。ファシリテーターは半田知也教授。皆さんの未来像は多様性そのもの! その内容をたっぷりお届け。


左から、草深桃子さん(医療検査学科)、鈴木雅人さん(医療工学科)、土屋雄嗣さん(保健衛生学科)、小出麻里名さん(保健衛生学科)、六倉香凜さん(リハビリテーション学科)
ファシリテーター
半田知也教授
医療衛生学部 リハビリテーション学科

学び×好きなことが未来の自分を決める!?

教授 みんな同じ学部だけど学科や専攻はバラバラ。そもそもどうして北里大学に入ったんですか?

草深 高校生の頃に先輩の話を聞いて、臨床検査技師になりたいなと思って。なんか、直感で。

鈴木 僕は両親ともに放射線技師なんです。父は北里大学病院で働いていて、僕も技師を目指そうと。

小出 私は将来やりたいことが見つからなくて、入学後の進路が幅広い保健衛生学科に入りました。

土屋 自分も同じ理由です。やりたいことを大学で見つけていくのが魅力的だと思いました。

六倉 私は他の学科を考えていたんですが、オープンキャンパスで出会った熱血な先生に影響を受けて、視覚機能療法学専攻に。

教授 理由はいろいろですね。それぞれの学科で取れる資格があるけど、卒業後のイメージは?

土屋 自分は卒業後は食品メーカーに就職します。将来的には商品開発がしたいなと思っていて。でも、まずはちゃんと働いて、蓄えを。

教授 それは偉い! 立派な社会人を目指しているんですね。プライベートでは何をしたい? 

土屋 社会人になればお金に余裕が出ると思うから、休日は学生時代にできなかったことに時間を使いたいですね。そして10年後には家庭を持っていたい。昔、親がキャンプに連れていってくれたので、自分も同じようにできたら。

教授 ベビーカーを押してるさまが目に浮かびますねえ。育児と仕事の両立をしたいということ?

土屋 そうなんです。女性だけが家事や育児するという考えがすごく嫌で。

教授 それはすばらしいですね。私も帰宅したら、まず無言で皿を洗いますよ!

保健衛生学科/土屋さんの未来

食品メーカーで商品開発しながら子育てにも全力を注ぐ
土屋さんは、保健衛生学科環境保健学コースで学んだ「食品の安全性」「水環境保全」「労働者の健康と安全」の知識を生かし、卒業後はお菓子を製造する食品メーカーに勤務予定。まずは貯蓄に励み、結婚して子どもを授かったら、育児も頑張る!子どもをキャンプに連れて行くことをすでに想定している。

小出 私は大学院に進学して、将来は公認心理師に。心理学が発達しているアメリカに行きたいなって漠然と思ってます。あと、写真が好きだから、海外でもいろんな景色を撮りたい。

教授 アメリカは心理系のキャリアが充実していますよね。半歩踏み出せばいけるんじゃない?

小出 う〜ん、行ってはみたいんだけど、まだ勇気が……。あと2歩くらいは必要ですね。

保健衛生学科/小出さんの未来

アメリカに移住して心理カウンセラーとしてキャリアを築く
小出さんが学んでいるのは保健衛生学科臨床心理学コース。卒業後は大学院修士課程に進学して「公認心理師」資格の取得を目指している。心理カウンセラーは、アメリカでは日常的な相談相手として一般的な存在。将来的には渡米して、仕事のかたわら趣味のカメラでアメリカならではの雄大な景色を激写!?

六倉 私、いろんなことに挑戦して新しい道を拓いている人に憧れるんです。だから私もそうなりたい。具体的な将来像ではないけど……。

教授 他の人と違って、六倉さんはまだ3年生ですからね。どんなことに興味があるんですか?

六倉 基本は視能訓練士だと思うんですけど、美容にも興味あるし、
おいしいものが好きだから、海外でご当地グルメも楽しみたいな(笑)。

リハビリテーション学科/六倉さんの未来

視能訓練士を武器に美容でもグルメ業界でもバリバリ挑戦!
六倉さんが所属する視覚機能療法学専攻では、人の視覚に関わる専門家「視能訓練士」の受験資格が得られる。この資格をベースに、美容にグルメ、興味のあることにはなんでもチャレンジしていくことが六倉さんのイメージする未来。五感の中でも重要な「目」のエキスパートなら、いろんな可能性がありそう。

鈴木 僕の目指す理想の放射線技師像は親なんです。だから卒業後は病院に勤めて、技術と知識があって患者さんや同僚に頼られるような技師になるのが目標です。

教授 すばらしい。教科書に書いてありそうなコメント! 私も子どもにそんなこと言われたい……。

鈴木 あとは、ぶっちゃけるとゲームが大好きなので、将来的にはゲーミングチェアとかに座って本格的にプレイしていたいです(笑)。

教授 それはいいですね! VRとかもそうだけど、先端技術に触れるのは医療にも絶対に役立つよ。

医療工学科/鈴木さんの未来

放射線技師として活躍、趣味のゲームにもとことん打ち込む!
診療放射線技術科学専攻では、MRIなどを使った画像検査や、がんを治療する放射線治療を行う「診療放射線技師」を目指せる。鈴木さんが思い描くのは、理想の技師を目指して日々病院で研鑽を積みながら、休日には趣味のゲームに没頭するライフスタイル。さまざまな装置を駆使する仕事とゲームの相性はバツグン?

草深 私は卒業したら大学院に行って、将来の進路の幅をもっと広げようと思っています。

先生 草深さんは臨床検査技師じゃなかったっけ。それだけじゃないということですか?

草深 臨床検査技師の枠にとらわれずに研究をしたいんです。それに、いろんな国に行きたい!

教授 なるほど、バックボーンを生かして、いろんな面を持って活躍するスーパーウーマンですね。

六倉 私、すごく共感します!私も視能訓練士の資格を武器に、いろんなことにチャレンジしていきたい。なんというか……「羽ばたいていきたい」って感じです!

医療検査学科/草深さんの未来

臨床検査技師の枠にとらわれず世界で興味を追求したい
草深さんが学ぶ医療検査学科では、「臨床検査技師」というさまざまな医療検査のスペシャリストを目指せる。この資格をベースに、でも職業にとらわれず、国にもとらわれず、さまざまな場所で自分の興味を追求していくことが草深さんの将来像。大学院進学後はより明確な目標を確立しようと検討中。

教授 海外だと博士はすごく尊敬されますよ。小出さんもアメリカに行きたいんだよね。

小出 私は研究というよりは、できれば心理学に関わる仕事で。で、アメリカに住んだりしてみたいけど、英語も勉強しないといけないし……。

教授 その頃はいい翻訳システムができているかも。英語ができるより話す内容が大事ですからね。

きっかけをつかむコツは「全力でうなずき合うこと」!

鈴木 先生は学生の頃から将来像ってありましたか? やっぱり研究者を目指していました?

教授 私は北里大学大学院の1期生なんです。大学生のときに先生から「行け」と言われて(笑)。

土屋 面白いですね、それで北里に来たんですか! 大学院ではどんなことをしていたんですか?

教授 図書館で古い文献も新しい論文も読んで、ものすごく勉強しました。そこで「自分は『混ぜる』のが得意なんだ」って気づいたんです。それが今に生きてますね。

六倉 視覚機能療法学研究室で、研究者としてもメーカーと共同開発に携わっていますよね。

教授 武器があれば、苦手なことは得意な人に任せればいい。みんなも自分の長所がありますよね?

草深 私はひとりで没頭するのが好きですね〜。顕微鏡を覗いていると時間を忘れちゃうくらい。

鈴木 好きだと集中するよね。ゲームやってると気づいたらスマホの電池なくなってるし。

教授 なるほどね、ふたりとも技師系だから、没頭するタイプなんでしょうね。

土屋 自分はアルバイトをきっかけに人と会話をすることが苦じゃなくなって、そのことが就職活動でもすごく役に立ちました。

小出 私も人の話を聞くのが好き。聞いてるようでぜんぜん聞いてないときもあるんですけど(笑)。

教授 さすが臨床心理学コースの学生!大学で友だちと話をするのって刺激になりますよね。

小出 はい。人の話を聞いて、「そういう考え方もあるんだ」って、発見があるのが好きなんです。

教授 大学は先生に教わるところじゃなくて、自分で学ぶ場所ですからね。勉強したければ本を読めばいいわけだし。そういえばまだ聞いていなかったけど、六倉さんの長所は?

六倉 えっ、私の長所ですか? ……人よりも笑いのツボが浅いことです。

教授 ……笑いには理解力が必要だから、頭の回転が速いということかな。しかし本当に一人ひとり多様ですね。みんなは「多様性」ってどういうことだと思いますか?

鈴木 ひとつの課題に対して、さまざまな角度から解決方法を見出すのが多様性ですね。

教授 それも正しい答え。企業なんかだと、たしかにそういう多様性が求められますね。

草深 えっと、多様性とは「いろいろな選択肢がある」ということでしょうか?

土屋 保健衛生学科はまさにそうだよね。卒業後の進路がいろいろあって、みんな迷って選んでる。

小出 医療衛生学部もそうだし、北里大学自体にいろんな学部があって、いろんな人と関われるよね。

教授 そうですね、それが大学のいいところだね。難しい問いだけど、六倉さんはどう思う?

六倉 そうですね。多様性、多様性……。「難しい」ということが多様性ですかね!

教授 うまいこと言いますね〜。たしかに多様性は難しいんだ。だって治療のやり方が医師によってさまざまだったら、医療全体の質が保てないでしょう。だから画一的なやり方も大事。でも、新しいものを取り入れないと治らない病気を抱えている人もいるんですよ。

鈴木 たしかにそうですね。自分勝手な診療をしていたらダメだけど、進歩していくことも必要です。

教授 だから、多様性にはバランスが必要で、まずは新しいものや違いを肯定することだと思うんだ。

土屋 自分のイクメンになりたいっていう話も、先生、すごくうなずいてくれましたね。

草深 枠にとらわれないっていう将来像に六倉さんが全力でうなずいてくれてうれしかった(笑)。

六倉 全部が私と同じ考えじゃなくても、聞いていて、もう共感しかなかったです!

小出 今日みたいに、こうしてみんなとおしゃべりするだけでも刺激を受けますね。

教授 人の思いをフラットに受け止めて、大学という多様なコミュニティで将来のきっかけを得ることが大切です。今日は私もみんなから学びました。また気軽に語りましょう!

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illustration / Yutaka Nakane
記事の内容は、2022年10月取材時のものです。

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