別れと後悔

今日は伯母のお通夜でした。約15年という長い闘病生活にとうとう幕が降りました。

昨年の5月に一度会って、7月にお見舞い。看護学生な私は5月の時に話を聞いて「あぁもしかしたら誤嚥性肺炎を起こすかもしれないなぁ」なんてアセスメントをしていたのも昨日の事のように浮かんできます。7月はほとんど寝ていることが多く、挨拶もしっかり出来ないまま、別れを迎えました。

正直、もう少しあってあげられなかったかなぁ。なんて思わない日はありません。ですが学生生活が多忙で逢いに行く時間なんてなかった。

伯母はとても強く、1度決めたらぶれない人で、テコでも動きません。全集中の呼吸と反復動作をしても動かない、悪く言えば頑固で、良く言えば信念を貫き通す、そんな人でした。複雑な私の家庭事情にも中立な立場に立って親身になって考えてくれる。伯母が決して弱音を吐いたことはありませんでした。恐らく私の前では、いい伯母、いい親戚のおばちゃんでいたかったのかもしれません。そんな伯母が私は大好きでした。

泣くかな?泣かないかな?物心ついてから初めてのお通夜は、小学生の自分に戻ったかのように不安で、でも泣かないかなぁ、なんて思ってた。でも、ダメだったなぁ。楽しかった思い出、最期に挨拶が出来なかったことが、脳裏に焼き付いて離れない。なんでだろう。たった数回しか顔を合わせていない伯母なのに、どうしてだろう。不思議。

伯母の最期の顔はとても綺麗で、安らかに眠っていた。終末期を迎えたがん患者の多くは頬がやせこけていますが、伯母は違いました。どうやら誤嚥性肺炎が回復してから数週間は肉や魚が食べられるぐらいには回復していたそうです。かなりいい顔をしていました。エンゼルメイクの効果もあるとわかっていても、やはり最期の姿も立派。

決して弱いところを見せない強いひと。

ありがとう、長い闘病生活をしながら影で私を支えてくれて。

ありがとう。弱音を履いていた自分に「あなたは、あなたのやりたいことをやりなさい。私のことはいいから」と言ってくれて。

ありがとう。私に新たな決意をさせてくれて。

ありがとう。

だから、今は、ゆっくり休んでください。

羽を伸ばして、天国で、元気にすごしていることを心から祈っています。