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双葉町・浪江町レポ① 2021.10.24

 まずこのレポートを書いた理由は被災地の現状を多くの人に見ていただきたいと思ったからだ。まず皆さんに知っておいていただきたいことは筆者は専門的な知識などを持ちあわせていない。また東日本大震災発生時に関東に居なかったこともあり被災地について考えたことも今まではほぼなく、知っている情報はせいぜいワイドショーから得られる程度のものだ。そのところはご了承いただきたい。なので、本レポートでは実際に被災地に赴き見て感じ取ったことを写真をふんだんに使用しそのまま伝えたいと思う。

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―JR仙台駅。上野から仙台まで常磐線で行くことが出来る。ちなみに普通列車のみで行くと乗り換え駅は水戸、いわき、原ノ町で約7時間かかる。

 もともとはJR秋の乗り放題パスを使って千葉から仙台を往復する計画をしていた。秋の乗り放題パス3日間有効で普通列車しか乗車できないが、途中下車が可能だ。震災から10年以上が経過し一度自分の目で被災地を見たいとの思いがかねてからあり、どこを訪れるかインターネットで検索していた。すると10月24日から震災遺構である浪江町立請戸小学校の一般公開が始まるとのことで、ここを訪れようと決めた。どうやら双葉駅からシェアサイクルで向かうことが出来そうだったので双葉駅で下車そこからシェアサイクルで散策するというプランが出来た。


 まずここで驚きだったのは双葉町に立ち入ることが可能であるということだ。双葉駅と今なお廃炉作業が進む福島第一原発との距離は4.5㎞ほど。ちなみに、請戸小学校のある浪江町の沿岸部も20㎞圏内にすっぽりと収まる。

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出典:ふくしま復興ステーション「避難区域の変遷について」

 これは後で分かったことだが現在双葉町の一部は特定復興再生拠点区域に設定されており、2022年度の住民帰還が目標とされている。しかし、今現在は依然として宿泊を伴う滞在は一部の例外を除き規制されている。

「特定復興再生拠点区域」とは、将来にわたって居住を制限するとされてきた帰還困難区域内に、避難指示を解除して居住を可能と定めることが可能となった区域のことです。各市町村が復興及び再生を推進するための計画(「特定復興再生拠点区域復興再生計画」)を作成し、内閣総理大臣の認定を受け、区域内の帰還環境整備に向けた除染・インフラ整備等が集中的に行われます。出典:環境省 除染情報サイト「特定復興再生拠点区域」


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出典:ふたばプロジェクト「ふたば、ふたたび☆」第3号 2020年03月

 

 JR仙台駅を後に常磐線を南下。原ノ町駅での乗り換えを経て双葉駅に到着したのは14時半だった。シェアサイクルでまず向かったのは双葉町産業交流センター。ここは復興の拠点となる施設で中にはレストラン、お土産屋、貸会議室や東電などの事務所が入っている。屋上からの景色がとても良かった。ちなみにこちらにもシェアサイクルのポートがある。また今回は時間がなく訪れることは出来なかったが同じ敷地内には東日本大震災・原子力災害伝承館がある。

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―この場所には復興記念公園が出来るようだ。(令和7年度完成予定)

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―福島第一原発がある南側は中間貯蔵施設が見える。主に福島県内の除去土壌や廃棄物が貯蔵されている。

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―双葉駅方面を振り返る。双葉駅方面に続くこの道(県道256号井出長塚線)は「復興シンボル軸」と呼ばれている。


 請戸小学校をいったん通過し向かったのは請戸新港。なぜ立ち寄ったかというと、ここから福島第一原発を見ることが出来るからだ。漁港の周辺は防災林の整備のための工事が行われていた。また港では釣りをしている人の姿もあった。

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―請戸新港。

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―中浜と福島第一原子力発電所方面を望む。



続く

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