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踊ってみたの勘所:シャッタースピード


シャッタースピード、カメラまかせにしてませんか?


どうもスーです。いつもお世話になってます。今回から、初心者向けカメラ設定シリーズとして、カメラで調整する項目についてお話したいと思います。

第一回目は、シャッタースピード。これとても重要なのです。

シャッタースピードで質感はものすごく変わる。

まずはこちらをご覧ください。

下園れいか - シャルル(LUMIX G7で撮影 SS:1/16000

下園れいか - 夜もすがら君想ふ(LUMIX GH5で撮影 SS:1/400

みきぷるーん - Not Shy (LUMIX S1で撮影 シャッタースピード1/80)

ということで同じ場所です。残念ながら時間帯を合わせることはできませんでしたが、ほぼ同じ場所なので比べやすいかな、と思います。特に被写体の動きブレに注目してみてください。すごく早い(1/16000)と、動きがパラパラします。1/400ですとそのパラパラ感は抑えられてきて、1/80だと、動いている間はボケている感じ(モーションブラー)がとてもいい感じになります。

じゃあシャッタースピードは遅ければ良いのか?というとそうでもない

上を見て、「じゃあシャッタースピードは遅いほうが良いじゃん!」となるのですが、実はベストではないのです。素早い動きだと、当然動きブレしやすくなるわけです。あんまり動きがブレていると、何が写っているか全くわかりませんから、「被写体がどう動くか」に合わせて調整するのが良いと思います。概ね1/100を基準に、動きがゆっくりであれば「シャッタースピードを落としても良い。非常に素早く動いているのであれば「ブレの状況を確認しつつ、早くするか検討する」が良いのではないかと思います。

フリッカーという問題

しかし、どのシャッタースピードにしても良いわけではありません。特に照明を使う撮影の場合はフリッカーという現象の影響を受けます。

ざっくりいうと、撮影している場所が東日本であれば1/50または1/100、西日本であれば1/601/120にしたほうが照明の影響を受けにくい、というわけです。つまり、自分の撮影したい動画の特性を理解した上で、撮影場所が西日本なのか東日本なのかを考えた上で、シャッタースピードを決定してください。なお、太陽光の場合にはこの制限は存在しません。

NDフィルターの重要性

しかし、マニュアルでシャッタースピードを設定しようとすると、ある問題が発生します。カメラにおいて、1/100というシャッタースピードは非常に遅いため、たとえ最低感度(ISO)設定にしたとしても、シャッタースピードが1/100の場合白飛びしてしまいます。その場合、レンズの絞り値を調節してF16あたりにすれば炎天下でも白飛びなく撮影が可能なのですが、そうすると背景がボケなくなってしまう。どうすればよいのか?

レンズにサングラスすればいいじゃん。

そこで登場するのがNDフィルターです。

レンズにNDフィルターをつけることで、光の取り込む量を減らしてあげれば、絞らなくてもシャッタースピードを1/100にできるわけです。

じゃあ、NDフィルターはどれぐらいの濃さがあればいいの?

これは、ケンコー・トキナーさんの以下の画像が参考になります。

https://www.kenko-tokina.co.jp/images/special/nd-filter/img-16@2x.gif

画像1

元になるシャッタースピードが1/16000(シャルルのシャッタースピード)の場合、1/125にするためには、7段分落とさなければならない。となるとND128を使うとちょうどよい明るさとなるわけです。

冬場ですと、昼間でも1/4000ぐらいで撮影可能だったりするので、そうなるとND32あたりでも十分となります。

うーん、そうなるとNDフィルターをいっぱい持ってないといけないのか、となるのですが、そこは便利なアイテムがあります。

可変NDフィルターです。

このように、ND2.5からND1000までの間をシームレスに調整できるものが販売されております。このようなものを選ぶことで、日中でも自分の意図したシャッタースピードで撮影することが可能になります。

NDフィルターを購入するときの注意点

ここまでで、NDフィルターを購入する重要性が理解できたのではないかなと思います。では、実際に購入する際の注意点とはどのようなものがあるでしょうか。

レンズによって、フィルター径は異なる。

実はお手持ちのレンズによって、レンズにつけられるフィルターの直径は異なります。例えば私の持っているSIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Artのフィルター径は77mmですが、同じメーカーのSIGMA 35mm F1.2 DG DN | Artでは82mmと異なります。

そうなると、82mmと77mmの両方を買わなければいけないのか?

実はそうでもありません。小さい方のレンズに大きいフィルターをつける方法があります。それがステップアップリングです。

このようなフィルターにつけるアダプターを用意することで、82mmのNDフィルターを、77mmのフィルター径を持つレンズに取り付けることができるわけです。

画像2

ご覧のように、82mmのNDフィルターステップアップリングを用いることで、フィルター径77mmのレンズに取り付けています。

ということで、今回はシャッタースピードについて、NDフィルターによるコントロール法を紹介してみました。皆様も是非、シャッタースピードで動画の雰囲気を変えてみてください。

それでは。

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