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IM Malaysia 2023(レース振り返り)

概要

参加者578人 (日本人112人 19.3%)
完走者454人 78.5% (DNS含む)
M45-49 104人※40-44に次いで2番目に多い

気温26℃〜30℃ 80%前後
体感気温30℃〜34℃ 曇り時々晴れ

予想(希望)パートタイム[ペース] / 累計タイム
Swim 1:15~20[2'00+α]   /   1:15
T1 0:05          /   1:20
Bike 5:35[32km/h]         /   6:55
T2 0:05          /   7:00
RUN 4:00         /  11:00
Swimは直前の長水路の3500m前後のペース1'56(145bpm)を基準にもう少し体力を温存で2'00を設定。
Bikeは過去大会の上位5%位のタイムが5:35程度、2022佐渡で☆さんと自分のタイム差(20分)を2019の☆さんのMalaysiaのタイムに加算するとこちらも5:35だった。
Runは環境に大きく左右されるが32℃程度までであれば5回のリハーサルで20kmまでは5'45以上で走れたので後半タレても4:00では走りたい。

実績PartTime/ 累計Time  /差分 /Part順位 /Split順位
Swim 1:19'26/ 1:19'26/+4'26 /16th /16th
T1 5'37  /  1:25'03/+0'37/ -   /15th
Bike 5:39'08 /  7:04'10/+4'08/ 4th  /7th
T2 3'34  /  7:07'44/-1'26/ -   /6th
RUN 3:55'04 /11:02'47/-3'56/  4th  /4th
SwimとBikeで夫々4分程度の遅れをRunで取り戻す展開になった

Swim

希望的な意味も込めて~1:15までの一番早いWaveの中盤付近に陣取る。6秒?毎のWaveスタートで同じレーンには陽さん、あづささんが先行してくれており二人とも2'00前後のペースということで二人についていく作戦。
スタート直後に少し頑張り前のあづささんの後ろにつくが少し緩めるとすぐに離れてしまい、頑張らないとついていけない。ペースが速いと判断しそうそうについていくことを断念。1周目は良いペースの人が見つけられず、しかも周りも方向を誤ったりが多く安定して泳ぐことができないまま39'06[2'03]で通過。
二周目に入ると人数も減り周りはペースの近い人ばかりになるので力を使わず後半戦を淡々と終えることになった。無駄な動きが減ったのでペースアップを期待していたがペースは落ちていて結果的には楽してペースが落ちただけであった。

水温のせいかプールより心拍は高い
計測異常でCoreは不明

見た目は奇麗だが透明度はあまり高くない上に水温も高い。頑張るとバイクパートに入る時点で深部体温が上がる、または脱水になってる事が心配であづささんについていくことを諦めたがSwimはずいぶん余裕ある状態で終わっており、頑張ってついて行っていればタイムはだいぶ変わった可能性もある。Swimは時計も見られないのでもっと感覚を磨く必要がある。

スイム遅いので陸で頑張るしかない

T1

スイムスキンを着たまま走り何名か抜き更衣室に入りリハーサルの通りに着替えていく。ヘルメット、バイクシューズが先に出てくるとかT1バッグの荷物の入れ順は改善の余地がある。この時点でガスター10を飲んでおき、予備のエネルギーフラスクを首から下げてスタート。トイレに行きたい気持ちもあったが予定より5分遅れているので諦めた。

Bike

リハーサルでは170w以下を基本に登坂区間は205wまで。30秒以下の短い区間なら250wあたりまでは許容。感覚的にキツいと感じる場合は長時間維持せず勇気をもってパワーを落とす。この感覚でいけばBikeパートは
TSSは250程、L2で70%、平均心拍は148bpm程、3400kcal程度の予定。
前半終了時点で予定よりも3分程度早いペースだったが疲労感も想定より大きい。二回目の猿山を超えてからは省エネに専念。三段坂でダンシングを入れたら楽になったがRunに備えてパワーは抑えてBikeを終了。
TSSは273、L2で61%、平均心拍151bpm、3588kcal
想定よりもタイムは出なかったが数値的にはロングで脚を残せるギリギリの出力のようにも見えるが、感覚的には後半は余裕があった。

大好きなバイクもランのために抑える


平均157w NP163wは
5時間以上としては今年一番の高出力
佐渡の平均147w NP155wより10w近く高い
平均も高いが登坂区間の高出力のせいで
160bpmを超えている時間が結構ある
想定はL2が70%,L3が20%以下,L4は2%以下

登坂で想定以上の出力を出してしまっているが距離は短いものの10%以上の区間が多くて、ここはタイム差は大きくなると思い踏み込んでしまった。実際、登坂区間では後半になってもかなりの人数を抜く事ができた。緩斜面よりも10%以上の方が得意なようだ。
ただし筋肉へのダメージはやはり大きく右の内転筋が攣り、最後の30kmはクルクル回してサイクリングになったが、大きく出力を落とす事なくランへのダメージも殆ど残さなかった。

38.9℃から入り暫くして38.7まで落ち着き
最後は38.9℃程度まで上がった

バイクコースは森林の中を抜ける区間も多く前半は曇っている事もあり暑さは感じず掛水も殆ど不要だった。結果的にはエアロヘルメットでも十分対応出来る範囲。中盤で一度スコールになり視界がかなり悪くなったが後半は晴れになり暑さが増した。

Bike区間では濃縮エネルギーボトルをエイドで水を受け取りながら薄めて40分で500mlを1本飲む。1時間で750ml/crb70g/252kcalを摂取。これにエネ餅を1時間に間隔くらいで3本食べると合計で4250ml/1850kcal程度の予定。
実際は序盤でエネルギーボトルが飛んでいき回収不能になり予備のエネルギーフラスクに頼ることになる。バイク中はスコールもあり体温も上がらなかったこともあり思ったほど水分も摂取できず、結果的には
ドリンク3.5本+エネ餅4本で1750ml/1218kcal終えることになった。

T2

Bike終盤から陽射しが出ていたが予定通りタンクトップに着替え、カロリー不足が心配でジェルを片手にT2を出るが日焼け止めを塗るのを忘れたのに気が付いたがエイドに日焼け止めあるを思い出しそのまま走り出す。

Run

ランスタート時点で想定よりも9分程度の遅れ。5’30で走り3:50なら11時間に届く事を意識。リハーサルに従い150bpm以下で歩くように疲労感なく走る事を心がける。前半抑えて後半上げるとしても大幅なペースアップは厳しいので一周目時点で平均が5’35であれば十分射程距離内になる。

約2km毎にエイドがあり10-15秒の
ロスがあるためペースは一定に見えない
17km、周回ポイントのトイレで90秒ロス

1周目のエイド入る直前で平均5’36ペースであったが少しづつ疲労感出てきて頑張って維持している感覚。この時、Garminは実際の距離より500m程短く計測されていた事に気がつき、実際のペースは表示より1分以上余裕があると判断、我慢していたトイレに入る。

Stravaは疾走区間のペースに近い

90秒ロスしたトイレを出て2周目に入ると平均は5’42ペースに落ちていた。
カロリー不足を心配して飲んだコーラが災いしたのか身体が重くなりペースが上げられない。ペースは落ち込んでいき22km付近では5’50も維持出来ない程になり頭もフラフラする感覚になる。この区間では胃が揺れたせいかタポタポする感覚が気持ち悪くエイドの補給も2杯から1杯に減らしていたので低血糖になっていたように思う。23,24km区間では6’00を超えたが徐々に体調も回復。5’45ペースに落ちたがこのペースの維持なら出来そうな気がした。ペースダウンも考えたが11時間には間に合わない。完走だけになってしまう。
25km地点。どこまで行けるかわからないがもう一度11時間を目指してペースアップする。
ここからは身体が軽くなった。ペースも5’15を切る区間が多くなる。10秒の補給時間も惜しくてエイドもスキップで走り続けた。
34km、2周目終わりまで失速する事なくペースを維持したが37km通過から急に維持が困難になる。25kmのペースアップからエイドスキップが早すぎたのだろう、エネルギー切れの症状に陥り歩きそうになるもなんとか39kmのエイドまで辿り着く。ドリンクを飲んだが佐渡の時に何度も味わった全身の力が抜ける感覚に襲われ、テントのポールにしがみつく。なんとか歩き出し数分すると身体は動くようになった。
この時点で11時間は無理である事は分かったが「諦めなければ結果はついてくる」の言葉を信じて最後までプッシュし続けてゴールを目指した。

リハーサルではHR148と152までしか試していない

ランの入りは145bpmで巡航してからも152前後のペースで暑い時間帯をやり過ごしたが、後半のペースアップからは心拍もみないで体感を頼りに走ったのでL3でずっと維持、最後はL4に達していた。ここの捉え方は今後の課題。

Coreの使い方は難しい

ランスタート時は深部体温は38.7℃で暑い時間帯も暫く維持、後半のペースアップ、心拍アップに伴い深部体温も上がり39.4℃に達しているが体感としては暑さは気にならない。
ペースアップからはエイドスキップしており水も被ってはいない。序盤のペースを抑えたせいか今回のレースで暑さがリミットになった事はなかったと思う。

明るい時間にゴールは嬉しいけど地味だ

ゴールは感動というよりも安堵に近い。
むしろ35km地点を5’00を切るペースで走っている時に感動して涙が流れた。
練習では165km+20kmのブリックランや30km走までを限度にしていたので180kmバイクからのラン30km以降は本当に未知の領域で最後まで不安だった。そこを通過し、「まだ身体が動く」と分かった時、佐渡のランを思い出し一年かけてここまで来れたという事に感動した。自分はゴールよりもそういう瞬間の方に感動を覚えるのかも知れない。

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