【物語】いつものこと【短編】〜大学生の恋愛譚
「瑞香〜〜ちゃんと食ってる?」
烏龍茶のコップから顔を上げると浩太さんがジョッキを持って笑顔でこっちを見ていた。
心臓がドクン、と大きな音を立てる。
この変化を悟られないように、笑顔で大きく頷く。浩太さんは「よし」ともう一度笑って頷いた。
「そこ、座っていい?」
「もちろんです」
私は座敷の隣に置いてあったリュックを壁際に押し付けて場所を作った。
浩太さんはセンキュ、と軽く言うと私の隣で胡座をかいた。いつものこと。飲み会ではいつものこと。
「瑞香〜〜〜今度飯食いに行こう