見出し画像

投資で情報収集は大切だという話

 さて、いつも通りこちらで少し呟いてます。

 この時期、本屋に行くと確定申告なんかと並んで投資の本や雑誌が山積みされてたりします。ボーナスや年末調整の書類提出でお金について考える時期なんでしょうね。いくつか立ち読みさせていただいたところ、どの本も大変しっかりした内容ではあるのですが、noteを始めとしてネットで調べられる情報とそれほど差がないと感じました。それだけ基本無料で入手できるネット情報の質が向上してきたとも言えるのでしょう。

 とはいえ、ネットさえあれば本や雑誌が不要かというと、そうとも限りません。個人的にネット情報で怖いなと思うのは例えばこういうの。

 仮想通貨などでの被害が話題になっていましたが、オンラインサロンで「絶体に儲かる」と説明して草コインに嵌め込むといった詐欺まがいのトラブルがあったりします。仮想通貨に限らず、いろんな手口があるようです。

 悪質なケースは別にしても、ネットで情報を提供している人は大体、成功者です。簡単に儲けているように見えても、投資で勝ち続けるのは並大抵ではありません。特にリスクが高いとされるFXは素人が安易に手を出すと一瞬で大損する可能性があります。成功事例ばかり見ているとリスク感覚が麻痺してしまう可能性も否定できません。

 本や雑誌は有料でネットのように無料ではありませんが、オンラインサロンのような悪質な詐欺というのはまずありません。編集者によるチェックも入っており、情報の質と信頼性は高いと言って良いでしょう。投資のリスクについてもしっかり説明しているものがほとんどです。

 ネットでも書籍と同レベルの情報を手に入れることはできますが「ちゃんとした情報なのか」を見極めるリテラシーは一定、必要となります。投資初心者であれば、ネットだけではなく投資情報の本や雑誌で勉強するのは決してお金の無駄とは言えないでしょう。

 さて、最初に「ネットと本や雑誌で投資情報にそれほど差が無い」と書きましたが,違いというか傾向として異なる部分もあります。例えば、最近はつみたてNISAやiDeCo(イデコ)が投資界隈ではよく話題になっており、本でもネットでも投資信託による「ほったらかし投資」をお勧めしているものが大半となっています。ただ、購入すべき投資信託については、本や雑誌とネットで少々異なっているように感じます。

 本や雑誌では、投資信託でも分散投資を勧めているものが大半と思います。具体的には、国内株、国内債券、海外株、海外債券を組み合わせて投資信託を購入し、リスク分散した投資法が紹介されています。これは投資の基本中の基本であり、証券会社が提供するお勧めポートフォリオもこの考え方を踏襲したものが多い印象です。

 一方、ネットで投資信託のお勧めを紹介している記事では、海外株式のインデックス型投資信託一本に絞って勧めている人が多いなと思っています。理由としては、
①世界全体、特に米国株は歴史的に株価指数が上昇を続けており、今後の値上がり期待が高い
②ここ数年の利回りが好調だった
③日本株に対する期待値が投資家の間で低い
ということが理由なのかなと思っています。とはいえリスク分散の考えからするとこのやり方は邪道となります。

 とはいえ、私は外株のインデックス型投資信託一本も選択肢としては「アリ」だと思っています。まず、普通は預貯金を全くせずに投資だけしてる人はいないでしょう。銀行は預かったお金を運用して利息を付けます。その運用は国債、つまり債券の割合がとても大きくなっています。つまり預貯金をすることは間接的に債券に投資しているのと似た性質があります。また住宅を購入している人もたくさんいます。預貯金や住宅も広い意味では投資の一種です。

 また、外資系の会社にお勤めの方もいるでしょうが、日本で働くというのは日本に投資しているのと同じ、とも考えられます。つまり預貯金や住宅、生活で日本の安全資産に投資をしているわけだから、投資は外株に絞ってもある程度のリスク分散ができているーと考えることもできるわけです。

 私も時々、投資について相談されることがありますが、相手が気心の知れた人なら「外株一本もあり」と説明するかも知れません。もしかすると、本や雑誌の著者も、本心では「外株一本も選択肢」と思っているかもですが、出版物だと一般的な書き方をしている可能性もあります。投資家の本音をみるという意味では、ネットの情報というのは役に立つと思っています。

 「じゃあ結局、本とネットのどっちがいいんだ」と思われたかもしれません。実はそこがポイントかなと思っておりまして、本にしろ、ネットにしろ、得た情報をどう判断するかが最も重要なのかなと。投資は常に考え、勉強していくのが最も大切だということなんだろうと私は思っています。例えばこちら

 バブル期には銀行の定期預金の金利が年5~6%もありました。こんな時代であれば、難しいことは考えず、定期預金さえしていれば十分な将来への備えになったはずです。しかし、時代は変わりました。

 銀行に預金しても金利はほぼつかない。賃金も日本はずっと伸びず、とうとう経済協力開発機構(OECD)加盟国の中でも下から数えた方が早くなってしまいました。

黄色が日本です。出典は下記経済協力開発機構(OECD)のサイトから


OECD Data Average wages(https://data.oecd.org/earnwage/average-wages.htm)

 こんな時代だからこそ、お金に関する情報をきちんと収集して、投資を含めた将来への備えをするべきなんだと思っています。今は外株のインデックス型投資信託が大人気ですが、これも世界情勢が変化すれば状況が変わる可能性を常に考えるべきでしょう。お金について勉強し続けること。それが投資の基本なんだと私は思います。


“#お金について考えていること”

もしお気にめされたら、サポートいただけると幸いです。