メンエス周遊記①　加熱するシリアル商法

今日も今日とて、息を吸うようにメンズエステ。

初対面のセラピストさんは、和風美人の22歳のTちゃん。艶やかな切れ目、くびれが美しい抜群のスタイル。お胸はDカップと予想。ががおのタイプです。

施術序盤、まずはトークでコミュニケーションを図るのが定石。『俺、とことんギャンブル依存だし、メンエス依存でもあるんだよね。依存人間だよ、はは。Ｔちゃんは何かに依存してたりとか、あるの？』自己開示を交えながら、相手の本質的な部分にちゃっかりと迫ろうとする。

Ｔちゃん「依存、まではいかないかもですけど、△△っていうアイドルにハマってます」

どうやら、とある韓流アイドルグループに熱を上げているらしい。推し活というやつだ。

CDを買うとシリアル抽選番号がついていて、当選すればオフラインのサイン会に参加できるチャンスがある。サイン会に割り振られた持ち時間は、ひとり30秒。わずか30秒間だけ、お目当てのアイドルに対面できるという訳である。

『CD、何枚くらい買うの？10枚くらい？』

Tちゃん「いや、200枚は買います。。」

『えっ。。　マジで？？』

CDはアルバムではなくシングルで1400円程度らしいのだが、それでも200枚買えば1400円×200＝28万円にもなる。

なかなか有名なアイドルグループで、初週で50万枚程度の売上見込があるとのこと。その中でサイン会に参加できるのは僅か200名。一人が1枚のCDを買うとすれば、当選確率は200/500,000＝1/2,500＝0.04％である。つまり、たった1枚のCDを買ったところで、当選するわけがない。

対して、一人で200枚のCDを買った場合の当選確率は200/2,500＝1/12.5＝8％にまで上がる。カジノの主要ゲームであるバカラのタイ（プレイヤーとバンカーが同点で引き分け）が出る確率が9.52％であるので、200枚28万円分を買っても依然、タイよりも低い確率なのである。実際のカジノにてタイに大金を賭けるというのは相当なクレイジー行為であり、どうせ負けるので捨て金を賭けるときか、人生一発逆転を狙うシチュエーション以外、ほぼない（タイは、勝っているときに少額をベットして楽しむものである）。

バカラでタイに賭けるのは、遊び程度の金額か一発逆転を狙うか、どちらかしかない。

上記のバカラのたとえ話を含めて、いかに確率が低いのかをTちゃんに説明したら「えっ、そんなに確率低いんですか？計算したことなかったんで、それを聞いたら当たらないかも。。」と若干ネガティブになっていた。そして「もう少し頑張って、300枚は買うかもしれないです」とのこと。

28万円もの大金を、この子はバカラのタイよりも低い確率のゲームにベットしようとしている。しかし、タイに28万円をかけて当たれば252万円になって還ってくるが、Tちゃんにとってみればサイン会当選はそれ以上の価値があるのだろうとも思う。聞いてはいないが、サイン会に確実に参加できるのであれば、500万円でも払うんじゃないか。

最後、『これで何枚か追加でCD買ってね』と応援の意を込めて、＋〇万でG有INさせていただいた。推し活するTちゃんをさらに推して、物理的にも押しました。