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コロンブス交換


2021年02月19日(金)
月尾嘉男先生
お題は『コロンブス交換』
昨年はアメリカでBLM(Black Lives Matter)が起こった
これはの日本語に翻訳すると黒人差別撤廃運動となる。

イギリスやアメリカの公園の銅像は壊されたり、引き倒したりもされた。

英国ブリストルにエドワード・コルストンという英雄の銅像も引き倒されて
海の中に沈められた。この英雄コルストルは社会貢献もしたが実は奴隷商人でもあったため

米国バージニア州の州都であるリッチモンドの公園にあるロバート・エドワード・リミ将軍
の像があり、コルストル同様に引き倒された。
このリミ将軍は南北戦争時に南部連合の指揮官で英雄である。
しかしそもそもが南部連合は奴隷維持する方針で戦ったので。

そして今回の主役コロンブスはだれもが知っているアメリカ大陸にたどり着いた英雄。
アメリカのシカゴにある2つの銅像も壊され撤去された。

コロンブスは1492年にアメリカ大陸の一部に到達、
彼は物凄く尊敬された英雄でその証拠に400年後の1893年にアメリカ・シカゴに於いて
世界コロンビア博覧会(コロンブスの大陸発見400年を記念する博覧会)が開催されたほどの人気っぷり。

その彼が何故今回、銅像を壊されたかというとアメリカ大陸の先住民族を殺したり、多くの先住民を奴隷にして
ヨーロッパに持って行った奴隷商人の顔がやはりあるから。

コロンブスは4回アメリカに行ったが、彼が持ち帰ったものは奴隷だけでなく
動物なら七面鳥、アライグマ、アルパカを新大陸からヨーロッパ(元々ヨーロッパにない)に持ち帰った。
植物ならパイナップル、トウモロコシ、トマト、タバコ、落花生、ポテトなどを持ち帰った。
ジャガイモなどはヨーロッパの飢饉を救ったなど役に立った。

逆に旧大陸(ヨーロッパ)から新大陸に持ち込んだのは牛、馬、豚
植物はキャベツ、にんにく、大豆、さとうきびも持ちこんだ。

この辺の旧大陸⇔新大陸の交換は良かったと言えるが

コロンブスは厄介なものも持ち込み、持って帰った。

☆厄介なものとは伝染病

旧大陸からアメリカ大陸に持ち込んだ伝染病は
コレラ、ペスト、腸チフス、結核など。
免疫のない新大陸の先住民はこれら伝染病で大勢が死んでいった。

中米の発展した文明をもつアステカ帝国などもこのパンデミックにより
(パンデミックとはラテン語ですべての民を指すということも我々は月尾先生に
去年教わりましたね)人口が減り、1521年にアステカ帝国は滅亡した。

反対にアメリカ大陸から欧州に持ち帰ったのは
梅毒、黄熱など
特に梅毒はその後欧州ですうごい勢いで流行し5年間で500万人の死者をだした。

☆これを【コロンブス交換】という。

ここまで長々と前置きを述べてきましたが

今の社会でのコロンブス交換と呼ぶべきものが起こっている!!

この情報社会で
個人のプライバシーが便利さの代償として吸い上げられているということ

GAFA(巨大な情報産業)はコロンブスに匹敵する作用を及ぼしている。

GAFAのGであるグーグルは世界どこにいても通信出来
Aのひとつアマゾンは買い物はピッピッピと押せば翌日には自宅や最寄りのコンビニに届く。
もひとつのAたるアップルもFたるフェイスブックも大変便利さを世界中の人間に提供。

その良いことの反面、

厄介なのはグーグルで何かを調べたら、何を調べて誰に伝えたかまでグーグルやフェイスブックは情報を蓄積する。

アマゾンも誰がいつ何を何個買ったまで子細に情報を保管される。

便利なサービスを享受する交換としてプライバシーを提供している。

有効活用もないわけではない。

例えばこのコロナの中で繁華街の人手が減ったとか増えたとかはスマホの位置情報をドコモやauやソフトバンクなどは
全て把握しており外に公表するときは個人情報は外すが、会社はすべて情報を握っているということ。

他にプライバシーにかかわるものでkindlℯなどに代表される電子書籍も大変便利で活用している人は増えているとおもいますが
ダウンロードして何の本のどのページを何分何秒まで開いていたかの情報まで会社は把握。

(月尾先生はここで少しふざけて)
立派な書籍なまだしも怪しげな本を見ていてさらにどのページをジッとみているかまで吸い上げられている、と。

そして親切にもその情報は「あなたの好きそうな本がありますよ」と宣伝するサービスまでありこれはスマホの画面を
人には見せられない要因にもなる(笑)

かつてグーグルの会長だったエーク・シュミットは
「我々はあなたが何を考えているかほぼ知ってますよ」と言って問題になった。

グーグルは1日に100億回ほど検索されているが
それらのデータがもれたら大変なことに。

今後はGAFAに対する規制はアメリカは野放しである。ヨーロッパは規制に向けた法整備も進んでいる。
日本はそこに遅れているが欧州に倣おうとするムードもでており

月尾嘉男先生は行政にその分野を是非頑張ってもらいたいという提議とエールを送っていらっしゃった。

以上

別件同ラジオ内で、舌磨きは絶対(舌苔)と。口臭予防にも感染対策にもなると。

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