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ハロウィン

Halloween or HELLOWEEN
どちらかにピンとくるかでHM指数が測られます。

そもそも後者は何故全て大文字という辺りから違いがあるのですが、

さらに言うと、カイ=ハンセン、マイケル=キスク、マイケル=ヴァイカート、ローランド=グラポウ、アンディ=デリスのうち、1名でも知っていたら、その道のモグリではないでしょう。

前者は10/31(ホントは10/31~11/2の数日を差す)のキリスト教のイベント。
日本のお盆と同じようなもの。
日本のお盆は先祖の霊のみ帰ってきて、悪霊は一緒についてくることは通常ないが、西洋は悪霊の存在が強いのか、毎回、先祖の霊のみならず悪霊もついてくる。悪霊は悪さをして、こどもを拐うこともあると言われ、退散させるべく驚かせようと仮装を始めた。元々の起源は古代ケルト民族のドゥルイド教で行われていたサウィン祭が起源と言われる。ハロウィンのシンボルであるカボチャのランタン「ジャック・オー・ランタン」はアイルランドの物語に登場するジャックという男が生前悪いことばかりしていて魂を取ろうやってきた悪霊を騙したため、地獄に堕ちることも出来ず、死んだ後もランタンに灯を灯して暗闇を歩き続けた。というストーリーから来ている。ジャックは最初はカボチャではなく、カブであったが、アメリカに伝わりカボチャになったそう。ジャック・オー・ランタンは日本でいう鬼火のような存在で悪霊を怖がらせる効果があると。

さて本題、ジャーマンメタルの黎明期のグループ
HELLOWEENのスペルは最初のHEは一般的なHalloweenのHaとは敢えて異なる。
勿論、HELLという言葉をダジャレのように隠すのが狙いだろう。

ジャーマン・メタル黎明期といったが、彼らの先輩格にはアクセプトやスコーピオンズ、そこから派生してマイケル・シェンカーやウリ・ジョン・ロートがいる。それら先人の紹介はまた別の機会として、ハロウィンも実に歴史は長く。いわゆるジャーマンメタルといわれるスタイルの礎は彼らが築いたといって過言ではない。

また、HM界での常識では日本のHR/HMの評論家の二大巨頭は伊藤政則と和田誠(故イラストレーターと同姓同名)だろう。二大巨頭といったが、伊藤政則(せいそく)の方が遥かに海外での知名度もシーンでの貢献度も大物感も上だが、キャプテン和田、もしくはマッコイ和田さんとあだ名が付く和田さんは
ことジャーマンメタルという分野では政則よりも精通しているというか、和田がジャーマンメタルが好きで仕方ない風である(あった)。
和田の推しバンドはハロウィンより少し後のブラインド・ガーディアンやヘブンズゲイト辺りが彼の最もジャーマンに熱を入れた時代だろう。
ブラガは私も一時はまったが、ヘブンズゲイトはいまいちピンと来なかったが。その頃のジャーマンメタルとしてはクローミングローズやヘリコンといったところがあった。それらはいわゆるパワーメタル/メロディック・スピードメタルと呼ばれるもので、ハロウィンが守護神伝第二章(Keeper of the Seven keys pt2)で既に完成形(バイブル)をこしらえたスタイルだ。
ドイツのメタルにはソドムといったスラッシュメタルやフェア・ウォーニングといったメロディアス・ハードといわれるパワーメタル/メロディック・スピード・メタルとは異なるスタイルもある。
しかしジャーマンメタルの象徴はメロディック・パワー・スピードメタルであり、ハロウィンは代名詞中の代名詞なのである。

さて上に挙げた守護神伝第二章をスポティファイでアルバム通して聴いたがまさに捨て曲なしですね。
捨て曲どころか名曲、伝説的な曲の数々で奇跡的なアルバムとも言える。冒頭のInvitationから名曲Eagle Fly Freeに繋がる流れは、国歌にしても良いほどの威厳に満ちている。
また、一般的にはI Want Outがキャッチーでメロディの良さから一番人気だが、私は勿論それも好きながらら、最近はDr.Stainのどこかコミカルながら雰囲気、メロディの良さがこの名作アルバムの中でも一番のような気がしている。
その他の曲も決して聴き劣りする楽曲はなく、どれを好むかは個人的嗜好によって分かれる(そんなの当たり前ですが)

この初期アルバムではマイケル=キスクというボーカルが歌っていてハイトーンを得意とするしかしちょっと田舎くさい声質で私は必ずしも好きではない。ただもう聞き慣れたのと彼が初期ハロウィンの味になっているので、欠かせない存在ではあった。

そんな欠かせないはずの彼も1990年代前半に脱退し、後任は同じくドイツのバンド、ピンククリーム69のボーカルのアンディ・デリスが務めることに。
私はピンククリーム時代からデリスの歌や声質は好きで、キスクよりよっぽど好みでした。
しかし、ハロウィンに加入すると聞いたときはキスクのイメージが強すぎて、デリスでは合わないのではと誰しもが懸念したであろうし、私も懸念したが
のっけから、デリスとハロウィンの良い部分が化学反応を起こし、以前とは違うが、決して悪くない、いやこちらも素晴らしい作品を産み続けている。

デリス加入初作品の『Master Of The Rings』続く
『The Time Of The Oath』はなかなかの傑作。守護神伝の伝説的存在感には一歩劣るかも知れないが、楽曲の良さやデリスの歌の良さで、このアンディ・デリス時代の方を評価する向きもある。
ちなみにデリス加入後にも守護神伝の新章を発表してはいる。それも悪くない。

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