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世界の奇食 月尾嘉男先生

宴会自粛だが宴会シーズンではある。
ふぐは秋の彼岸から春の彼岸が美味しい季節と言われるが
この冬が深まる時節がトップピーク。

トラフグの卵巣には青酸カリの850倍の猛毒のテトロドトキシンが含まれる。縄文の遺跡には一家3人が全員ふぐの毒を誤って食べて全滅した跡なども見られる。

尾張藩はふぐを売った者、また買った者にも5ヶ月の禁固刑を課していた。

またふぐの本場、現在の山口県、長州藩はふぐを食べたら家禄没収等の重い罰まで課すほど。

さて、ふぐを食べると言うのは世界的に見ても日本だけの食文化。他の国からみたら奇食の一つ。

では日本では馴染みのない海外の奇食とは?

①南米ペルーでネズミの丸焼きが大変な美味でご馳走とされる。

ネズミといっても少し大きい「クイ」という種類。捌き方はグロいといけないので省略し、まぁそれは牛や豚の屠殺や捌きと変わらないが、

竈で串焼きにして焼くのだが、まるで北京ダックのような美味。皮はパリパリで肉はジューシー。

インディジョーンズ魔宮の伝説でもカブトムシや猿の脳みそなどゲテモノ料理が出てたが、そのノリか?

②北極圏のイヌイットはアザラシを貴重な食材として食べる。
イヌイットはかつてはエスキモーと呼ばれていた。
エスキモーは生肉を食べるものという意味がある。

アザラシの一番美味しいところは彼らは目玉だという。目玉って目玉商品ではなく文字通り目玉。また脳みそ、さらに小腸を食べるが、小腸にはアザラシが食べた海藻が詰まっていてそれを貴重なビタミンC源ともしている。

③アマゾン川の源流近くの少数部族がおもてなしの酒は

キャッサバを茹でて皮を剥き潰したものを女性が口でクチュクチュしてペッと吐き出す(唾液を酵母代わりに使う)

これはアニメ映画の『君の名は』で似たようなのシーンが出て物議を醸しましたね。

□最後に月尾先生は昔、ドイツ文学者で京都大学の竹内みちお教授のエッセイにドイツの留学先のお世話になったご家庭で食事に招かれて日本の食文化も説明して焼き鳥の話をしたら
そこの奥さんが「小鳥をたべるなんて日本人は残酷だ」と言った。そう言った奥さんの前には羊の脳みそがあったという笑い話。
国によって何がご馳走で、何が奇食かは千差万別というお話。

月尾先生は三ヶ月ぶり近くになる登場。
前回は9月19日のバタフライ効果のお話が最後であったと記憶する。

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