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バブル高値

22日木曜日、バブル高値を超えました。
先週の金曜から今週の木曜まで怒涛の値動きで疲れましたし、
バブル高値を一つの節目として利確した人も多かったのではないでしょうか。
今週は、こうすればよかったな的な動きをたくさんしました。
プロの人から見ると「なんで?」てのが満載だと思いますが、
ど素人はこんなふうに戦っていると思って読んでいただければ幸いです。

先週金曜16日は、窓を明けてのスタートでした。
先物は38700くらいから開始し、現物がはじまってから一気にバブル高値に迫りました。

option戦略

現物寄り付き前のスマイルカーブです。
ATM IVが20を超えており、前日の値を示す点線より大きく離れ、過熱感があることがわかると思います。コールの買い方にとっては非常に有利、売り方にとってはかなり不利な展開になっています。

option戦略

上がその時の私のポジションです。デルタヘッジをプットにしてた時もあるのですが、訳あって先物ショートに変えています。先物を選んだのは一気に上がった時に先物のほうが早く切れると思ったからです。
右側の損益グラフを見ていただければわかると思いますが、
フラットにしてあります。上に行っても下に行っても当日においては資産への影響は軽微です。またタイムディケイの恩恵により38000より上はセータが味方してくれるゾーンですので放置してても利益が得られます。
38900の壁を抜けた時にIVは最高潮に達すると思っていましたので、
狙いとしてはその時にC40000を売ろうと思っていました。

SBI証券

チャートを見ていただければわかると思いますが、私の狙いは外れました。
38855から10時に下落。永久に下がるんじゃないのかというスピードの下げだったのですが、お昼くらいまでには38750近辺まで値を戻しました。
値は戻したのですが13時台にまた下げてしまいました。
私は13時台に金曜日中の突破を半ば諦めました。
世間が意識するメインのネタとしてバブル高値がありましたが、
他の部分においても注目されるものがありました。
ひとつはNT倍率です。

SBI証券

NT倍率は昨年6月の14.6を抜けており、他の方も指摘されてると思いますが、日経平均がTOPIXを置き去りにしてここまでやってきた感が強かったのです。大きな下落を予想するわけではなく、ここらでTOPIXが追いつくのを待つ可能性がありました。
またATM IVも前日比2%と加熱感が強いのに警戒していました。

SBI証券

上のチャートは3C40000のチャートです。朝イチ350円をつけています。
残存日数14日で1000以上離れたコールが1枚35万するのです。
満期まで持つ気がある人がどのくらいいるのか知りませんが、
満期まで持つと仮定した場合、40350まで行って利益は0なわけです。
そこまで行くとの予想なのであれば、先物miniを買ったほうがいいです。

比較になるかわかりませんが、
私の記憶が正しければ、昨年5月SQ時近辺のATM IVは11台でした。
先物が29000あたりで翌月のまるまるひと月残した6C30000のプレミアムは100円前後でした。低ボラの時はそのくらいです。

私はIV20は高いと判断しました。
13時台の時間足陰線の中で、
C40000を売り、C40500を同枚数買いました。
売りだけでよかったのかもしれませんが、
引けピンの可能性もあるため抑制的なポジションにしました。

option戦略

このようなポジションになりました。
先物は損切りし、朝よりもセータとベガの数値を増やしています。
24時間で1万円の利益、IV1%下がれば17千円の利益。
ボラ売りの形です。
38000を割るイメージはありませんが、停滞の可能性があると思いました。
39000を突破するには一度冷ましてからだろうとの予想です。
満期まで持つつもりはありませんが、SQ38500-40000内に収まれば、
緑の線、最大利益100万円となります。

ボラ売りの形ですので停滞の場合は基本放置になります。
動いた場合は、デルタをヘッジしていきます。
ここからは初心者の方向けの説明になりますが、

option戦略

左側がデルタ、右側がセータになります。
右側のセータがプラスの範囲内であれば、デルタをヘッジしていれば、
デルタ<セータの状態になりますので利益が出るということです。
先物が38275まで下がったら+0.047ですのでマイクロを5枚売ればデルタが0になります。さらに下がっていく場合も同じように足していけば、現在の利益をほとんど保ちながらセータの恩恵を受けることができるのです。
早晩セータが0ラインになる37500まで下落することを想定しているわけではないですが、そこまでゆとりを持ったポジションを念の為とっています。

19日の週。つまり今週はエヌビディアの決算もあり前半は停滞する色が強いとの思いがありました。
金曜ナイト中に私は、C37500L-C38500Sをロックするため、
P37500をショート、P38500をロングしました。
前回のおさらいになりますが、同じ権利行使価格のCPをLSすると先物になりますので、先物ロングと先物ショートでデルタを相殺した状態にしました。そして、P37000を新規にショートしました。

option戦略

右の損益図が変わったのがわかると思います。
SQ時の最大利益が100万から80万程度に下がりましたが、
最大利益をとる範囲が拡大しています。夜間の値動きに不安があったので、もう少し下に余裕が欲しかったのです。
またP37000のショートはデルタが-0.2ですが、セータが+17とベガが-24です。つまりP37000をロングした人は、毎日100円以上先物が下げ、なおかつボラを下げずにが条件になります。デルタ-0.2に対してベガが-24ですので1%IVが下がるだけで先物換算120円程度の踏み上げをくらっているような状態になります。
ここまでIVが上昇してきたのは言わずもがな先物の上昇ですので、
先物が抑制的に下落するとIVは低下します。
私はデルタガンマコンビが強力なセータベガコンビに勝てないと判断しました。

週が明けた月曜日のIVは日中18台をキープしていましたが、
ナイトで17台まで低下しました。
ボラ売りの結果はどうなったでしょうか。

option戦略

C40000S-C40500Lのベアコールから、
またP37000Sからも利益がでています。
私はナイト中にこれらを利益確定することにしました。
本当はC40500を損切りしながらIV17台まで持ってきましたので、
もうちょっと利益は取れています。
明日まで引っ張れる可能性はありましたが、
ボラは熱したら冷めやすいのですが、ある程度冷めるとまた熱くなることがありますし、サブ的な利益と割り切ってますのであっさりと利確することにしました。
また、ロックしていたP38500-P37500も外して、
金曜にしていたブルコールを先物でヘッジする形に戻しました。
私はもうこの時にはデルタで戦う気はあまりなく、セータで稼ぎたいとの気持ちが強かったように思います。

火曜日・水曜日は非常に難しい値動きでした。

option戦略

エヌビディアとかいう成績優秀当たり前の子を周りが勝手に持ち上げて、
勝手に失望するみたいな相場で、「いいことがわかっている」の織り込み方に皆注目し相場が不安定になっていました。
ただ水曜の朝の決算前のニュースでは「2000億ドル近い時価変動示唆」やオプションのポジション的に7%くらい動くのでは?みたいなのがちらほら散見されており、正直、ここまでヘッジをされている状態でどこまで動くのだろうという疑念のほうが強かったです。
大きな値動きが予想されるイベントの前はIVは上がり気味になります。それはみんなコールとプットを両方買うからなのですが、
みんなが一緒に笑顔で利益確定ができるわけがありません。
イベント通過後に大きく動いてもIVが剥げて負けるみたいなパターンも普通にありますし、万能なものはこの世には存在しません。

私のポジションに対する優先順位は以下の順になっていました。
当たり前の話なんですが、
1、今ある利益を守りたい
2、最大利益を取りたい
です。

すでに3Cの残存日数は10日程度に迫っており、
仕上げの時期がきています。
私の狙いとしては、引き続き38900を超えてIVが最高潮に達したときに40000くらいのコールを売って、
37500L-38500S-40000Sの形にすることでした。

エヌビディアの決算を前にして、
私はどうしようか悩みました。
上昇を願っていましたが下落に備えて、
私は37500L-38500Sのブルコールに対してP37000を買いました。
ボラ売りで37000を執拗に売っていたので、IV17レベルで底が硬くなっている気がしたのがその理由です。

option戦略

ブルコールにP37000を合成し、プットバックスプレッドに近い形にしました。私の狙いはIVの上昇だけです。できるだけ高い位置でコール売りを決めたいとの思いでしたから、38500-39000の道程は正直どうでもいいと考えました。
39000でIVがチリチリになったところでC40000を売って、下の形にしたかったのです。

option戦略

38500-40000間でSQが決まれば100万円の利益になります。チリチリであればあるほど最大利益は増えます。
水曜日、私はPの位置を38000に移動させました。

option戦略

上は無限に踏まれても大丈夫なポジションです。
(P37000SからP38000Sに移動した理由は、37000のほうが38000より枚数を持つ必要があったのでシンプルにセータがきつかったからです)
私はこのプットバックスプレッド。勢いよく下へ行った場合には利益、上へ行った場合は損失が限定されるストラテジーでエヌビディアの決算を迎えることにしました。
狙いはIVの上昇とそのピークでコールを売ることです。
もし、意に反して下がった場合、37800あたりで手仕舞うつもりでした。

木曜日の早朝エヌビディアの決算がでました。
先物は上昇してスタートしてくれました。

option戦略

現物寄り付き後、200円程度下げヒヤッとしたタイミングはありましたが、38900の壁は無事突破しました。
私はそのときスマイルカーブばかり見ていました。
長年オプションをされている有名な方が、GW以降の上げの時「一度見た高値ではIVは上がらない」とポストされていたのを私は覚えていましたので、
私は突破して100か200くらい上がったところがボラが最高潮に達するポイントだろうと思っていました。
バブル高値突破後、先物が39000台の時にスマイルカーブを確認するとATM IVは18台。
前回の高値時は20を超えていましたので、平時だと18は十分高いのですが、やや冷静な相場、というか拍子抜けしました。

option戦略

ファーコールが寝ているのがわかると思います。
つまり権利行使価格に先物が近づくよりもプレミアムの上昇が追いついていないのでボラが下がる(割安になっている)のです。
C40000以上の過熱感はないといってもいいと思います。

私はためらいました。
割安のものを売るということです。
IVは18程度。
ここで売るということは、前回高値時のIVは20ありましたので、2%分のベガの損失を覚悟をしなくてはなりません。

ですが、心の弱い私はここで39040からの下げに巻き込まれるかたちで、C40000を売りました。そして38940あたりでC40500を買いました。

option戦略

おおむねこのような形になりました。
人によってはセータを多く取るため向こう側のコール買いを捨てて先物でヘッジされる方、もしくはしない方もいると思います。ただ私はC40500Lを置くことにしました。それはさきほど説明したように今のIVはややゆとりがある状態ですので、もし盛り上がると利益を飛ばす可能性がありました。
最大利益は下がりますが、これを置くことでIVが再び熱くなった時、おそらくそのときはもう40000に来てると思いますが、
その時にも対応ができるようにしたのです。

22日木曜に書いているのですが、
だらだらずっと書けてしまいますので、ここで終わります。
長くなりました。
読んでいただいてありがとうございました。

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