『7つの習慣 人格主義の復活』第1部まとめ&レビュー

時間管理術を求めて、先に『7つの習慣 最優先事項』を読みました。
この『最優先事項』は、『人格主義の復活』の中の第3の習慣「最優先事項を優先する」の項を深く掘り下げ実用化したものです。
『最優先事項』だけでも非常に価値のある著書でしたが、その源泉となる哲学をもう一段深く学ぼうとこの『人格主義の復活』を手にしてみました。
来週「ミッション・ステートメント」を書くため2泊3日山籠もりを行うので、できるだけ読んで臨みたいと思っています。

それでは早速まとめてみたいと思います。

--------------------------------------------------------------------------------------

第1部 パラダイムと原則


〇インサイド・アウト

何を見るかより、どんなレンズを通して見ているかが重要である。
状況を変えるには自分が変わるしかない。
自分を変えるには、ものの見方を変えるしかない。

アメリカ建国から150年の間に書かれた「成功に関する文献」は、誠意、謙虚、誠実、勇気、正義、忍耐、勤勉、質素、節制、黄金律」など人間の内面にある人格的なことを成功条件に挙げている(=人格主義
一方、最近50年に書かれているのは表面的なテクニック(=個性主義)一色である。

子育てを例にすると、他の子と比較したり、親の望むような子供に当てはめるようなことは個性主義である。
子供から一歩離れて自分のレンズを通して見るのをやめ、子供自身の本質、独自性を感じ取ろうと努力すること。
子供の成長のペースはそれぞれだが、肯定し見守っていれば子供は成長し自信に満ちるようになる。

人の行動や人間関係は農業の法則に基づいている。
種を植えるだけでは収穫はできないように、自分の行動や人間関係も一朝一夕で劇的に改善できる訳がない。
人格を磨くという土台がなければどのようなテクニックも根付かない。

「7つの習慣」は効果的に生きるための基本的な原則を具体的な形にしたものである。
そのためにはまず自分のパラダイム(=見方)を知りシフトする方法を知る必要がある。
同じ絵を見て若い女に見えるか老婆に見えるかの実験からも、どう捉えるかがいかに自分のレンズに拠っているのかが分かる。
私たちは世界のあるがままを見ているのではなく、自分の感じるままの世界を見ているということを強く認識しなければならない。

人格主義の土台となる考え方は、人間の有意義なあり方を支配する原則が存在するということである。
原則は古今東西で長く存在している宗教や思想に共通のものであり、誰でも日常生活の中で有効性を確認できるものである。
原則は「価値観」とは真逆なので、原則に価値をおくためには独自の価値観から離れる必要がある。

「7つの習慣」とは、原則を中心に据え、人格を土台とし、インサイド・アウト(内から外へ)のアプローチによって、個人の成長と効果的な人間関係を実現しようという思考である。
このアプローチでは、公的成功を果たすためにはまず自分自身を制するという意味での私的成功を果たさなくてはならない。
自分自身の人格を高めずして他社との関係が良くなるわけがない。

人格を高めることは農業の法則に基づいているため、一度の行動ではなく習慣が必要である。
習慣の引力は非常に強い。
悪い習慣を断ち切るためには強い意志が必要である。
良い習慣が身に着けばそれはしっかり根付いた強い力となる。

本書では、知識(=何をするのか、なぜするのか)、スキル(=どうやってやるのか)、意欲(=それをしたい)の3つが重なる部分を「習慣」と定義する。
「7つの習慣」は依存から自立へ、そして相互依存へと至る「成長の連続体」を導くプロセスである。
依存:あなたにこうしてほしい、あなたのせいだ
自立:私はそれができる、私の責任だ、私は選択できる
相互依存:私たちはできる、私たちは力を合わせて素晴らしい結果を出せる
家庭、組織をとっても、人生とは本質的にきわめて相互依存的である。
第1~3の習慣は自立をテーマにしている。
第4~6の習慣はそれを土台にした相互依存がテーマである。
第7の習慣はこれらを基に成長するための再新再生がテーマである。

P(成果)/PC(成果を生み出すための能力)のバランスを維持しながら向上させることが成長であり、そのために7つの習慣を身に着ける。

第1~3の習慣によって、自信は目に見えて増し、自分の使命にはっきり気付く。
周りからどう見られているかが気にならなくなり、それにより逆説的だが他者との関係や世界観を大切にできるようになる。
第4~6の習慣によって、人間関係が良くなる。
第7の習慣によって、第1~6の習慣を再新再生し成長のサイクルを創り出し、自分を充電する。

--------------------------------------------------------------------------------------

まとめてみると当たり前のことを言ってるだけのように思いますが、このような生き方を無意識にできてる人は皆無だと思います。
自分のレンズを通して世の中を見てないか、小手先のテクニックで人と接してないか、相互依存はおろか自立の段階まで至っているか、成果のために成長しているか、など思い返してみれば痛い所を突かれまくってます。

40も生きてきて習慣を変えるというのは、その年月の分引力も強くなかなか引き離すのが難しいです。
真っ先に思いあったのは、自分は生活費を稼いでるんだからと妻に家庭の大部分を任せている、悪い意味での依存です。
それぞれが家庭を良くしたいとポジティブな考えを持ち、それを合わせることによって共に素晴らしい家庭を作り上げる、そんな人生でありたいと思いました。

冒頭に来週からミッション・ステートメント作成の山籠もりをすると述べましたが、まずは自分のレンズを外しルーツを探り、客観的に自覚し、原則に沿うことが必要です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?