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ベーシックインカム論②(財政健全化を達成するとどうなる?)

今回の投稿は、前回(↓)の続き。

前回に引き続き今回も「日本においてベーシックインカムは導入すべきか?」ということについて判断できるように、参考となる情報を書いていこうと思う。

さて今回のテーマだが、「もし日本が財政健全化を達成したらどうなるか?」ということについてだ。

まず、そもそも「財政健全化」とは何か。

”国や地方公共団体などの公的部門が、歳入と歳出の差である財政収支を改善し、借金(国債などの公債残高)を削減すること。”

つまり、「政府の借金をゼロに近づけていくこと」である。

※この投稿においては、「財政健全化達成=政府の借金ゼロ」と定義する。

(借金にまったく頼らずに税金と税外収入で社会保障や公共事業などの政策経費をどれだけまかなっているかを示す「プライマリーバランス(基礎的財政収支、PB)」という指標もある。「プライマリーバランス黒字化」と言われることがあるがこれは、借金を増やす代わりに税収を増やし、さらに政府の歳出を切り詰めていくことである。)

ここで問題。日本政府は”財政健全化”を達成しようとしているのだろうか?

答えは「YES」である。

日本政府は「新経済・財政再生計画」に基づき、「経済再生なくして財政健全化なし」との基本方針の下、歳出改革等に取り組んでいる。

「新経済・財政再生計画」(2018年6月策定)のポイントは、【財政健全化目標】として、

●2025年度:国・地方を合わせたプライマリーバランス(PB)を黒字化

●同時に:債務残高対GDP比の安定的な引下げ

以上の2点を挙げている。

また、目標の実現に向けて計画の中間時点(2021年度、つまり今年度)で進捗状況の評価を行い、2025年度に向け、その後の歳出・歳入改革の取組に反映させるとしている。

ということで、日本政府は財政健全化について前向きであることをお分かり頂いただろう。

では、ここから本題。

「財政健全化を達成したら、日本はどうなるか?」という問いに対して、答えていこう。

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