オン・セミコンダクター(ON)決算発表について

ON Semiconductor {ON}

-アリゾナ州・フェニックス地盤のアナログパワーマネジメントIC、ディスクリート半導体のリーディング企業。

-エンド需要別の売上高構成比率では、自動車向けが31%、インダストリアル向けが27%、通信向けが20%、コンピューティング向けが12%、コンシューマー向けが10%。

-自動車向けでは車載CMOSカメラで世界シェア50%、ADAS向けCMOSカメラで80%の市場シェアを有することや、EV自動車の電力効率を向上させるSiC半導体で強みを持っている。

-自動車向けの売上高は2022年にかけて年平均CAGR+9%と想定していたが、コロナウイルスの影響で現在保留中。車載向け半導体ポートフォリオの70%は新車自動車販売(SAAR)を上回る売上成長の享受に期待。主に成長を牽引しているのはADAS向けが主。

-インダストリアル向けは年平均+5−6%で成長。全セグメントの中で最も利益率が高く、ファクトリーオートメーション(FA)やスマートメーター、再生エネルギーの変換、医療機器などに使われている。

-自動車、インダストリアルの回復。中長期的には車載向け半導体分野での確たるポジショニングを活かし、自動車1台当たりに搭載される半導体・電子部品の搭載量増加による恩恵享受に期待。前述に加えてアクティビスト投資家が同社について割安かつ事業再編を通じた企業価値向上余地があると述べたことや、新CEO就任による自動車向け、IoT分野向けの事業ポートフォリオ拡大にも投資家は期待している。

-会社側が推し進めている製品ミックスの変化、それに伴う利益率の上昇は22/12期以降により一層顕在化するとみられ、粗利益率の上昇が21/12期下半期から著しく見込めることから会社が中期経営計画で掲げている2022年末までの粗利益率45%を早々に達成することが可能と予想している意見も散見される。

-21/12期4Q決算は、Non-GAAP売上$1.85bil(予想$1.79bil)上振れ、上限予想$1.80bil上振れ。

-パワーソリューション(ディスクリート半導体・パワースイッチなど)YoY+33% / QoQ+7、$953.4mil。

-アドバンスドソリューション(アナログ・ミックスドシグナル半導体・ASIC)YoY+24% / QoQ+6%、$647.3mil。

-インテリジェントセンシング(CMOSセンサー)YoY+18% / QoQ+4%、$245.4mil。

-Non-GAAP粗利益率 45.2%(予想43.0%)上振れ。

-Non-GAAP営業利益率28.6%(予想26.0%)上振れ。

-調整済みEPS $1.09(予想$0.94)上振れ、上限予想$0.96上振れ。

-22/12期1Q会社計画は、売上$1.85bil - $1.95bil(予想$1.78bil)上振れ、上限予想$1.82bil上振れ。

-調整済みEPS $0.98 - $1.10(予想$0.82)上振れ、上限予想$0.91上振れ。

-Non-GAAP粗利益率 45.5% - 47.5%。

-CMOSセンサー主導で新規契約を獲得しており、来期の見通しも明るい。また、ファブライトモデルへの移行や非採算事業撤退によるマージン改善とファンダメンタルの改善が引き続き期待できる印象。

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