PG 決算発表について

Procter & Gamble {PG}

-世界最大の消費財メーカー。全世界70ヵ国で事業を運営しており、180ヵ国にて製品を販売している。

-セグメント別売上高では、洗剤・ホームケア製品が35%、女性・子供向け製品が25%、ビューティーケアが20%、ヘルスケアが10%、シェービング関連(Grooming)が10%。

-22/6期2Q決算は、売上$20.95bil(予想$20.34bil)上振れ、上限予想$20.59bil上振れ。

-オーガニック売上高 YoY+6%(予想YoY+3.7%)上振れ ・ オーガニック出荷数量 YoY+3%。

-コアEPS $1.66(予想$1.65)上振れ、上限予想$1.69未達。

-セグメント別オーガニック売上高成長率

-ビューティーケア YoY+2%(予想YoY+4.9%)下振れ。値上げ+1%、数量▼1%。25四半期連続でプラスのオーガニックグロース成長を達成。ヘアケアはYoY+1% - 3%、北米が+MSD% (4% - 6%)とシャンプーとコンディショナーの好調が牽引しており、欧州も+MSD%。大中華圏は+LSD (1% - 3%)、プレミアム、スーパープレミアム製品の売上が好調。日本、韓国では▼LSD%。スキンケア・パーソナルケアはYoY+LSD%。北米が+HSD% (7% - 9%)、大中華圏が+LSD%。

-シェービング関連(Grooming)YoY+5.0%(予想YoY+3.0%)上振れ。値上げ+1%、数量横ばい。男性・女性向け剃刀の売上が好調。女性向け剃刀は+Mid-Teen%(14% - 16%)。

-ヘルスケア製品 YoY+8.0%(予想YoY+6.6%)上振れ。値上げ+1%、数量+3%。オーラルケアは北米で+MSD%、歯ブラシ、歯磨き粉、リンス、フロスの全てが好調。欧州はYoY▼LSD%。サプライチェーンの混乱によって電動歯ブラシの商材不足が影響。パーソナルケア用品はYoY+20%と全世界的に好調(昨年のハードルが低かったことが一番の背景として挙げられる)。

-洗剤・ホームケア製品 YoY+8.0%(予想YoY+4.6%)上振れ。数量+2%、価格▼1%。

-女性・子供向け製品 YoY+5.0%(予想▼0.3%)上振れ。値上げ+1%、数量+1%。北米が+Mid-Teen%、欧州が+MSD%。中国では競争環境激化により減収。フェミニンケアはYoY+DD%(10%+)。大人向けおむつはYoY+20%。

-22/6期会社計画を修正。売上YoY+2% - 4% → YoY+3% - 4%下限引き上げ(予想+3.9%)インライン。

-オーガニック売上高YoY+2% - 4% → YoY+4% - 5%に引き上げ。

-コアEPS $5.83 - $6.00で据え置き(予想$5.91)インライン、上限予想$6.00インライン。

-コモディティ価格の上昇やサプライチェーンの混乱による利益への影響は、コモディティ価格の上昇が$2.3bil、物流費用が$300mil、為替が$200milと会社側は推計。

-ベビー用品、フェミニンケア、成人用おむつ、洗剤・ホームケア製品の値上げを従前から行っていたが、シェービング関連やヘルスケア用品などより幅広い製品分野への値上げを9月から米国で実施している。特段消費者により買い控えもおきておらず1Q比で見てもグローバルシェアは伸びており全体的に好調な印象。大手プレイイヤーとして値上げが浸透していることが示唆できている好決算な印象。

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