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【逃走中×ゴミ拾い】ゲーム感覚ゴミ拾いイベント「清走中」に込められた想いとは

■はじめに

ゲーム感覚ゴミ拾いイベント「清走中」を運営している株式会社Gabの北村優斗(@Hokusoniace)です。

この度、8月22日(日)に放送された日テレ系列「24時間テレビ 愛は地球を救う」にて、お笑い芸人のEXITさんが司会を務める

「EXIT×最強ティーン10人 世界変えたいこと会議」

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という番組に出演させていただいたことを機に、「清走中」を少しでも多くの方に知っていただきたいと思い、今回のnote執筆に至りました。

この記事では、

・どのようにして清走中は生まれたのか?
・今どのような活動を展開しているのか?
・これからどんな未来を描いているのか?

過去・現在・未来それぞれの観点から深堀りしていこうと思います!

■清走中とは

清走中は、フジテレビの人気番組「逃走中」と「ゴミ拾い」を融合させた、ゲーム感覚ゴミ拾いイベントです。

清走者の皆さんには、街中のゴミを集めながらLINEで通達されるミッションをクリアして、攻略を目指してもらいます!

これまで長野県内で6回開催し、600人を超える清走者の皆さんにご参加いただき、300kg以上のゴミを獲得しています!

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(※本企画はフジテレビ逃走中制作チーム様よりロゴの使用や活動内容に関する許可をいただき、商標権を取得して運営しております。)

では、どのようにしてこの活動に至ったのか、ゴミ問題との馴れ初めからご説明していこうと思います。

■ゴミ問題との出会い

そもそも私がゴミ問題と出会ったのは、2年前。

当時高校2年生で、テスト勉強に追われていた時に現実逃避のために偶然見た報道番組で世界中の惨状が特集されていたことがきっかけでした。

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自分の知らないところでこんなにも海が汚染されていることへの驚きを感じると同時に、何か自分にもできることはないかと考え、深刻化の原因や様々な取り組みを調べるようになりました。

そんな中、とある記事を通して衝撃のツイートと出会います。

私は父の仕事で10歳の頃までは東京に住んでおり、よく神奈川県の海に連れて行ってもらっていました。中でも特に大好きな江の島の海で、ここまでポイ捨てが横行していることに大きな衝撃を受けました。

この出来事以来、完全にスイッチが入った私は海なし県・長野からもできることをしようと心立ち、河川敷のゴミ拾いを始めます。高校2年生の夏には、自身で新たに学生団体を立ち上げてゴミ拾いイベントを主催するなど、次第に大きな活動となっていきました。

裾花川③

裾花川②

裾花川①

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■立ちはだかった壁

地元紙に取り上げられたり、テレビ取材を受けたりと活動の船出は順調だったものの、活動を広げるにあたって大きな壁にぶつかってしまいます。

「環境問題に取り組んで意識高いね」
「ゴミ拾い頑張って偉いね」

活動すればするほど周囲からは「意識の高い活動」として括られてしまい、友人や環境問題に関心のない方々との温度差や分断を感じ始めていました。

ゴミ問題を解決するためには多くの人の協力が必要。
でも自分の友人にすら興味を持ってもらえない。
地球の未来を守るためにいいことをしているはずなのに…

なかなか活動が思い通りにいかず、モヤモヤした時期が続きました。

■ゴミ拾いの魅力に夢中になった16歳、冬

そんな中、息抜きのために行った4歳下の妹との新潟旅行でこれまでの概念が一変します。それは…

ゴミ拾いってめちゃくちゃ楽しいじゃん!!!

このことに気付いてしまったんです!!

何が楽しいかって…

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浜辺には初めて見るような海外のゴミが漂着していたり…

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手では届かなそうなところにあるゴミは棒でゴミをたぐり寄せて…

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獲得!!

というように、宝探し要素もあり、かつアドベンチャー性も秘めている。そしてゴミを拾えば拾うほど地元の方々に話しかけてもらったり、応援してもらえる。「こんなに楽しいゲームがあったのか!」とその日以来、ゴミ拾いの魅力にのめりこむようになっていったのです。

■清走中を考案、初開催までの苦難

それまでの活動では単なる正義感で、

「ゴミ問題を解決したいんです!」

「環境保全活動に協力してください!」

と呼びかけていた私ですが、

ゴミ拾いの面白さをもっと広めるにはどうしたらいいのか?
その魅力を広めることがゴミ問題へのハードルを下げるのではないか?

と思考を転換し、「ゴミ拾い×〇〇」のアイデアをひたすら考えていました。この頃、初めて東京で開催された高校生活動家たちが集うイベントに参加した際にレベルの違いに愕然としたこともあり、必死に日夜活路を模索していました。

出会いは突然でした。

何気なく昔から大好きで毎回家族で見ていたフジテレビの「逃走中」を見ているときに、アイデアが舞い降ります。

逃走中とゴミ拾いを組み合わせて、街中がゲームエリアとなって、
ミッションを解決しながらゴミを拾ったらめちゃくちゃ面白いのでは!?

まさにセレンディピティでした。

当初、「ゴミ拾い中」という名前で活動を開始しようと思っていたのですが、高校の探求の先生に話に行ったところ、

「じゃあ『清走中』でいいじゃん!」

と助言をいただき、清走中は誕生したのです。

その日から仲間と打ち合わせを重ね、各所にプレゼンに赴くなど精力的に活動を開始しましたが、その時期にちょうどコロナウイルスが日本にも流入し、一斉休校になるなど活動が制限されていた時期だったのでイベント開催は難しく断念。

結果的に3度の延期を乗り越えた2020年7月24日。

清走中 長野① 集合写真

地元の長野市で合計100名を超える参加者のもと、なんとか無事開催することができました。

この時集まったゴミはなんと40kg。

大人数で楽しみながらゴミを拾うことのインパクトと、ゴミ問題を認知するきっかけを小学生から大人まで年齢を問わず提供できる清走中の無限の可能性を感じることとなりました。

■苦悩の受験期 Gabとの出会い

その後、既に高校三年の受験期に突入していたため、第一回の清走中をもって活動に区切りをつけ、受験勉強に勤しむようになりました。

しかし、やはり清走中を開催したインパクトは大きく、メディアからの取材依頼や環境活動コンテストなどへの誘いなども多く、なかなか勉強に身が入らない時期が続きました。

社会からも求められていて、自分も活動したいのに受験をしなければならないという理由で活動ができない。

日々活動への想いが募り、時には1週間学校を休んで「人生を思考する旅」に出るなど、迷走を続けていました。

そんな中、以前私が尊敬する起業家の先輩からご紹介いただいていた、ポイ捨てのデータマッピングサービス「MYGOMI.」を運営する株式会社Gab代表の山内萌斗さんがオンラインイベントに登壇するとのことで、受験勉強を一度忘れて、久しぶりに活動の世界に足を踏み入れます。

このイベントでは、30秒間ピッチやゼミの代表プレゼンなど今まで全く知らなかった起業家たちの世界を存分に味わうことができ、始まってからずっとワクワクが止まらなかったのですが、最後にプレゼンターの方々とブレイクアウトルームで話すことができる機会があり、その際に、

「逃走中」と「ゴミ拾い」を融合させた「清走中」という企画をやっていて、受験が終わったらぜひ何か一緒にやらせていただきたいです!

とダメ元で勇気を出してお話ししてみたところ、

と快諾してくださり、萌斗さんと話すことだけを楽しみに、なんとか受験勉強に励むことができるようになりました。

■Gabの一員として清走中を事業に!しかし…

そして、ついに無事受験が終わった1月中旬、

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約束通りミーティングをさせていただいたところ、受験終了後2日で、「一緒に清走中やっていこう!」という流れになりました。

一般受験で別の大学の受験も考えていましたが、とにかくGabの一員として仕事ができていることが何より嬉しくて、楽しくて、毎日夢中になって長野県中を駆け回っていました。

企画期間約1ヶ月半で長野市、上田市、松本市、諏訪市、飯田市の5か所で開催するという今考えると恐ろしいスピード感で、各地でスポンサー企業様を探したり、行政との連携を図ったり、ゴミの分析をしたり…

初めてのことだらけで失敗したり、挫折しそうになった時もありましたが、萌斗さんやCOOの北川さん、各地域のコアメンバーとして企画を手伝ってくれた皆さんの支えもあり、3月・7月合計で5地域で500人以上の動員、計200kg以上のゴミを回収することができました。

(↓5地域での清走中に関する詳細はこちらをご覧ください。)

■5地域での清走中を終えての気付き

5地域での開催を終えて、多くの気付きがありました。

まず、長野県で活動する私のような学生を応援してくださる大人の方々が本当に多いということ。

右も左も分からない中に飛び込んで行って、いきなり「協力してください!」と話しても、嫌な顔をせず、寛大に応援してくださる企業様に恵まれ、本当に幸せ者でした。

しかし、その分過度なマルチタスクの弊害も大きく、キャパオーバーになってしまい、関係者の皆様との連絡がおろそかになってしまったり、スタッフ間の意思疎通が図れておらず、イベントのクオリティが低くなってしまったりと不甲斐ない部分も多々見受けられました。

■だからこそ目指す未来

これらの苦い失敗を踏まえ、これから私たちは今回の清走中で最もゴミ問題が深刻だった諏訪湖にフォーカスして今年度は清走中を展開し、コロナ禍にも対応した少人数でも開催可能な仕組みづくりに徹し、コロナウイルス収束後には東京をはじめとした各都道府県で展開するために、クオリティや開催体制ともに向上させていけるように邁進していこうと思います。

■「正しさと楽しさの潤滑油」になりたい

これらの清走中ストーリーをお読みいただいた上で、改めて私が目指す未来について綴らせていただきます。

私は、正しさと楽しさの潤滑油として社会の分断を解消し、現在・未来の人々の幸せの総量を共に増やすことができるような活動をしたい。

ゴミ拾いを21世紀の遊びに昇華させ、誰もが安心して遊べる海を創りたい。

近年、SDGsに象徴されるように「持続可能な〇〇」という言葉が各所で見受けられます。

現在の「環境に配慮した行動」はどうでしょうか?

少なからず、現代の人々が少し無理をしたり、自分たちの生活を犠牲にしたりしてまで未来の環境を守ろうとしているように思えます。

もちろんそういった取り組みは素晴らしいし、環境保全に大きく寄与していると思います。

しかし、それらの活動は持続可能なのでしょうか?

無理をし続けていたらいつの間にか私たちの幸せが損なわれてしまうのではないでしょうか?

だからこそ、自分から取り組みたくなるようなワクワクする活動やときめきを感じる商品を選択していくことが本当の「持続可能な社会」をつくることに繋がるのではないでしょうか?

■最後に

ここまでお読みいただきありがとうございました。

私にとって清走中は、我が子のように手塩にかけて育ててきた活動です。

これからも自身の使命を全うするため、全力でこの世界にワクワクという彩を加えていきます。

ぜひこのnoteを最後までお読みいただいた皆様とこれから持続可能な社会を共創できることを祈っています!

今後とも応援よろしくお願いいたします!!















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