スケッチ1

眼の前の男が降りたので、今日は座席に座ることができた。
高田馬場はアナウンスから駅への到着までに数分時間がある。アナウンスに釣られて立ち上がってしまう人を見るのが小さな愉しみである。
無知への優越である。この数分間に己の小さなプライドが脈打つのを感じる。