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町へは出れないが、書を捨てよう<15巻>

面倒が嫌いです。でも、片づけも嫌いです。

普段から整理しとけば、ものはすぐ見つかるし、ロスが少なくなる。
んなことはわかっとる。

予め準備をしておけば、イレギュラーにも対応できる。
それが出来たら苦労せんのよ。

カジュアルゴミ屋敷住み、ギリギリ星出身のギリジンこと僕が
藁をつかむ思いで手に取ったはこの本。

藤沢晃治『頭のいい段取り すぐできるコツ』(三笠書房)

僕は存じ上げなかったんですが、著者の藤沢さんは「わかりやすく伝える技術」をテーマに多数の著書があり、またテレビにもご出演する方です。

そんな著者が、日頃ご自身で行っている「段取り」についてまとめたのが今回の本なんですが。

で、どんな本?

残念ながら、僕には合わなかった。。。

何がって、著者の性格が。

まあ、ご自身も自分のこと悪党と書かれているので、僕なんぞの性格批判など屁とも思わないでしょうが、言葉の使い方が相容れない。

例えば、コミュニケーションに関しての項で、仕事への取り組み方には走ることが好きな人(この場合スケジュールをキチキチにして動き回る意味)と、ゆったりと余裕を持って取り組みたい人の二種類がいると話しているのですが。(もちろん藤沢さんは後者だと述べています)

仕事に迷惑をかけなければどちらでもいいと話しておきながら
前者については”あたふたと走り回る”とか、”常にギリギリのスケジュールなので迷惑をかけるのは前者が多い気がする”と、明らかに自分と立場が違う人をdisっている表現が気になります。(一部作中の表現をまとめています)

おっしゃる通りではあるのですが。

実際問題、この本の読者層(というか僕)は、明らかに前者であることをわかっていてこの言い回しなもんで、何だかダメ出しをされながら読み進めないといけないため、かなり萎えました。
(つーか、ギリギリでスケジュール振り回すのは大抵立場上の人の方が多いので成す術ないんですが、それは)
※僕が藤沢さんと名刺交換したら、十中八九「危険人物」とメモを書かれるでしょうな

というわけで、無駄にダメージを負う所をうまくよけたうえで、この本についてまとめます。

会社に頼らなくても、生きていけるか?

正社員だろうが、それ以外の雇用形態だろうが、仕事をする上では組織で動くことは避けられません。

そのうえで、独り立ちできるほどの能力+気配りがあれば、会社勤めなら当然手放しませんし、もちろん自営業としてもやっていけるでしょう。

そのためには、目の前にある雑務やノイズに囚われないよう、段取りを組んで効率よく作業を進め、人生にバッファを残し、浮いた時間を自己投資に充てましょうということが、藤沢さんがこの本で伝えたいことなんだと思います。

これについては、社会人だけでなく、芸能に近しい世界でも同じことがいえると思います。

ネットインフラの普及のおかげで、個人単位でも日本はおろか世界を相手に仕事ができる時代です。しかし、あくまで技術が追いついていけば、の話です。

悲しいかな、それなりの組織に属してしまうと、自らスキルを伸ばし、広い範囲に営業をしようという気概がある人は少ないように感じます。

一方で、様々なハンデを背負いながら、独学で、または同じ立場の人がコミュニケーションを積極的に取り合って物事を進めていく人たちは、規模はどうあれ、一定の信頼と実力を備えた素晴らしいタレントになっていきます。

それを再認識できたという点で、大変意義のある読書であったと思います。


でもやっぱり、仲良くはなれないと思います。


次回は、午堂登紀雄『1つずつ自分を変えていく 捨てるべき40の「悪い」習慣』でございます。

……またしてもdisられる予感ー

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