アイプロのアイテム3個消費

モバマスのアイプロで、アイテム3個消費した方がいいかどうかの話を検討してみた (≒ 遊んでみた)。

筆者はモバマス初心者なので、詳しいことは知らないけど、色々な人たちが既にたくさん検証しているようで、アイプロではコミュでアイテム3個消費した方が得らしい。で、筆者も検討してみた。結論から言うと、アイテム3個消費をするとかなりお得になりそうです。


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モバマスアイプロは、アイテム消費とコミュについて次の選択肢がある。

(1) アイテム1個消費 → 100 % Good ( 0 % Perfect )
(2) アイテム3個消費 → Perfect の確率上昇 (最低保証 Good)
(3) アイテム消費無し

(a) イベントコミュ (効率低)
(b) スペシャルイベントコミュ (効率高)
(c) エピソードコミュ (ゲージ上昇後のやつ)

基本的に、(b) スペシャル または (c) エピソード の Perfect の配点が高いから、アイテム消費をするならそこらへんらしい。イベントポイント効率は (c) Perfect が最も高いらしいが、時間効率やら副産物やらを考えると (b) Perfect も捨てがたいらしい。その辺は別の人の記事でどうぞ。

この記事は (b) スペシャル で (2) アイテム3個消費 を選択することについて考えてみた。イベントポイントとアイテム数を中心に話をする。

まず、(1) アイテム1個消費 と (2) アイテム3個消費について。当たり前だけど、(2) アイテム3個消費しても、Perfect が出ずに Good が出ることもよくある。(1) アイテム1個消費では確定 Good だったので、(2) アイテム3個消費で  Perfect が出ない場合は、確定Good の権利を2回分 = Good数を2つを失ったことに相当する。

「(1) アイテム1個消費 → Good」 を基準とすると、
「(2) アイテム3個消費 → Good」 は 「-2×Good」の損失に相当する。
じゃあ、Perfect は Good何個分の価値があるのか。

他の記事や自前のデータから、(b) スペシャル では、得点率の違いは次になっているようだ。

Perfect = 13 × Good

Perfect は Good 13回分の価値がある。なので、「(2) アイテム3個消費」でPerfect が出たときは、「(1) アイテム1個消費 3回分」= 3×Good と比べて 
「+10×Good」の利得が得られる。

ということは、
「(1) アイテム1個消費 → Good」×3 を基準とすると、
「(2) アイテム3個消費 → Good」 ▷ 「-2×Good」
「(2) アイテム3個消費 → Perfect」▷ 「+10×Good」

便宜のために、「(2) アイテム3個消費 → Perfect」「成功」
言い方は悪いけれど、「(2) アイテム3個消費 → Good」を「失敗」と呼ぶことにしよう。

「成功」=「+10×Good」、「失敗」=「-2×Good」なので、5回 失敗しても、1回の成功でチャラになる計算だ。お得ね。

じゃあ「成功」の確率はどんなものなのか。他の人が試した範囲だと、
2~4割くらいの成功率、データ的には3割より少し大きいかな〜って感じらしい。

現状の筆者のデータでは、試行 1000 回中 成功 289 回。このデータから、細かい話を省くと、「成功」の確率は 30 % が妥当、ただし ±数%くらいの誤差はあるかも、少なくとも、「成功」の確率が25%以下や33%以上である可能性はかなり低い、ということが分かった。試行回数を増やせればもっと誤差範囲を縮められるけど、まあキリのいい数字でもあるし、成功率は 30 % なのでしょう。

5回失敗しても1回の成功でチャラになる。6回に1回は成功するような成功率 1/6 ≒ 17 % がボーダーで、成功率 17 % で損も得もしなくなる。データ的には成功率は 30 %、かなりお得になりそう。


ちなみに、「+10×Good」なのはイベントポイントであって、コミュのGood数 (ハートを貯めるやつ) については Perfect は 3×Good なので アイテム3個消費 Perfect でもアイテム1個消費と比べて「+0」にしかならない。だから、イベントポイントではなく、ハートを貯める方を重視するなら、アイテム1個消費の方がアイテム効率が良くなるので注意。

あと、(a) イベントコミュ では Perfect のイベントポイントが 4×Good くらいでしかなくて、全然得しないから、アイテム3個消費のタイミングは (b) スペシャル または (c) エピソード に絞った方が良い。まあこの辺の話は他の人の記事を読んでくださいな。


ということで、イベントポイントについて、確率的には断然、「(2) アイテム3個消費」で Perfect を狙った方が得、ということになる。どういう大作戦を取ればいいかが見えてきましたね。ハッピー。


細かい話。
「成功率を p としたときにこのデータ (289/1000) が取れる確率 (実現確率), L(p)」を計算してみた。C(N,n) を二項係数として、実現確率は L(p) = C(1000,289)×(p^289)×(1-p)^(1000-289) で計算できる。計算機で計算するけど、桁落ちのあれこれがあるから、対数領域で計算すると良さげかしら。

データから予想できるけれど、計算結果は p=0.289 のときに最も実現確率が大きくなって L(0.289) ≒ 2.78 % だった。この数字 (2.78 %) の意味は、1000回の試行には成功のパターンがめちゃくちゃいっぱいあるけれど、「成功率 p = 0.289 にしたときに、成功が 1000 回中 289 回になる確率 L」は、2.78 % だよ、という意味になる。この数字単体ではあまり効果的ではなくて、p を別の数値に変えたときに実現確率 L がどう変化するのかを見ることが大事だ。

L(p) のグラフを以下の図に示した。特筆すべき値としては、
L(0.277) ≒ L(0.3) ≒  2 %、L(0.25) ≒ L(0.33) ≒ 0.05 % くらいかな。
このことから、次のことが言える。
・現状のデータでは p = 0.289 が最も妥当ではあるけれど、± 0.02 くらいの誤差があるよ。(p がキリの良い数字だと仮定するなら、p = 0.3 が妥当かな)
・有意水準を L = 0.05 % にでも設定するなら、「成功率 p は 25 % 以下または 33 % 以上である」という仮説が棄却できる (つまり p < 1/4 や p > 1/3 の可能性はかなり低い) よ。

もっとデータがあれば棄却できる p の値の範囲が広がるから、成功率 p をより正確に把握できるようになる。
でもまあ、わざわざ p を中途半端な値に設定する理由もないし、p = 0.3、つまり「成功」の確率は 30 % と考えるのが妥当でしょうね。

画像1


図1. 実現確率のグラフ,横軸は「成功」の確率,縦軸は 1000 回の試行で 289 回「成功」 する事例の実現確率 L(p) = C(1000,289)×(p^289)×(1-p)^(1000-289).







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もう少し遊んでみる。

問題提起。僕らは、何回連続で「失敗」する? 

「失敗」が続くと「これ本当に「成功」するの?」という気持ちになる。アイプロを走る猛者や、ガチャをいっぱい引いてアイテムてんこ盛りの人たち、そしてもう感覚がバグってる人たちには関係のない話なんだけど、アイテムがそれほど多くない状況で「失敗」が続くと、徒労感がどんどん増す。感覚は人次第なんだけど、例えば筆者の体感は以下の感じ。

1回失敗   「まあよくあるよね」
2連続で失敗「んー失敗か〜」
3連続で失敗「え〜また失敗なのー?」
4連続で失敗「おいおいまたかよ〜。ぐぬぬー」
5連続で失敗「これ本当に成功するのかよー」
6連続で失敗「……3個消費しない方が良かったのかなぁ」
7連続で失敗「……成功確率が上がるって嘘だったんじゃないの?」
8連続で失敗「やっぱ堅実に1個消費が良いんじゃね?判断ミスったわ〜」
9連続で失敗「ヤダヤダヤダヤダ。やっぱ成功しないじゃん」
10連続で失敗「もうやだ。信用できない。3個消費しても成功しないじゃん!」

4連続失敗くらいから、結構気落ちする。大局的には確率論通りの結果になるとは知っていても、刹那的な感覚がそれを耐えられるかどうか……

ということで、連続失敗する確率を求めてみよう。知っていれば、現状の連続失敗がどのくらい「よくあること」なのかが分かるから、状況に耐えやすくなったり、失敗続きの状況を面白がれる (≒ 痩せ我慢できる) ようになったりするはずだ。敵を知り己を知れば百戦危うからず。敵を知ろう大作戦だ。

成功率が 30 % なら、失敗率は 70 % だ。
だから 2連続で失敗する確率は 49 % だ。だいたい 50 % だ。
だから、2連続で失敗する確率 ≒ コイントスで表が出る確率 だ。
意外と大きい。

ということは、4連続で失敗する確率 ≒ コイントスで 2連続で表が出る確率 だ。よくあることっぽい。

6連続で失敗する確率 ≒ コイントスで 3連続で表が出る確率 だ。そう多くはないけれど、ちょくちょく起こっても不思議じゃない。

8連続で失敗する確率 ≒ コイントスで 4連続で表が出る確率 だ。あんまり起こらないはず。でも起こらないわけではない。起きたら起きたで、珍しいな〜って感想を抱くけど、この辺は「稀によくある」って感覚に近いのかなぁ。

10連続で失敗する確率 ≒ コイントスで 5連続で表が出る確率 だ。さすがにかなり珍しい。そろそろイカサマを疑いたくなってくるかも?

ということでした。「4連続失敗は起こらない方が異常」「6連続失敗くらいならちょくちょく起こる」「8連続失敗も稀によくある」って感覚を持っておくと予防線には適しているかも。



どうでもいい話。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」、今回の場合の「敵を知る」は確率の振る舞いを知ることだけど、「己を知る」は何に相当するんだろう。確率の振る舞い (連続失敗) を受けた時の自分へのメンタルダメージ量の把握? でもダメージ量を知っていても、受けるものは受けるからどうしようもないように思える。うーん。「メンタルダメージをどうにかコントロールすること」が「己を知る」に相当するんだろうけど、どうしたらいいのかしら。「客観視」とか? でも変にメタな目線で見たら「冷めて」しまって楽しめなくなるから本末転倒だろうし……相対的に自分よりも楽しんでいる人 (自分より苦しんでいなさそうな人) の心構えを参考にするとか? でもそんなのマトモにレクチャーするのも難しければ参考にして有効活用するのも難しいよね。うーん。わからんねー。まあなんでもいいけど良いメンタルを保ちたいですね。




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もう一つ遊んでみる。

乏しいアイテム数でやりくりしている人にとっては、アイテムの数が減っていく様子はそれなりにストレスになるかもしれない。

なので、個数制限がある条件で、アイテム3個消費をし続けた時に「本当に得する確率」を調べてみた。

考えてみると、(「成功」の回数 ) > (アイテムの総数)/18 であれば得をしたことになると分かる。

「成功」の確率 p = 0.3 のときに「アイテム総数固定でアイテム3個消費をし続けて得をする確率」考える。

アイテム総数 15 個 → 1回以上「成功」すれば得 → 83 % の確率で得
アイテム総数 30 個 → 2回以上「成功」すれば得 → 85 % の確率で得
アイテム総数 60 個 → 4回以上「成功」すれば得 → 89 % の確率で得
アイテム総数 90 個 → 5回以上「成功」すれば得 → 97 % の確率で得

あらまあ。こんなに高い確率になるとは思ってなかった。

(b) スペシャル や (c) エキストラ では (2) アイテム3回消費のみ は、(1) アイテム1回消費のみ と比べて 80 % 以上の確率で得するみたい。


どういう計算をしたの? 

「成功」= +10 × Good、「失敗」= -2× Good だから、N回のアイテム3個消費で、「成功」を n 回して得した Good数を G(n) と置くと、
G(n)=10n-2(N-n)=12n-2N となる。

……分かりにくいな。別の書き方もしてみる。
「成功」で Good数が13個加算、「失敗」で Good数が1個加算、
アイテム3個消費で n 回「成功」すると、「失敗」は (N-n) 回なので、
全体のGood数は 13×n+1×(N-n) = 12n+N、
アイテム1個消費の「成功」回数は 3N 回なので、
G(n) = (アイテム3個消費のGood数)-(アイテム1個消費のGood数)とすると、
G(n) = (12n+N) - (3N) = 12n-2N となる。

ということで、(2) アイテム3個消費だけ の場合が (1) アイテム1個消費だけ の場合よりも得するのは、 G(n)>0、つまり n>N/6 の場合となる。
3Nがアイテム総数だったので、(試行回数)/6 = (アイテムの総数)/18 回以上「成功」できていれば得したことになる。

「成功」した回数が n になる確率 P(n) は、C(N,n) を2項係数として、
P(n) = C(N,n)×(p^n)×((1-p)^(N-n)) になる (高校数学の範囲) から、あとは計算機を使おう。


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ちなみに、(c) エキストラ では 7回分の Good でボーナスがもらえるので、「アイテム3個消費で一度でも Perfect を出たら残りを アイテム1個消費 に切り替える」なんて大作戦があるかもしれない。

詳細は割愛するけれど、「同程度のアイテム消費数」という条件付きで「全部アイテム3個消費」と「1度でもPerfectが出たら切り替え」を比較してみたら、「切り替え大作戦」の方がより多くのGood数を稼ぐ可能性が高そうだった。数値的に試行してみただけなので解析的な振る舞いまでは検討できておらず不安が残るけれど、「切り替え大作戦」は、時間効率を考えないなら、それなりに有効なのかも。



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まとめ

アイテム3個消費は偉大だった。効果的に活用しよう大作戦。

アイテム3個消費したのに6連続 Good になるとかで不安になることがあるかもしれないけれど、2回成功すればチャラだから、気を強く持ってアイテム3回消費していきましょう。基本的には、80 % 以上の確率で アイテム1個消費だけよりも得をするようです。ただし、アイテム3個消費でも5連続 Good になる可能性は、コイントスで3回表になる程度の確率で起こりうるので、エキストラでは戦略的にね。

  

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