歴史を学ぶ意味

 小学生から習う歴史。だんだん覚える量が増えてきて、高校生になると年号の暗記、大量の漢字かカタカナの名前を覚えることが嫌になってやめてしまう学生も多いかと思います。

なぜ歴史を学ぶのか?それは歴史は時代、民族、人の生き方を映す鏡だからです。平安、鎌倉時代の歴史書に『増鏡』『大鏡』などありますが、現実の自分たちの意思決定に生かすものとして歴史書が存在していました。
 過去を学ぶことで今と未来に起こることを推測し、どう生きればよいのかを、私達のご先祖様が語り継いでくれたから、民族の歴史が残っています。残念ながらこの世から消えてしまった民族も多くあります。それは虐殺という形で物理に消された場合もありますが、言語、統治者の異民族教育によって消されたケースもあります。中国国内は常に漢民族教育、中国語教育、漢文化神道政策によって少数民族、遊牧民族を漢化することで支配した国は「少数民族」化していっています。清王朝の支配民族だった満州族はもともと満州語、満州文字、チベット仏教を信じるツングース系遊牧民族でしたが、現在漢字名、中国語を使うことで漢化し、中国東北地方にいる「2000万人の少数民族」となっています。自民族の言語だった満州語はもはや読めず、話せません。逆にフィンランドは家庭内の蔵書が世界一と言われています。それは常にロシアに同化を迫られる環境の中、フィンランド語を大事にし続けてきたからです。自分たちの民族、言葉、文化を大事にしている国は、歴史と文学を大切にしています。
少し言葉について話すと、多くの場合外国語を学ぶ目的は金もうけです。遊牧民族が複数言語話せて、農耕民族が離せないのは、異文化間の貿易を行うことで利益を出すビジネスマンは言語が武器になるからです。しかし母国語が離せないで外国語が話せてもほとんど意味がなく、本国の人間よりも優遇されるはずがないので一代で同化もし切れず社会で劣位に置かれます。そうならないための民族の母集団を作るのが歴史であり、表現するのが母国語です。

逆に外国語を学ぶ上で本質的に重要なのは、その国の言葉でその国の重要な精神的概念、歴史を語れることでしょう。翻訳言語では全部早くしきれず、理解しきれません。また、他国に教えていいことと悪いことがあるので、翻訳した段階で外国の歴史の本質が抜かれてしまっている可能性があります。

話を歴史に戻しますが、外国語も本質的に重要なのは海外の超エリートと歴史会話ができることになります。歴史は海外では帝王学の一つです。だから歴史トークをすることで外国社会の深いところまではいっていけます。日本の義務教育+高校までの世界史、日本史でかなりの会話ができるはずです。大人になってもちゃんと活用すればですが笑

一人一人が歴史を学ぶことで、日本人はどんな民族なのか、何を大切にしてきたのか、どんな尊敬する人物がいるのか、困難な時どのように乗り越え、今の自分達に繋がっているのか。こうした過去のことが分かります。そして、未来と個人にとってもいいことがあります

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