徒然なるまま映画語り

こんばんは。アルテミスでございます。
 四月となり新生活と言われる時期が特に何も無いまま過ぎ去って私には存在しなかったGWとやら言う国民的帰省イベントが終わったと思えば気づけば天気予報は雨ばかりとなっています。
 これを書いてるときはまだ五月なのに、連日雲は低く雨露が髪を濡らす(髪が無いとか散々弄られてますが、ちゃんとあります)梅雨みたいな空模様です。
 私は諸々の都合で良く東京に行きますが、行くたび行くたび雨に遭って、まるでリアル天気の子の世界にいる気分です。
 天気の子と言えば、コロナ禍で中々出せなかったのか、ここに来て急に映画が雪崩を打つように放映されていますね。
 ここ二ヶ月くらいでファンタスティック・ビースト、銀河英雄伝説、シン・ウルトラマンと立て続けに登場した新作を観に映画館に何度も足を何度も運びました。
 私映画好きなんです。いや、映画が好きだからって広く色々なものを観ているわけでは無いのですよ。自分の好きなジャンルのしか観に行かないですが。
 巨大スクリーンと迫力のサウンドをコーラ片手に観賞、たまりませんね。映画に集中するためまだ酒を買ったことは無いですが、どこかで一度ビール片手に観たいなとか思っています。
 最近ではアマプラだのネトフリだのスマホで見れるサービスが沢山出ていますし私もお世話になっておりますが、やはり小さなスマホやタブレットの画面で観るのと上質なスクリーンで観るのとは雲泥の差を感じます。書店もそうですが、「本物」の体験を廃れさせたくはないので、微力でも自ら足を運んで良い物にお金を使おうと思っています。
 さて、前置きで随分と長くなってしまいましたね。本日は私が最近観た映画をネタバレをせず感想を述べてみたいなと思います。
 
 1.ファンタスティックビーストーダンブルドアの秘密
 
 私の自慢の一つにハリーポッターの原作小説の邦訳ハードカバー版の初版を所持していることがあります。だから何だって話なんですが、それ程にはハリーポッターのファンなんです。私はルーピン先生が好きです。
 オブリビエイト。あれ、逆だった?
 下らない話はさておき、今回の映画の感想ですね。
 私最初ファンタスティックビーストって名前を聞いて「ニュート(主人公)と愉快な動物達の冒険物語」とか思って軽く見ていたのですが、気づけばハリーポッター本編に深く影を落とす重要な要素を無数に孕んだ恐ろしくシリアスな作品になっていましたね。魔法界全体を巻き込むダンブルドアとグリンデンバルドの戦いが中心に来て、気づけばニュートも魔法動物たちも隅に捨て置かれちゃってる気がします。
 私にとってはド迫力で派手な(そしてもはや異次元の)戦いを繰り広げるダンブルドアとグリンデンバルドを観たいのでそれで良いんですが、もう名前ファンタビじゃない方が良いんじゃないのとか思ってもいたり。
 それ以上にどうあがいてもアメリカ臭さが抜けないジョニデよりも、北欧の至宝の方が余程知的でミステリアスでしかし邪悪なグリンデンバルドの役柄にはぴったりでしたね。
 マッツ・ミケルセンはデスストのクリフやローグワンのゲイレン役等で観ているのですが、どの役回りでもあの知的さと気品高さを失わない彼の演技力には脱帽する他ありません。
 俳優の中で誰が好きかを挙げろと言われたら、マッツ・ミケルセンかなと思います。無論(若き日の)マーク・ハミルやユアン・マクレガー、ヘイデン・クリステンセンも大好きですが、彼らはスターウォーズでの雰囲気が強すぎて他の作品に出てくると違和感を感じてしまうんですよね。
 それだけ何に出ても本物そのものの品格を見せつけてくるマッツは化け物と言う他ない。
 北欧人、良いですね。女の子可愛いし。え、そういう話じゃない?

2.銀河英雄伝説DNT 激突
 
 私が学生時代に読み耽った銀英伝。今ではアマプラで旧作OVAは全て見れるようになりました。
 リメイクされた新作は賛否両論みたいで、実際私も最初は否定的でした。キルヒアイスはそんなバスケ選手みたいな姿でいてほしくなかったしね。
 でもそれは私の中に旧作OVAと比較する思いがあったからで、これではDNTの評価はOVAの焼き直しとしての評価になってしまう。
 小説と比較したとき、小説の矛盾点をかなり解消を試み、独自の新機軸を盛り込んだDNTはOVAとはまた別の物として見るべきだし、映像のクオリティも音の質も遥かに進歩したDNTは私にはとても楽しめました。
 要塞主砲の迫力も凄まじいし満点に広がる大艦隊も壮観そのもの、彼らが砲火を交える姿はまさにファンが求めた銀英伝の姿そのものでしょう。原作に忠実な人物描写も、特に違和感を感じませんでした(やっぱりシェーンコップが「女性」呼びだなんて気持ち悪い、今作ではしっかり「女」呼ばわりでそっちの方がキャラとして合ってますね)。
 ミュラーの内面描写も精密でしたし、ケンプの雄々しさもこちらの方が際立っていた。プロダクションIG、やはり経験を重ねて描写に磨きがかかってきていますね。
 そんなわけで今作は非常に面白かったですし、次作の策謀もまた是非スクリーンで観たいと思っています。
 
 3.シン・ウルトラマン
 これ言うと年代バレそうですが(バレない)、私は決してウルトラマン世代のおじさん(4.50代?)ではありません。加えてそもそもウルトラマンは観たことが無いです。
 そのため事前知識など殆ど無く観に行ったのですが、感想としては「まぁこんなもんやろ」って感じでした。
 後で調べてみて分かったことでもありますが、ひたすらに原作に忠実、小ネタを挟みながら原作ウルトラマンを辿っていくと言う感じでした。
 シン・ゴジラが現代の我々の社会と、そこに突然現れたゴジラという存在との戦いを描いた深いテーマ性を持つ作品であったことに対し、ウルトラマンはどこまでもウルトラマンって感じでした。
 自衛隊がヘリやら爆撃機やら護衛艦やら大臣やら霞が関やらを持ち出して出ていたリアル感は、子どものヒーローとして戦うウルトラマンの描写とむしろミスマッチに感じて、一体旧来のウルトラマンで育った世代以外のどの層向けに出しているのか分からなかった感じです。
 政治とか官僚とか色々複雑な描写が怪獣や宇宙人とウルトラマンとのバトルの描写と合わないというか。
 オタクが本気で作った焼き直しって感じでした。それでも面白かったけど。
 シン・ゴジラを見て受けたような圧倒的な印象はあまり感じなかったですね。まぁそのある種「軽さ」もまたウルトラマンの良いところなのかもしれませんが。それならそれでもっと戦いを派手に沢山やってくれよとも思いますが。
 
 最近見たのはこんなところでしょうか。因みにシン・ウルトラマンはいーじすと二人で観に行きました。
 今月の末にはトップガンの新作が、また同日にディスニープラスでスターウォーズの新作ドラマが、来月頭にはガンダムが出てくるので当分映画からは目が離せませんね。先に楽しみが尽きないというのは中々幸せなことですね。
 皆様も是非、スマホやパソコンだけでなく、映画館のスクリーンで「生の」映画と触れる体験を沢山持っていただきたいなと言う個人的意見を結びに代えまして。
 それでは皆様、また次の公演でお会い致しましょう。


執筆者:アルテミス
Twitter:https://twitter.com/Altemi0314