女が大学に行く意味なんてない

今回も、架空の話をしようと思う。

「女が大学に行ったって、四年間遊ぶだけだから」

先日、ある集まりに行った際、そんな言葉を耳にし、私は驚愕した。

この令和に、お酒の入る席とはいえ、このような文言を聞くとは!私は即座にその言葉を発した主を確かめた。バブルの亡霊みたいな女性がそこにいた。私もそこそこ年齢を重ねているが、彼女はほんの少し年上のようであった。どう考えても私とは違う世界にお住いのようだ。生き方が違うのだから、主張が違うのも理解できるというものだ。私は納得した。

非常に申し訳ない話だが、同じ人間の発した言葉とは思えなくて、あまり腹が立たなかった。むこうも私のことを同じ種類の人間とは扱っていなかった。少し話をしたのだが、何ひとつ、かみ合わなかった。

そういえば若いころ、イノセンスというアニメ映画を見たことがあった。その中に、ハラウェイという女性が出てくる。哲学的な主題の一端を表す重要な人物だ。冷静な工学系の技術者といったたたずまいに、私は熱狂した。あんな風になりたい!と思ったものである。

思えば、女という物差しのみで評価されることと対抗するために学歴(中途半端)を手に入れたのかもしれない。

なお、ハラウェイは喫煙者であったがそこはまねしなかった。喫煙には興味を持ったことはあるのだが、自分がヘビースモーカーになった場合を想定して一年分のたばこ代を計算した結果、そのお金があったら酒が飲みたいと思ったような気がする。

なお、お酒はウォッカとジン以外は大体好きである。カクテル系はあまり飲まない。

再度申し上げるが、この話は架空の物語である。


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