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【金利高リスクオフ相場】4月15日週振り返り 4月22日週シナリオ

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先週の相場振り返りからご覧いただくと
より理解しやすいかと思います↓



今週は重要指標は特になく、米インフレ懸念による米金利高、中東情勢の悪化懸念が相場材料でございます。それによって株は上値が重く、金利高や中東情勢の織り込みを探っている状況です。FRBメンバーのウィリアムズやボスティックは利下げを急ぐ必要はなく、インフレ次第では追加利上げも視野に入れるということでインフレ率への懸念を示しました。金曜日にはイスラエルがイランに空爆を仕掛けたという報道が出て一時リスクオフになりましたが、一大事には至らずその後一服しております。しかし根本的な解決には至っていない為、まだ楽観的になれる状況ではないと考えます。中東情勢が不安視される中で米インフレ懸念も高まりつつあり、金利高リスクオフ気味の流れとなっています。今回の記事ではこの辺りについて取り上げ、翌週シナリオに繋げていきたいと思います。






米国経済


小売売上高


今週重要指標はありませんでしたが、消費動向を確認する小売売上高が発表されましたので確認しておきます。

●前月比
総合:結果0.7% 予測0.4% 前回0.9%
コア:結果1.1% 予測0.5% 前回0.6%

総合コアともに上振れとなりました。特にコアの上振れに乖離があり、インフレや雇用に伴って消費も強い状況です。ただCPIほどの材料ではないため、市場への影響度は限定的でした。



FRBメンバー発言


共通して言えるのは、FEDは利下げを急いでいないということ。最近のインフレや雇用、消費などのデータを見れば早期利下げできる状態ではないでしょう。インフレ率低下が見られてくれば今年の後半辺りから利下げが適切になってくるし、一方で、インフレ率が根強ければ利下げ回数は減るかもしれないし、出来ない可能性もあると述べています。追加利上げに関しては今はまだ真剣に考えてはいないと個人的には思っております。

労働市場が高水準だとしても、インフレさえ下がってくれば利下げは可能です。よって、インフレが重要になってきます。翌週はFRBが一番注目しているPCEがありますので、注目度/重要度は高いといえるでしょう。



米金利


先週のCPIはインパクトある材料であり、原油高やFRBメンバーの発言なども相まって金利高が進行している状況です。しかしある程度織り込み水準にも達していることから、4.7%は上げ過ぎな感じもあり4.5%付近が望ましく思います。というのも現時点でFRBは追加利上げのシナリオは本格的に考えていないので、市場が過度に織り込めばギャップが生まれます。据え置き期間が長くなる見通しが濃厚ですので、これ以上の金利高は少しばかり行き過ぎな感じもします。ただし今後本格的に追加利上げを検討していくならば5.00%は視野に入ってくるでしょう。

翌週PCEございますが、上振れすれば4.7%が攻防ライン、下振れすれば利下げに向けての良好な材料となりますが、金利安を織り込み過ぎることはないので4.5%付近ラインは良いサポートとなるでしょう。


米国株


ダウ工業株30
NASDAQ
S&P500

4月に入ってから、インフレ懸念による米金利高、地政学リスク悪化懸念で下落基調となっております。しかしインフレ懸念による金利高はある程度織り込み水準まできているので下げ渋りもございます。相場としては上に行きたく試し買いが入りつつありますが、中東情勢の不透明感がまだ残るので、楽観的にはなれない状況です。上値が重たい要因としてさらなるインフレリスク懸念もあるでしょう。

Fear & Greed Index

ダウは37000ドルのキリ番やフィボ38.2、高値から約7%下げ、テクニカル的に想定できる安値水準まできたのでやや買いが入りました。しかし週末持ち越しによるリスクから上昇幅は限定的となっております。

ダウ

翌週PCEでは、上振れならもう一段底を探る展開になりそうです。一方で下振れなら市場にとってはポジティブですし、この先材料が出揃ってくれば利下げ観測も見えてくるので4万ドル台への買い戻しも入るかと思います。



日本経済


日本株


日経平均株価


今週日経平均株価は週-6.21%と年初来最高となる下落率でした。これに関しては、世界的な金利高リスクオフ/地政学リスクによる影響が大きく、今は調整局面となっております。ただ株の下落は投資家にとってはチャンスです。今週はテクニカル的に37000円のサポートで反発していますが、このまま上がるのか、もしくは底を掘るのかは、米国株に左右されると思います。



為替/コモディティ


ドル円


今週ドル円レンジ 152.950-154.800(終値154.600)

今週ドル円レンジ 152.950-154.800(終値154.600)


先週記事にも取り上げたように上値は為替介入警戒で押さえつけられ、下値も底堅いといった状況で今週は週足200pipsと小幅な推移となりました。金曜日の100pipsほどの急落は地政学リスクによるリスクオフ円買いとなりましたが、押し目を狙っていた人は多かったでしょう。翌週はPCEがメイン材料となりますが、上振れであれば155円突破はしてくるかと思われます。下振れであればドル安へと触れますが、米金利安も短期的には限定的ですので、100-150pips下落の押し目はチャンスとなりそうです。

為替介入について個人的な見解を述べると、私は155円到達しても介入はしてこないのではないかと思っております。日銀が為替介入実施において重要視しているのは「ファンダメンタルに沿わない形での投機的な買い」です。現在はファンダメンタル要素でドル買いが強いですので、投機的な円売りではございません。しかし155円超えてから投機的な円売りが強ければ、実介入の警戒はしておくべきでしょう。よって、PCE上振れのドル高で155円に到達しても実介入はしてこないと思っています。その先は160円までしてこない可能性もありますのでそこは追々考えることとします。これはあくまで個人的な意見ですので、参考程度にしていただくようお願いいたします。




ユーロドル


今週レンジ 1.06000-1.06900(終値1.06550)

今週レンジ 1.06000-1.06900(終値1.06550)

先週大きな下落を見せたユーロドルですが、米金利高の織り込みECB6月利下げをある程度織り込んだことによって一旦の落ち着きを見せています。しかし、米金利が底堅いことやECBメンバーのハト派スタンスが多いことから戻しも弱いことが確認できます。一旦は材料出尽くしによるレンジ推移となりそうですが、ファンダメンタルやテクニカル両面を見ても方向性は下となりますので戻り売りは狙っていきます。ただしここに米金利安材料が出てくるとリスクオンでユーロドル買いになるのである程度の戻しも想定できます。よって、しっかり引き付けての戻り売りがコンセンサスです。あとは水平線やフィボ、値幅、米金利安の反発を見ながらトレードしていきます。




4月22日週シナリオ


まず今週の指標確認です。

4月25日(木) 米GDPdeflator
4月26日(金) 日銀金融政策決定会合、米PCE、ミシガン

注目度や重要度が高いのは米PCEでしょう。日銀の発表に関しては、大きな変更はないと思いますが、円安けん制をかけてくるような発言をしてくる可能性もあるため円高には注意が必要です。

下記画像は米企業各社の予測値です。総合PCEが前回2.5%に対して予測2.6%コアPCEが前回2.8%に対して予測2.7%となっております。各社が予測する数値であればやや金利安に振れるも限定的でしょう。それ以上の下振れとなると米10年債利回りも4.5%を割ってくるイメージです。上振れとなれば金利高リスクオフの流れはやや強まり、株はもう一段下を攻めてくる可能性がありそうです。


相場方向性としては、米インフレ懸念や原油高による金利高リスクオフであり、織り込み具合を探っている状況です。ここにPCEや中東情勢などの材料が乗っかってくるイメージですね。ドル円は引き続き押し目買い狙いでPCEで市場予測通り⇒ドル安の反発は良い買いポイントとなりそうです。下振れとなると200pipsくらいは見ておくと無難かと思います。地政学リスクによるリスクオフ株安、円買い、国債買い⇒金利安には警戒しておきましょう。

ドル円レンジ予測 152.000-156.000


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