官公省庁の統計:住民基本台帳人口移動報告

①概要

・「住民基本台帳」=住民票(氏名、生年月日、性別、住所等)をまとめたもの
・「移動者」=日本国内のある市区町村から日本国内の別の市区町村住民票を移した人の数をカウント。日本国籍の有無は問わない
・移動前の土地から見た移動者は「転出者」。移動後の土地から見た移動者は「転入者」。どちら側から見るかの問題で、トータル(全国)の転入者数と転出者数は一致する
・同じ住民基本台帳ベースの統計で、移動ではなく人口を知りたい場合は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(毎年1月1日現在)を参照
住民票を移さず引っ越しする人もいるので、必ずしも実態を反映していない点に注意が必要

②設立背景

1954年から「住民登録人口移動報告」作成開始
1968年から「住民基本台帳人口移動報告」作成開始

③管轄

総務省統計局

④調査時期

1月1日~12月31日(年度ではなく年!)

⑤発表時期

・調査月の翌月末に月報公表
…大都市圏別、都道府県別
・調査年の翌年1月末に年報公表
…大都市圏別、都道府県別、市区町村別

⑥調査対象

転入届を提出した転入者
・職権で住民票に記載された転入者

⑦調査項目

転入者の住所、性別、年齢、変更情報

・移動者数(日本人移動者、外国人移動者)
・転入者数
・転出者数
⇒転入超過数、移動率
※都市圏別、都道府県別、市区町村別、年齢別、性別データあり
※参考表で国内⇔海外の転入者数・転出者数

⑧調査方法

住民基本台帳法に基づき、移動者が転入先の市区町村に提出した転入届を元に作成

⑨活用

人口推計の基礎資料ほか

⑩その他メモ

・転入超過
転入者数-転出者数がプラス→転入超過(社会増
転入者数-転出者数がマイナス→転出超過(社会減
ただし、統計表では転入超過数のみ記載されるので、
転入超過数がプラス→転入超過(社会増)
転入超過数がマイナス→転出超過(社会減)
※当然、全国の転入超過数はゼロ

・転届(別の市区町村に引っ越しするときに提出)⇔転届(同じ市区町村内で引っ越しするときに提出)
・現状、転出入の手続きには対面での本人確認+客観的居住の事実の確認+主観的居住意思の確認が必要→マイナンバーカードで変わる?

⑪参考資料

・総務省"住民基本台帳等" https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/daityo/gaiyou.html
・総務省"住民基本台帳人口移動報告"https://www.stat.go.jp/data/idou/index.html
・デジタル時代における住民基本台帳制度のあり方に関する検討会議「デジタル時代における住民基本台帳制度のあり方に関する検討会」(2021年12月28日)https://www.soumu.go.jp/main_content/000785599.pdf