イベント事例:東京マラソン

①概要

・マラソン選手指導者の小出義雄氏発案。2003年、当時の東京都知事石原慎太郎氏が構想発表。2007年、第1回大会⇒ランニングブームの火付け役に
エリートランナー市民ランナーが参加可能なフルマラソン大会車いす部門もある
・観光名所を巡る楽しいコース、かつ記録の出やすいコース(アップダウンが少ない)
制限時間の設定が緩く、老若男女、初心者まで参加可能長時間道路を封鎖
・2013年、世界ツアーであるアボット・ワールドマラソンメジャーズに加わる
→初回開催年が早い順にボストン(1897年~)、ニューヨークシティ(1970年~)、ベルリン(1974年~)、シカゴ(1977年~)、ロンドン(1981年~)、東京(2007年~)の6大会。
開催時期順だと、東京(2月or3月)、ボストン(4月)、ロンドン(4月)、ベルリン(9月)、シカゴ(10月)、ニューヨークシティ(11月)※平常時
・「東京マラソン」創設当時はエリートマラソンが主流だったが、近年はスポンサーを集めやすく、参加料収入も得られる都市型市民マラソンが主流。エリートマラソンの終了、市民マラソンとの統合が進む(←福岡国際マラソンは復活?)
・2020~2021年は新型コロナウイルスの影響で、多くのイベントが中止、延期、開催規模縮小に追い込まれた。東京マラソンも例外ではなく、2020大会はエリートの部のみ開催2021大会は二度の延期の末、2022年3月6日に開催された。なお、開催時期がずれ込んだため、2022大会は実施しない

②主催

2010大会までは公益財団法人日本陸上競技連盟と東京都
2011大会以降は一般財団法人東京マラソン財団(2010年6月30日設立)

③初回開催年月日

2007年2月18日

④開催時期・期間

第1回2007大会:2007年2月18日(日)
第2回2008大会:2008年2月17日(日)
第3回2009大会:2009年3月22日(日)
第4回2010大会:2010年2月28日(日)
第5回2011大会:2011年2月27日(日)
第6回2012大会:2012年2月26日(日)
第7回2013大会:2013年2月24日(日)
第8回2014大会:2014年2月23日(日)
第9回2015大会:2015年2月22日(日)
第10回2016大会:2016年2月28日(日)
第11回2017大会:2017年2月26日(日)
第12回2018大会:2018年2月25日(日)
第13回2019大会:2019年3月3日(日)
第14回2020大会:2020年3月1日(日)※エリートの部のみ
第15回2021大会:2022年3月6日(日)※一般の部復活
★2021年9月18日(土)~2021年10月16日(土)に「バーチャル東京マラソン2021」開催
★2022年2月5日(土)~2022年3月5日(土)に「バーチャル東京マラソン2022」開催

⑤参加料

2007大会~2019大会:10,000円
2020大会〜:15,000円
※国内マラソン参加者、税抜き
※2021大会は別途PCR検査費用(業者指定)

⑥参加者数

・以下、各大会の出走者数。毎年定員数が決まっており、近年の倍率は10倍以上

※第14回2020大会(2020年3月1日開催)はエリートの部のみ※第15回2021大会は2度の延期で2022年3月6日に開催。2021年は開催なし

⑦収入

※(一財)東京マラソン財団の正味財産増減計算書を元に作成※2019年決算期変更※単位に合わせて四捨五入
※(一財)東京マラソン財団の正味財産増減計算書を元に作成※同一区分で比較可能な2016年3月期以降を掲出※2019年決算期変更

⑧費用

・(一財)東京マラソン財団の正味財産増減計算書において、事業費内「東京マラソン」分が明示されていたのは2014年3月期まで。2014年3月期の事業費は2,295,074,693円。うち、東京マラソン分は1,953,245,762円(構成比85.1%)

※(一財)東京マラソン財団の正味財産増減計算書を元に作成※2019年決算期変更※単位に合わせて四捨五入

・2013年4月15日のボストン・マラソン爆発テロ事件等を受けて、警備・安全対策費用が年々増加→参考:(一財)東京マラソン財団「東京マラソン 参加料について」(2018年9月18日)https://onetokyo.org/img/pc/images/pdf/20180918_about_TokyoMarathon_fee.pdf

⑨その他メモ

・2020大会はエリートの部のみの開催となったが、一般参加者の参加料は返金されなかった→参考:小林信也"東京マラソンの「参加料」はなぜ返金されないのか"「DIAMOND online」(2020年2月20日4:45) https://diamond.jp/articles/-/229346

⑩参考資料

・上田悠太"びわ湖に続き福岡国際も エリートゆえに苦境/解説"「日刊スポーツ」https://www.nikkansports.com/sports/athletics/news/202103260002971.html
・川端康生"「東京マラソン」を巡って" 「Yahoo!ニュース 個人」https://news.yahoo.co.jp/byline/kawabatayasuo/20150220-00043179
・東京都庁"「楽しくみんなで!東京大マラソン祭り」平成18年度第2回「~東京ビッグトーク~石原知事と議論する会」"(2007年2月26日)https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/tokyoto/profile/gaiyo/rekidai/20121031/giron/giron/eih21100.html
・一般財団法人東京マラソン財団"一般財団法人 東京マラソン財団"https://tokyo42195.org/
・都政新報社"石原元知事が死去/財政再建や福祉改革で剛腕"「都政新報」https://www.toseishimpo.co.jp/modules/series/index.php?id=254
・福岡県庁"福岡国際マラソン選手権大会2022(仮称)の開催について"(2022年3月14日)https://www.pref.fukuoka.lg.jp/press-release/fukuokakokusaimarasonn2022.html