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【推し香水】Scentlyさん覚え書き


箱までお洒落なScentlyさん


 沼にはまってから七年になる推し(原作は十年以上前に放送終了した番組の準レギュラー)(当然グッズ展開や公式供給などは望めない)に辛抱堪らなくなってScentlyさんで推し香水をオーダーしました、というお話。
 
 ほとんどが個人的な忘備録用の覚え書きなので、ちゃんとしたレポをお求めの方は別の記事をお読みになってくださいね。【Scently 推し香水 レポ】などで検索すると、note内外でもたくさん該当すると思います。私も大変お世話になりました。
 また、Scentlyさん公式webサイトでも非常に詳しくわかりやすく説明されているので、ご興味のある方はぜひ一度サイトのほうにアクセスしてみてください。オーダーシートの全文も事前に確認できるのでとても親切。

 https://scently.jp/
 
 Scentlyさんでは、推し香水を作ってもらうために全部で13の質問があります(注文のための個人情報や支払方法の選択を含めると全22問)。この質問内容が非常に素晴らしいのです。
 特に『自分の解釈の推し』を重要視したい方におすすめ。
『推しについて自分の解釈をいっぱい語りたい!』『公式から出されている推しのパーソナルデータなんて雀の涙だよ、推しの誕生日どころか好きな食べ物も知らないよ、え~~~ん助けてセントリえもん』『実のところ推しのことは何一つわからぬ。恐らく今後も開示されることは永遠にない。信じられるのは鍛え上げられた我が妄想のみよ』といった方々にはベストマッチだと思います。質問に回答していくだけでも楽しい!
 
 推しはこの世に一人ですが、推しを愛する人の数だけその解釈が生まれます。『自分が大好きなのは推しのこんなところ!』を強くフィーチャーして香りを作ってもらえるのが、Scentlyさんの大きな魅力だと思います。
 君だけの最強の解釈で推しを語って香水を作ろう!
 
 
※以下、個人的な忘備録。
※Scentlyさんは既存のキャラクター等の名前や地名を出してオーダーすることはNGなので特定の固有名詞は一切明かしておりませんが、それ以外の情報は遠慮なく記載しているのでわかる方にはモロバレですし、場合によってはネタバレにもなります。ご注意ください。




●推し香水オーダーシート

1. お届けする香水は普段使いを目的としますか

●キャラの概念を表現することを優先したい
 あらかじめ確認してくださるの優しい……。香りの好みは千差万別ですし、利用目的によっても許容範囲が大きく変わってくるところなので、この質問が一つ目に来るのはとても真摯。


2.イメージしたいキャラクター/人物の性別を教えてください

●男性
 選択肢の幅が手厚い。複数チェックが可能なので、推しによっては男性・女性・その他にチェックを入れて、後の質問で『両性』であると説明したりできるのもとてもありがたい。『原作では性別を開示されていません。ただ、実写版では石○さとみさんが演じておられたので、私は女性だと思います』『実写版キャストが石○さんだからこそ、私は推しが男性だと萌えるので男性だと思っています』『性別が明かされていないからこそ推しのミステリアスさがアップしていいと思います』などなど、自分の解釈の強度が上がります。

 

3. イメージしたいキャラクター/人物の年齢を教えてください 

●17歳(高校二年生)
 こちらもまた解答欄が実に手厚いですね。推しの正確な年齢がわからない場合や、見た目と実年齢に大きく差がある場合も、自由回答型式のおかげで詳細な説明が可能です。今回は推しの年齢がわかっていたので悩むことなく回答できましたが(推しの設定年齢と自分の実年齢の差がいよいよ犯罪的になってきたことには最近ずっと悩ましく思っておりますが)、例えば『正確な年齢はわからないけれど少なくとも1000歳は超えている最強道士』や『実年齢は72歳だけど12歳の時に仙界入りしているので見た目はショタなおじいちゃん』といったちょっと特殊な設定の推しでも安心して説明できますね。


4.イメージカラーを教えてください

●葡萄茶/臙脂色/紺色
 Scentlyさんの最大の特色の一つである『推しイメージの香りを解説したメッセージカード』の縁を彩る推しのイメージカラーです。こんな細かい部分でも自分の大好きな推しの存在を感じ取れる仕様になっているのが、本当に細やかで素敵です。
 一色でももちろん素敵ですが、複数のグラデーションになるとまた違った味わいがあって良きです。
 私はどうしても絞り切れずに三色(推しへの個人的なイメージカラー/作中で着ていた法被に近い色/作中で着ていた着物の色)挙げたのですが、後になって『これはグラデーションになったらちょっと美しくないかもしれない……!』と若干後悔しました……が、実際に届いたカードを確認すると濃く沈んだ赤~暗い紺の色の変化が実に『推し!』そのもので、とっても素敵な仕上がりでした。作中で推しが変身した後のスーツのカラーリングにも通じるものがあって、個人的には大正解でした。


5. 推しの誕生月はいつでしょうか?

●7月、わからない
 複数回答可、そして『わからない』という選択肢が用意されているところが、これまた実にオタクの心に寄り添ってくださっている回答欄。『推しの正確な誕生日はわからないけれど、だいたいの季節はわかる』といった場合に複数チェックができますし、『わからないけれど推しはこの月の生まれだと思う!(そうだと私が美味しい!)』という解釈への全振りも可能です。細やかながらも実に行き届いた選択肢ですね!
 私の場合は『推しの名前に『夏』の文字が入っている』『推しのモチーフが蟹座である』『ファンの間では7月の特定の日が語呂合わせで推しの日という共通認識』から、【7月】と【わからない】にチェックを入れました。


6. 大人っぽさ・セクシーさはどのくらい感じられますか 

●4:かなり感じられる
 0から5までの説明がまたとっても細やか~!
 ここも地味に凄く悩んだ箇所でした。人には人の乳酸菌、推しの解釈は人それぞれ……そもそもセクシーとは? 何をもってセクシーになるの……?と真面目に考え、悩みに悩んだ末、『推しはセクシーだよ! 高校生であの色気はやばいよ!』と4を選びました。5にしなかったのはちょっとだけ遠慮しました。


7. 一番似合う飲み物を教えてください

●その他(お茶。落語家キャラなので)
 ここも悩みましたね~。悩んでばかりだと我ながら思いますが、これだけ推していても考えたことのなかった推しの要素について回答を求められているので、本当に新鮮でした。悩むのも楽しい!
 未成年なのでアルコールは除外し、作中では特に描写はありませんでしたが学生なのでスポーツドリンクかな~というイメージもあったのですが(高校生はみんなアクエリかポカリを常飲していると思っているので)、推しのイメージかと問われるとまた少し違う気がしたので、素直に『その他』を選択して、チェック後に追加される自由回答欄に理由を書き添えました。選択肢の中から選んでもいいし、自分の解釈を押し通してもいい自由度の高さがScentlyさんの大きな魅力の一つだと思います


8. 世界観やキャラクター/人物の背景情報を教えてください

西暦2011年、関東地方、アメリカンハイスクールの様式を随所に取り入れた、かなり徹底したスクールカーストに基づいて回っている私立高校の二年生男子。また、二年生ながら落語研究会の部長を務めています。
……と同時に、偶然拾ったアイテムで超人的なパワーを持つ怪人に変身できるようになり、さらには独力でパワーアップし、本作でのいわゆる『悪の組織』の幹部へとのし上がったキャラでもあります。星座をモチーフとした敵組織の中で、彼は蟹座の使徒となりました。何かと『弱い・扱いが悪い』と言われる蟹(座)キャラの中でも稀に見る強敵となったこと、『落語家・一人称がアタシ・常に謎かけ』などなど強烈な個性を持っていたことからインパクトが強く、一年の放送期間のうち二ヶ月とちょっとという登場期間の短さにもかかわらず未だに根強い人気があります。
作品の中では敵幹部のひとり、物語中盤に出てくる中ボスという扱いだと思います。

 Scentlyさん最大の魅力の一つである『推しのことをたっぷり語れるところ』が来ました。
 ここでもあくまで固有名詞はNG。最大限婉曲に、しかし好きなだけ細かく、推しや作品についてたっぷり説明しましょう。
 また、注意書きにもあるように推しの性格については次の質問で回答できるのでここでは省略できます。
 私は記載をすっかり忘れていたのですが、推しの容姿・ビジュアル等を語るのもこの欄でいいと思われます。オーダーしてずいぶん後になってから『あっ推しは私服でQutieFrash着てます!って書けば良かったかな?』とちょっとだけ口惜しく思いました。


9. 第一印象としてまわりが受ける性格とまわりからは見えにくい内面に秘めた性格を教えて下さい

初登場の時から謎かけを披露し、主人公たちにも一際明るく・愛想良く振る舞い、ふざけるのが自然体のひょうきんな落語家キャラ……と見せかけて、自分で『俺の腹は黒いぜ』と言ってしまうほどには腹黒い性格。息をするように嘘をつきます。『自分の落語の稽古を邪魔されたから』という理由でとある女教師を逆恨みし、彼女を貶めるために相手の生き甲斐(キックボクシング)を我流で模倣して暴れ回り、その罪を先生になすりつけようと画策したことも。良くも悪くも非常に執念深く、自分がされたことは忘れず、報復も報恩も成し遂げる人です。また、自分が嫌いと思った・格下とみなした相手にはすこぶる愛想が悪く、相手が自分より年上の幹部仲間(表向きは先生と生徒)であろうと対応は生意気で冷ややか。小馬鹿にした態度を隠そうともしません。
しかし彼の行動理念はあくまで『面白さ至上主義』というもので、落語にかける情熱は本物であり、そのための稽古も努力も人一倍こなします。二年生ながら落研の部長を務めている点や、後輩に熱心に指導しているところからも、本気で落語に打ち込んでいることが窺えます。「観察と模倣が芸の基本」と主張する彼の観察眼、そして演技力はピカイチで、我流のキックボクシングは主人公たちの目を欺くほどでした(そのために夜な夜なトレーニングをしているシーンもありました。落研の生徒なのに!)。戦闘中にも飄々と余裕たっぷりに洒落を繰り出し、自分が倒される瞬間にまで謎かけを残していくところに、芸に対する一途さと執念が垣間見えます。『お後がよろしいようで……』の台詞と共に撃破されることには、もうあっぱれという気持ちしかありません。
また、自分が異性にもてると自他共に認めています。厳格なスクールカースト基づいて回る学園が舞台なので文化部の彼の地位はあまり高くないと推察できるのですが、口が回り愛想がよく自信たっぷりな立ち居振る舞いのお陰か、卒業パーティーでは当たり前のように複数の美女を侍らせていました。しかしそれに鼻の下を伸ばすわけではなく、あくまで狙いは彼が執着している主人公チームの内の一人……というのが、執着心が強く、自分の目的や考えをしっかり持っている、強固でぶれない性格の表れだと思います。

 私がScentlyさんに推し香水をお願いした最大の理由がこの質問欄でした。きゅ、999文字も語れる……!
 この質問で、例え推しが同じでも各人が思う、愛するキャラクターに感じている魅力は各々別で、それぞれに違うものを見ているということがわかると思います。また、たくさん書けるとは言っても限りある999文字……。自分が推しのどんなところに魅力を感じていて、それをどうすれば過不足なく説明できるのかと思えば、どうしても内容を取捨選択しなくてはなりません。そういう部分からも『自分が特に好きな推しの要素はここ!』というのが客観視できて、とても新鮮で楽しかったです。
 文章で語ることが苦手な方は
 ★第一印象→●●●
 ★見えにくい内面→○○○
 ・すごく執念深く、腹黒
 ・基本的に他人に厳しいけれど後輩にはまめに稽古してくれる面倒見のいいところがある

 と列挙する形でもいいと思います。
 ところで今読み返して思ったのですが『自分で自分のこと腹黒って言っちゃう』って何なんだろう。いえ本当に「俺の腹は黒いぜ(キメ顔)(めっちゃかっこいい)(世界一しゅき)」って作中で言っているんですけど、文面が面白すぎて困ってしまうな。『じ、自分で言うんかーい!』とツッコミが入ってしまいますよ。途端にギャグ漫画の世界になってしまう。


10. イメージしたい香りのご希望について記載ください

香りについて大変無知で恐縮なのですが、彼は落語家というのも強く押し出されているキャラクターなので、どこかに『和』の要素が感じられると嬉しいかもしれません(漠然としたイメージなのでスルーしてくださって構いません)

 推しの要素を追加してもいいでしょうし、自分の好みの香りについて触れてもいいかなと思います。私は柑橘系の香りが好きなのでそれらの香りが含まれていると嬉しいな~と思ったのですが、ちょっと悩んだ末に記載はやめておきました。『自分の解釈』は詰め込みたいけれど、『自分の個人的な好き嫌い』は入れたくないなと思ったからです。
 しかしせっかくの推し香水、どうせつけるなら『いい匂い!』と楽しみたいもの。自分の好みを混ぜ込むのも全然アリです。
 私はこの『和の要素』という希望をしていたので、出来上がった香水に『金柑』『茶葉』『抹茶』といった一見して和っぽい!と思う香りがたくさん盛り込まれていたのかと思います。


11. ご自身では普段、どんな香水を使っていますか

その他
 こちらも有名どころから他の推し香水さんまで幅広い選択肢が用意されております。また、その他を選ぶと別途記入欄が出ますので、お使いの香水を複数回答することもできます。さすがScentlyさん。


12. 苦手な香りについて教えてください

 こちらも大事な質問ですね。いくら推しの解釈に全振りした逸品ができたとしても、自分がそれを楽しめない・好きになれないのであれば本末転倒です。せっかくの推し香水、存分に楽しむためにも、この質問には素直に記入したほうがいいと思われます。(私も適宜記載しました)
 また、『苦手だけどこれこれこういう仕様だといける』といった記載をすると、幅も広がるかと思います。


13. その他、香りについてのご希望があれば、何でも記載してください

飄々とした明るくてひょうきんなキャラ→腹黒くて嘘つきで油断ならない強敵……という二面性が彼の素晴らしい魅力ではあるのですが、それとは別にあまりフィーチャーされないながらも『努力家である』『良くも悪くも芯が強く、自分の目的のためならば労力を惜しまない』『自信家であり、それに見合うだけの努力をしている』『しかしそれをひけらかすことはない』という面に強く惹かれたので、それらの要素を盛り込んでいただけたらとても嬉しいです。

 これまでの質問で語ってきた推しについての解釈の補強や、その中でも特に自分がこだわっている点を改めて記載してもよいかと思われます。どうしても語りきれなかった『ここぞ!』という点を補足することも可能でしょうが、あまりに際限なくなってしまうので難しいかなと。


●オーダーシートを記入して

 注文した後に気づいたことがありまして、『推しのビジュアルについてほとんど触れていなかったな』ということが我ながらちょっと意外でした。
 推しはその容姿もとてもとても魅力的で大好きなのですが(キューティーフラッシュを着こなす男子高校生ですよ)(衣装を決定してくれた公式さん本当にありがとうございます)、全くの無意識でそれについての記載を省いておりました。
 後から考えてみて、自分は推しの容姿についてはそれほど重要視していないのかもとの結論に至りました。考えてみれば私が推しに沼ったのは放送終了後に発行された公式ノベライズが原因だったので、そういった点も要因の一つだったのかもしれません。
 これまで全く自覚のなかった気づきなので、個人的に面白い発見でした。
 違う角度から推しについて考えることにより、思いがけず得られた新たな知見でした。

 推し香水はもちろんできあがって届いた香りを実際に感じることが目的なのですが、Scentlyさんではオーダーシートを記入する間もずっと楽しかったです。推しについて考え、言葉を纏め、注文した後も発送メールが届いていないかと毎日わくわくしていました。この経験そのものが幸福だったと思います。

 届いた商品の素晴らしさは文章ではとてもお伝えしきれませんが、それに至る間までもがとっても楽しかったことは、少しでもお伝えできていたら幸いです。
 推し香水、楽し〜〜〜!

 以上、覚え書きでした。


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