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小さな女の子

湿った雪が「ぼたぼた」と降り続く

傘をさした親子がいた
厚着で着膨れした小さな女の子
母親のさす傘の下、濡れぬよう足下にしがみつく

娘に歩調を合わせて、ゆっくりとスクランブル交差点を渡る

ぼくは、なぜか切なくなる
悲しいとか、可哀想だとか、そんな気持ちではない
ただただ、その光景に切なくなる

人、人、ひとが行き交う交差点
ゆっくりと歩を進める親子

色々なことが、置いて行かれないでほしい

はやく青空にならないかな、と思った

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