見出し画像

土浦の雨

今日は朝から気分が上がらなかった。地面がすごい濡れている。夜の知らない間に雨が降っていたんだろう。空は一面、灰色の雲に覆われている。天気予報はみてこなかった。これからも雨が降るのか、今日は降らないのかはわからない。朝からだるい気分を学校に運ぶ。心の中は3月の土浦と同じような雨が降っていた。土浦の駅から桜川沿いを歩いて霞ヶ浦の附近まで行ったときと同じ位の長さを歩いた。途中で友達と落ち合い、会話をしながら学校へと向かった。その間に、あれだけ降っていた心の雨は止み、段々と晴れ間が見えてきた。学校では淡々と授業をこなし、昼頃になれば天気も良くなっており、朝の空一面を覆っていた雲は嘘みたいに殆ど消えてなくなった。その代わり、強い風が吹いてきた。6限目は外での活動だった。強い風はグラウンドの砂を巻き上げ、砂嵐を起こした。じめんタイプでもいわタイプでもはがねタイプでもない私は、ダメージを受ける。周りに居た人もみんなダメージを受ける。授業時間が終わり、教室に戻ったときにはみんなHPゲージが黄色くらいまで減っており、みんなが目を搔いていた。掻いていない奴らは作業をとっとと終わらせた、効率的でずる賢い奴らだ。戦闘を早く終わらせれば、ターン毎のダメージを受ける回数が少なくなる。そんなことにも気付けなかったのか、と自分の無能さを実感した。なんなら私はめちゃくちゃ早く終わらせていたのに、ずっと外に居た。馬鹿だ。そんな脳のリソースじゃ周りからネタにされるのも無理はない。そんな自虐的なことを考えながら友達と帰った。学校から遠ざかるにつれて、私の心を雲が覆っていく。今日は塾にいかなければならなかった。塾に着いた頃にはまたあのときの土浦のような雨が降っていた。一人で塾のプログラムを淡々とこなし、ともいかない。問題が難しすぎる。桜川が氾濫するくらいの雨になってきた。
苦戦しつつも、なんとか苦痛な塾の時間を終え、帰宅した。帰宅してから、雨は少し弱くなったが、やはりまだ降っている。次に止むのはまた明日の朝かな、と考えながら私は眠りにつく。私の日常はこれを繰り返すだけだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?