見出し画像

【F1】名古屋に今季初黒星を付けた大阪 永井監督は「勝敗よりも宮川選手のことが心配」

 Fリーグ・ディビジョン1の第7節が7月9日に行われ、シュライカー大阪はアウェーで今季全勝だった名古屋オーシャンズに2-1で勝利した。

 今シーズン、ここまで圧倒的な強さを見せていた名古屋に勝利した大阪だが、この試合の後半15分に大阪FP清水寛治と名古屋FP宮川泰生がハイボールを競り合ったなか、空中で頭をぶつけ合い、宮川が意識を失って倒れこんだ。試合は約40分にわたり中断。この時点で2-1とリードしていた大阪は、試合再開後も名古屋の攻撃を凌いで逃げ切ったが、大阪の永井義文監督、FP齋藤日向キャプテンは名古屋に勝利したことよりも、宮川の状況を気にかけた。

以下、名古屋戦後の大阪 永井義文監督のコメント
――試合の総括をお願いします。

永井 お互いにとって難しいゲームになりましたが、お互いに精一杯40分間をよくやりきったなという感じです。また、彼(宮川選手)が元気な姿をピッチで見せてくれることを願うというか、勝敗よりも今は彼のことが一番心配です。

――今季、名古屋はここまで無敗でした。その名古屋に勝てたこと、入る前の準備はどうでしたか?

永井 どちらかというと、今回は逆でした。『名古屋だから』というところを、意識し過ぎないようにしようと。どちらかというと、そういう方向で今週は「凡事徹底」と言って、『当たり前のことを当たり前にする』『やるべきことをやって、それ以上をやる』ということで『相手が名古屋だからどうだ』『自分たちが連敗しているからどうだ』『相手が連勝しているからどうだ』とか、そういうことに左右されないシーズンをあらためて送ろうと確認して、『目標になるところはここだよ』と話していました。相手が名古屋であることを意識せずに、選手たちがピッチの中で自分たちのストロングポイントをしっかり出せて、彼らを上回ることができたことが一番の勝因じゃないかなと思っています。おそらく『相手が名古屋だから』となると、力んだり、過度な力が入ったり、落ち着いてプレーができなかったりとか、それができないから結構、今までどのチームも負けてきたと思います。『こういうところ空いてくるよ』というところはプレーで体現してくれるメンバーなので、『名古屋だから』と意識し過ぎなかったことが一番の勝因だったのではないかと思います。

――連敗はしていましたが、チームの戦い方として守備は堅かったりした部分には手ごたえがあった?

永井 今シーズンのスタート前、昨シーズンの残り2戦、3戦くらいから少し戦い方を変えてきたなかで、徐々に定着していってくれて、それに彼らが信じてやってくれています。彼らが信じてやってくれていることが積みあがっているのかなと思います。ただ、今日は名古屋に勝ちましたが、昨シーズン、名古屋に勝ったチームがなかったかというと、そういうわけではありませんでした。町田が勝ったり、立川が勝ったりしています。そういうゲームがありますから。じゃあ、町田や立川が優勝したかというと、そうではありません。リーグ戦で勝ったことは事実ですし、彼らも頑張ったと思いますが、勝ったことは事実として受け止めますが、来週に切り替えてやっていきたいです。

――清水選手の状況は?

永井 現段階では大丈夫ですが、大阪の病院に行って検査を受けると思います。今の状況では、宮川選手ほど重症ではありません。ただ、どのくらいの怪我の程度かは、戻って検査しないとわかりません。現時点では、こういう判断ですが1日、2日経ってから状態が悪化する可能性もあります。

以下、名古屋戦後の大阪FP齋藤日向のコメント

――今日の試合の感想を?

齋藤 監督と同様に、一回試合が止まった中でいろんな意見があると思いますが、僕自身は『本当にプレーしていいのか』という気持ちもありました。また試合が再開するとなったら、頭を切り替えることができました。1日でも早く宮川選手がピッチに戻ってくることを願っています。

――この試合に向けた準備に何をしたのかと、勝因は何でしょうか?

齋藤 ここまで連敗をしていましたが、この一週間のミーティングや練習のなかで、自分たちがどうやって勝ってきたかをあらためて確認したなかで、監督の話にもあったように凡事徹底や当たり前のことを当たり前にやることが、今日の40分間でできたことが勝因だったと思います。いろんなアクシデントがあったなかでも、きっと今までどおりだったら、それに左右されていたり、または点を取ったことに左右されたりっていうことがあったんですけど、そういういろんな状況が変わる中でも、みんなが一つの方向を向いてプレーしていたことが、勝利につながったと思います。

――強い大阪を取り戻したいと言っていたが、取り戻しつつある?

齋藤 強い大阪を取り戻せたかどうかは、シーズンが終わってからじゃないと分からないと思います。それがもしかしたら今シーズンじゃなくて、来シーズンになる可能性もあると思います。それでも自分たちの昨年のプレーに比べたら、確実に積み上げてくることができていると思います。ただ、名古屋に勝ったからと来週の試合で左右されて、やってきたことができなくなれば、また負けてしまったりすると思う。本当に名古屋に勝って、来週の試合に勝って、連勝し続けていくことでのみ、強い大阪が取り戻せると思う。そのためには毎週、毎試合、毎試合、徹底的にやること、自分たちがやらないといけないことを100%出すことで、リーグを通して自分たちも強くなるし、それが結果にもつながっていくと信じています。

ここから先は

0字
フットサルの専門誌がなくなった今も、取材活動を続けているライターがいます。3人ともライター以外の側面からもフットサルにかかわっているので、幅広い側面からフットサルの話ができると思っています。

Futsal Media Note

¥1,000 / 月

フットサルメディアを運営している三者による共同webマガジン。 発起人のFutsalXの河合拓、PANNA FUTSALの海野伸明、フット…

FutsalXでは、引き続き、国内各地での取材や日本代表戦の海外取材なども続けていきたいと思っています。今後、事業を継続、さらに拡大していくうえでは、資金が不可欠です。いただいたサポートは、取材経費や新たなコンテンツ作りなどに使用させていただきます。よろしくお願いいたします。