見出し画像

【漢詩】杜牧その一「清明」


借問す酒屋何れの処にかある 牧童遥かに指す杏花村

杜牧「清明」
水都百景録より


私が非常に楽しんでやらせていただいてる神ゲーム・水都百景録では、このように詩句の一節が引かれていることが多々あります。


そして私は往々にして原典がわかりません。


ということで調べていきましょう。

馬蓬瀛さんが口ずさむのは、タイトルにある通り杜牧の「清明」という詩です。

清明時節雨紛紛      清明の時節 雨紛紛
路上行人欲断魂      路上の行人 魂を断たんと欲す
借問酒家何処有      借問す 酒家 何れの処にか有る
牧童遙指杏花村      牧童 遙かに指す 杏花村

杜牧「清明」全文


清明は二十四節気の一つで、この日には墓参りや郊外散策を行う風習があります。
毎年4月ごろで、今年は4月4日だったそうです。

つまり春の詩です。

清明節のころ、春雨が紛紛と降りしきっています。ふんぷん……

道ゆく旅人は、『魂を断たんと欲す』
どういうことかと思いましたが、本には「胸も張り裂けんばかり」とありました。なるほど、何となくわかります。

旅人は牧童に、酒屋はどこにあるかと尋ねます。

指さしたのは、杏の花咲く村。

この詩で画像検索してみるとイラストがたくさん出てくるので、牧童のイメージも掴めました。

牛にまたがり指さす少年。なんか可愛らしい。けど子どもに酒屋の場所、聞いてたんだ。

杏の花も梅や桃みたいな感じで、かわいいですね。(バラ科サクラ属!)


この、春・酒屋・春の雨……といったモチーフ、覚えあるかも?

と思ったら、これ
「千里鶯啼いて……」これも杜牧でした。教科書に載ってるやつ。今度改めて読みたいです。


ということで、杜牧の七言絶句「清明」を読みました!

杜牧の画像を作ってないから、適当な画像でごまかし。作ったら貼ります。

今はちょっとApple Pencilがね……その上それ以前にやるべきこともありますからね。受験勉強という。

勉強しよ。


参考文献 『中国名詩選』岩波書店

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?