10年

・「頭が良かったので小学校には5年生から入った」という父の嘘をかなり昔から刷り込まれていて、かなり信じていました。

・父は昼間家にいて誰よりもテレビを見ていたので「食べるラー油」がブームになる前に「食べるラー油」が来るぞ、と教えてくれました。

・今考えるとパチ屋の景品でしかないサイズのお菓子をよくくれました。

・夏の夜はお風呂上がったらクーラーが効いた寝室で父が待っていて、日本神話を話してくれました。海幸山幸の話と、コノハナサクヤヒメの話が今でも好きです。

・運動会の応援で使うボンボン(ビニールの紐を割いてフワフワにするやつ)をリビングに置いたまま寝て起きたら、朝リビングにフワフワになったボンボンがありました。

・運動会とか、参観日とか入学式とか卒業式とか全然来てくれませんでした。不思議と何も思わず。

・父と自分の分の肉まんを2つを買いに行って、店員が1つあんまんの棚からとったので、「それ本当に肉まんですか?」と聞いたら「はい。」と言われて、家帰ったらやっぱり1つあんまんで、悲しくてべそべそ泣いてたら、肉まんを私にくれました。

・「ウイスキーの小瓶が若干反っているのは昔の人が腰にさしていたから」と豆知識を教えてくれました。ウイスキーを小瓶でチビチビ飲んでいました。

・父が見ている時代劇をとても良いところで、ジャニーズが出ている番組に変えても怒りませんでした。「松潤は小さい頃とても可愛かった」と何回も言っていました。

・父の友達が落石に押しつぶされた時、「助けて」の「て」が言えてなかったという話をしてくれました。「て」って発音しづらいのかしら。

・休日はちょっと遠い美味しい豆大福屋さんまでよくドライブしてました。帰りは家の前で私だけをおろして、じゃ、と言ってパチ屋に行ってました。

・大きな病院に入院してる時に「ここからドクターヘリが見えるよ」とうきうきでヘリを見せてくれました。おでんの味が薄すぎると文句も言っていました。

・毒がある生き物に噛まれた時、毒を吸って吐き出すのは、口に毒が移ってしまうので本当はよくない、と教えてくれました。

・野球の見方も教えてくれました。サッカーは点が入らないから面白くないと言っていました。小学生の頃の私は父の好きな野球選手の打率を新聞で調べて毎日報告してました。

・かかりつけの医者がかなりいい加減で、病気の辞典みたいなやつ読みながら説明してくれると笑っていました。

・蚊に噛まれていて足をずっと掻いていたら「掻いたらいかんよ」と心配してくれました。最後の最後まで心配してくれました。

10年経つまであと1ヶ月くらいだから最近ぽつぽつ思い出してます。10年経つとどうしても忘れることも多くて哀しいです。だけど10年経つからこうやっていっぱい思い出しても泣かなくなりました。それにしても、法事ってなんで3回忌とか7回忌とか13回忌とかキリ悪いんだろう。10年のほうが思い馳せやすいと思います。

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