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動物と暮らしたことがない人間が子ネコを拾い、なんとかなるまでの1.5ヶ月

これはどういうnote?

今までペットを飼ったことがなく、唐突に野良子ネコを保護することになってしまったため、無知識の状態から暮らしを軌道に乗せて、最終的にcat、LOVE…となるまでの備忘録。

当時「保護したけどどしたらいいの?!本当に暮らしていけるの?!」と、かなり不安だったのでネットで検索したり知人に聞いたりしがたが、似たような状況がなかなか見当たらなく、ずっと不安だった。
もし当時の自分が読んだら「最初はこんな状態でも、最終的にこんなネコバカになれるんだな」と安心してもらえるようなものにしたい。

参考にしようと読んでくれる人へ

自分とmy sweet catが幸運にも仲良く暮らせただけで、全ての保護猫がこの通り上手くいくわけではないと思う。
後に様々な保護猫について見たり話を聞いたりしたが、本当に人と暮らすことに向いていないネコもいるし、何故野良だったんだ…?みたいな人慣れネコがいることも知った。
一つの事例として参考にしてもらえれば幸いである。

保護初日

  • 猫用ミルク(フード)の用意

  • 動物病院に行く

  • 今思えばトイレかペットシートを用意しておいたほうがよかったかも(後述)

詳細は省くが、警察で保護された子猫がおり、なんやかんやあって我が家で引き取ることになった。

捕まりキャット
保護キャット

引き取った足でそのまま動物病院へ向かい、初めての診察を受ける。

野良にしてはかなり大人しいですね、と言われたが念の為ネットに入っての診療

怪我も病気もなさそう、やや脱水とちょっと体重が軽いが経過観察で良さそうですねとのことだった。
これからどうすれば…と伺っていくつかアドバイスをもらった。

  • 生後2.3ヶ月目と思われるのでウェットフード、食が進まなそうであればミルクも追加であげる。

  • 生後1ヶ月程度の間に人間と触れあっていれば怖がらないが、この子はネコ社会で育っているので人間は脅威。慣れてもらう時間が必要。

  • 自分だけの安心できる空間が必要。最初はケージに入ってもらい、「この人間達は自分を攻撃してこないな」とわかってもらう。

  • お風呂もできれば慣れてからのほうがいい。

  • 爪の切り方(実演)

フロントライン(ノミダニ駆除の薬)を打ってもらい、近所のペットショップで子猫ミルクを購入し帰宅。

すでに夜になってしまっていたため、初日はダンボールにタオルを敷いて玄関で一晩過ごしてもらうことにした。
秋口だったため、念の為寒さ対策に人肌くらいのお湯をペットボトルに入れて湯たんぽ代わりにした。

このときは仮で3号ちゃんと呼んでいた

人間も就寝したが、深夜トイレに起き際に「あれ、キッチンから異臭が…」と思って確認しに行くと、脱糞現場に遭遇。

後にオシッコ現場も発見された

今から思うと当然なのだが、初日はトイレとか全く頭になかったため何も用意していなかったし、ウンチが溜まっているかもしれないという発想が一切なかった。
台所にウンチがある状況に爆笑しながら「そうだよね〜〜ウンチしたかったよねごめんね〜〜〜〜」と謝りつつ掃除した。

本人は洗濯機裏の隅に逃げていた

振り返ってみると子猫ミルクを飼うタイミングでペットシートか猫トイレも用意すべきだったのかもしれない。かといって知らない場所ですぐにトイレをわかってくれるかどうか微妙な気もする。

ダンボールから洗濯カゴに変更し、明朝を待つ。



翌日 - 生活用品の買い出し

  • ネコ生活用品の購入

    • ケージ

    • トイレ

    • フード(とりあえずカルカンのシリーズを買った)

    • 爪とぎ、おもちゃなど(余裕があれば)

翌日アドバイスに従い諸々の必要物品の買い出しへ。

ありがとうカインズホーム

カインズのスターターキットと爪とぎ、ノミ取りスプレーとウェットフードを購入した。

まとまってたので咄嗟に買うなら困らなくて良いと思う。
今はトイレや餌入れは全部別のものに取り替えてはいるが、落ち着いてからネコの好みを探ったほうが良い気がするので…
水入れだけは「噴水タイプに慣れてしまうと、緊急時などに皿に入れた水など動いてない水を飲んでくれなくなってしまう」と聞いていたので一度も使っていない。

トイレがお気に入りの様子

爪とぎ固定してたほうがいいかな…と思って隅に結束バンドで固定してある。(後に床置きになる 床を引っ掻く形のほうがよかったらしい)
とにかく身を隠せる場所がほしいらしく、トイレの隅にうずくまっていた。

人間の気配になれるまではダンボール等で目隠ししてあげたほうがいい…というのを見てケージのダンボールをそのまま巻いてみた。
以降、怖がってそうだったり夜のタイミングでダンボールを巻く、それ以外はなるべく人間の姿をゲージ越しに見せる…という戦法でいくことにした。

人間がネコをのぞく時、ネコもまたこちらをのぞいているのだ



~1週間 - 人の気配に慣れもらう

トイレ大好きちゃん(とてもかわいい)

餌皿から食べる様子がない…というかトイレから出てこないので、試しにアイススプーンでウェットフードを差し出してみる。

食べてくれる!

「手から食べてくれるようになったらだいぶ仲良くなっている」というのを見て調子に乗って試してみたところ、

食べてくれる〜〜!!!

これを機に餌皿からも食べてくれるようになった。
トイレとフードの場所が近いのは良くないというのを知り、以降は餌皿の位置をたまに替えて様子を見た。

この時期の人間の心情

緊張状態のネコは数日食べず微動だにしない…ということもあるらしく、今思えばかなり早い段階で慣れてくれてたんだなと思う。
当時は「手から食べてくれるんだしもっと積極的になったほうがいい…?でもネコ側から近寄ってくるまで何もしないほうがいいって見たし…かといって構わなすぎても家野良みたいになるってのも見た…どうするのが正解?!」とめちゃめちゃ悩んでた。

同時に「野良ネコって思ってたより大変」というのも痛感していた。
いままでリアルな動物と暮らしたことがなかった自分にとって、ネコといえば「飼い主にゴロニャンで、でもたまにツンな感じで、おもちゃで遊んでくれて、キュウリにビックリするんだよね〜かわいいんだね〜」くらいの認識だった。
所謂飼い猫育ちでとても人馴れしているネコのイメージが大半だったが、もちろん野良は人間嫌いでシャーってするという知識もあったつもりだった。

ところがいざ一緒に暮らしてみると、こんな小さな生き物にあまりにも怯えられるので「人間のエゴで…本当に申し訳ない…」とシャーされる度に思っていた。
(写真があまりないので臨場感が伝えられないが、この一週間のうちにめちゃくちゃシャーッと威嚇されているし、ちょっと手を出すと引っ掻いていた。かわいい瞬間しか「撮らねば!」と気づけなかったので、今思えばシャーッももっと撮っておけばよかった)

「なんとか仲良しになって一緒に暮らしていけるだろうか…」と、正直かなり不安だった。


初めての風呂

楽しげな様子

1週間経ちネコも少しは慣れてくれた様子、家にも慣れてほしいし人間ももうちょっと距離を詰めたい…ので

すまないネコくん、風呂に入ってもらうぞ

風呂の準備

  • 洗濯ネット

  • 軍手(厚手が嬉しい)

  • ネコ用シャンプー

手順

  • 軍手をして引っ掻きに備える

  • 洗濯ネットに入ってもらい、顔だけ出す

  • 風呂桶で優しく水をかけ慣れてもらう

  • 顔にかからないように全身洗う

  • 頑張ってタオルドライする(ドライヤーはかなりストレスらしいので注意)

鳴きまくったためこの後声がガラガラになってしまった

汚れとノミからおさらばし、試しに家の中に開放。

速攻人間が入れない隅っこに逃げた

~ 1.5ヶ月 - やっと仲良くなれた…かな?

ケージの入り口を開放して、好きなタイミングで家を探索できるようにしておく。
どうやら人間が寝てる時に出てきているような気配がある…が、なかなか人前ではケージから出てきてくれない。

よし、おもちゃで遊んでたらうっかり出ちゃった作戦だ。

いいぞ、その調子だ

作戦が功を奏し、ケージから出る時間が少しずつ長くなっていった。

ケージの外でご飯を食べる練習

作戦は順調。次のフェーズに移行しよう。


ケージ撤去から膝の上に乗ってくれるまで

1ヶ月手前くらいでケージを撤去し、子猫用キャリーケースの下側にアマゾンダンボールを乗っけた簡易ハウスに引っ越してもらった。

この時もまだシャーはしてます

人間の目線に触れないようにしたほうがいいらしく、上に覆いがあったほうがある状態にした。
いや、これは決して質素なハウスを目指したかったわけではなく、本人がダンボールを気に入ってたのでそのまま移設しただけです。本当です。

寝てくれるようにもなりました

ネコと仲良くなるには、目線を合わせずに近くにいるといいというのを見たので、隣でスマホをいじるだけ〜とかやっていた。

ついに握手会ができるように


膝の上に誘導しよう

膝の上に自然に乗ってくれるようになったらかなり人慣れした証拠!…らしい。さてどうしたものか…
ここで困った時のオヤツです。

ちゅ〜るビッツは最強

美味しいもので釣る作戦で、なんと膝(腿ですね)に来てくれるようになった。まあ自然ではないが…
本人が好きなものが一番だが、ここでは通常の液体ちゅ〜るではなく固形のちゅ〜るビッツを使った。おすすめです。

https://www.inaba-petfood.co.jp/product/detail/CIAO+%E3%81%A1%E3%82%85%EF%BD%9E%E3%82%8B%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%84/6609

ほぼ毎日このコミュニケーションを繰り返し、ある程度とどまってくれそう…となってきたら、すかさず次の手を繰り出す。

歯ブラシは最強

人間用歯ブラシでブラッシング。これがかなり気持ちがいいらしく、目を細める仕草までするようになった。

ここに至るまで約1.5ヶ月の道のりであった。

振り返ってみて

まだまだ脱走事件であったりイベントはあったので、~1年くらいまでをもう少し書こうと思う。

何はともあれ、数奇なめぐり合わせで我が家に来てくれて本当に良かった。

この世界の保護猫ちゃんと人間が一匹でも幸せになってくれると嬉しい。

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