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啓子先生の猫

先週、或るきっかけから、のりこさんと越智啓子さんのことで、盛り上がりました。

越智啓子さんは、精神科医です。もちろん現代医学を学ばれたドクターですが、ご自身の体調不良などをきっかけにして、現代医学への疑問を抱かれました。そこから、ヒーラーとしての才能も開花されて、薬を使わない診療をなさっています。

アロマセラピーやクリスタルヒーリング、ヴィオスヒーリングにハンドセラピー。加えて、前世療法を駆使しての診療です。

啓子先生(というのがドクターの愛称なんです)は、ある時期、漫画の主人公でした。「不思議クリニック」という、ご自身の診療経験を原案にした漫画の制作に、協力しておられたんですね。この漫画が連載されていた「本当にあった怖い話」(当時朝日ソノラマ発行。現在は『HONKOWA』と名前を変えて、朝日新聞社から出ています)という雑誌を私が読んでいたことがきっかけで、ドクターに診療をお願いすることができました。編集部あてに診療依頼の手紙を出したら、ドクターに転送してくださって、啓子先生から返事が来たんです。

私は、そのころペットロスから来るうつ病に苦しんでいました。けれど、自分の弱さを知っているので、精神科系の薬は(薬全般ですけれども)使いたくなかったんです。依存症が怖かったんですね。そうした私の思いと、啓子先生の診療スタイルは、ぴったり合ったのです。

今のようなSNSがない時代でしたが、その分漫画の反響はすごかったらしいです。また、時代が求める医療の最先端にいらしたのだと私は思います。診療を求める声は、どんどん大きくなって、ドクターは何度も過労で倒れておられました。中傷などもひどかったようですから。

当時は、東京で開業してらしたのですが、離婚されたことも過労がひどいことも重なって、沖縄に移住されて、ここで開業してらっしゃいます。今年で28年目だそうです。
ただ、現在は、本の執筆や講演会、セミナーなどの活動に重点を置かれています。一時期よりはかなり縮小されていますが、全国で開催されています。私も、一時期は、先生のセミナーで、ヒーリングの基礎を学んだりしたものでした。診療やセミナーで得たものは、今の私の基礎の大事な部分になっています。

先日、のりこさんとこの「不思議クリニック」の話になりました。実はこのコミックの第2巻のラストにある「ペットロス・ヒーリング」の回で、私の話がでているということを、打ち明けたのですね。のりこさんも本をお持ちですぐに読み返してくださったそうです。のりこさんが「あれは、印象的だったから、覚えてますよ」とおっしゃってくださったので、私も改めて読み返して、ちょっと涙ぐんだものでした。

こんなやりとりがあった先週ですが、その土曜日の夜。Facebookで、啓子先生の愛猫が一頭、天国に帰ったという訃報を観ました。花ちゃん。18歳だったそうです。

啓子先生ご自身、動物はお好きだったようですが、沖縄に移住されるまでは一緒に暮らすことはなかったようです。それが、いろんなご縁があって、ミニチュアダックスと、猫さんをお迎えになられたそうです。それも1頭ではなく複数ですから、やはり、そこはわかってらっしゃるなぁ、と、思ったものです(もちろん、迎える時期にずれはありますが)。

ミニチュアダックスは、ある時期には繁殖もして、子犬も産まれて、里子に出したりもされたようですが、ご自身の手元に置いて、大事にしておられた子もいたようです。
今は、「天の舞」「海の舞」と名付けた、クリニック兼セミナールームに、宿泊施設やレストランも備えた職住一体の場所で生活しておられます。広い庭もあって、パートナーの方が手入れしておられるようです。こうした環境で、ワンチャンも猫さんも、のんびり暮らせたのでしょう。最近では、我が家同様、天国に帰る子が続いていますが、みんな10歳前後になっていました。

私は沖縄のクリニックには伺ったことがありませんから、ドクターと暮らしていた・いる命たちとは、写真でしか会ったことがありません。Facebookで拝見しても、「あ、元気なんだ」とくらいしか感じませんでした。

それが或る時の夜中、メッセージが届いたんですね。もちろん、私は布団の中だったんですが、急に目が覚めたんです。2時頃だったと思うんですが。

「あのね、あのね。お願いがあるのよ!」
「はい? どなた??」
「花ちゃんよ、啓子のところの!!」

その日の数日前だったと思いますが、啓子先生が、過労で倒れたという記事をFacebookで観たんですね。花ちゃんたちに癒されている、とも。当時は、ドクターは全国飛び回ってらしたのです。私は記事に「くれぐれもご自愛を!」とかなんとかコメント入れたように記憶しています。

私には、いわゆる霊感はないはず、なんですが、時折こうして流れ込んでくる言葉があったりします。

「ああ、花ちゃん。どうしたの?」
「あのね、啓子にね、伝えてほしいことがあるの!!」
「え? 私に? ・・・、だって、あなたのママは、優秀な方だから、あなたの声、聴こえるはずだよ?」
「あのね。何度も言ったけど、ダメなの! 全然伝わらないの!! だから、お願い!!!」

寝ぼけているのかと、半信半疑でした。でもどうも気になるので、尋ねてみました。
「何を、伝えたいの?」
「あのね。”ちゃんと、休んで!! ママが倒れていなくなるなんて、花、そんなの嫌!!!”」

啓子先生が、徹底的な利他主義者で、過労で倒れるのはそれが一因だと私も知っていました。この猫さんは、自分を大事にしない(ように、彼女には映ったんでしょう)飼い主に、以前から苛立ってもいたようです。

啓子先生は、私には師匠筋でもあり、また、はるかに霊感も強い方ですから、この案件には面食らいました。ただ、彼女の”そんなの嫌!!”の強さが印象的でした。それで、”まぁ、啓子先生なら、真偽がお分かりになるだろうし”と、腹をくくって、メールを送ったんですね。「腑に落ちなければ、スルーしてください」と一言、添えて。

翌日、啓子先生から返事が届いていました。ドキドキしながら読んでみたら、なんだかおもしろがってくださったようです。ともかく「変な声に、惑わされないで」という言葉はなかったので、何か思うところがあったのでしょう。そのあと、猫さんの神秘について語り合ったので、次第に納得されたのかもしれません。

今回、花ちゃんの訃報に接して、ひょいとこの件を思い出しました。同時に、彼女が、この時のお礼のつもりか、我が家のインコのピンチを救ってくれたことにも、気が付きました。Facebookの彼女の写真に向かって、「花ちゃん、ありがとうね。お疲れ様でした」と、手を合わせてお礼を言ったことです(この件に関しては、もう直観の世界の話ですので、関心ない方はスルー願いますm(__)m💕💛)。

彼女の写真を観ても、何もメッセージは出てきません。大往生なんだな、と思いましたが、今回この記事を書いていて気づきました。

「あ、この時のメッセージを、改めて伝えてほしい、ってことなんだな。もう託されちゃってたって、ことかぁ」

18年一緒にいて、ドクターの衰えも、目の当たりにしていたのであろう彼女には、今こそ伝えてほしいメッセージなのかもしれませんね。今度はメールではなく、コメント欄でいいのでしょう。この記事を書き終わったら、さっそくご依頼を実行することにいたしましょう。彼女のご冥福、お祈りしながら。

なんか、今週は一気に暖かくなるとか。大きく季節が動き始めましたね。明後日からは3月ですし。皆様、くれぐれもご自愛くださいませm(__)m💕💛

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