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不育に理解がない病院VS不育症患者(私) 「アスピリン28週まで」に根拠はないのに実情は…

3月にお腹の子の腎臓の疾患が分かって、もうダメかと絶望した時期もありましたが、妊娠継続できています。無事に出産できたら1歳までに手術をすることに。いろんな不安に揺れながら29週に入りました。

初期からずっと死産が怖い。過去2回の妊娠は2回とも子宮内胎児死亡で、あまりにも死産がリアル…だって死産しか知らない。
健診でエコーをしてもらう度に、もう動いてない赤ちゃんのエコーがフラッシュバックして、宣告を思い出します。

それでも、自分が望んで望んで妊娠できているので、なんとか1日1日を積み重ねたいです。


不育に理解がない病院との戦い

28週をもってアスピリンの処方が終わりました。

妊娠初期、出産予定の大学病院に杉さんからの紹介状を渡しています。不育症のことは共有されていて、私の場合、アスピリンとヘパリンは杉WCから処方してもらっています。
が、大学病院側が「アスピリンは出産時に出血のリスクがあるので28週まで」という方針で、それに従う形になりました。

当初は杉先生も「あなたの場合はアスピリンもヘパリンも35週まで」と話していたし、自分も35週までアスピリンを飲みたい。
大学病院とずっと戦ってきましたが、残念ながら28週で止めさせられてしまいました。

不育に理解がない病院があって、
こうして板挟みになる患者がいるということで、実情を記録しておきます。

「アスピリン35週まで」の病院もあるのに

大学病院なので妊婦健診の度に医師が変わりますが、毎回自分の不育症のこと、アスピリン28週までにエビデンスがないことを訴え続けました。
どの先生も不育症に関心がなくて、響かなかった。「28週で止める決まりなので」「アスピリンは出血のリスクガー」しか言わない。話にならない。

出血のリスクを理由にアスピリンを早めに止める必要性を説いてくるくせに、
「28週」に根拠はないですよね?と質問すれば、
「私が決められることではないので…」とかわされる。はいはい、それっぽいこと言ってるだけで不育症知らないのね、と折れるしかなかった。

毎回、言うことは言った。(メンヘラが暴れてると思われただろう)

「ほかの病院で出産する不育症の方は35週までアスピリンを飲ませてもらえるのに、どうしてダメなんですか?」

「前回の妊娠中も心臓が止まる数日前に胎動が弱いって救急で来たのに助けてくれなかったですよね?どれだけ自分が敏感になっても産科に不育症は救えないですよね?アスピリンとヘパリンを止めさせないでほしい」

などなど訴え続けました。ムダな抵抗だったけど。

“普通の人”は普通に産むから、例外の不育症患者を救うために、年に数件しか起きないイレギュラーのために、労力はかけられないんでしょ。

この大学病院、以前は不育の権威である某先生が教授で、その時代は35週までアスピリンを飲んで良かったそうですが、教授が変わってから方針が変わったそうで…(独自取材)

教授が変わる前もそうだったように、35週までアスピリンを飲ませてくれる病院もあるのに。理解がないなら「不育症のことは分からないから杉先生に任せます」っていうスタンスを取ってくれたらいいのに。

思考停止して28週以降はダメって言ってる医師がいて、そういう病院があるということ。

こんなに文句があるなら転院すれば良かったのですが、杉先生の意見を聞いて、夫の意見も聞いて、病院は変えませんでした。去年、娘を出産(死産)したのもこの病院です。

何かあったら病院を許さない

ムダな抵抗だったけど、
「もし(アスピリンを止めた後)29週から35週の間に何かあったら病院を許さない
という私の発言は、しっかりカルテに記録されていました(笑)

「アスピリン28週まで」にエビデンスがないことは『不育症学級』にも書かれています。産科医はそれも知らない、というか興味がなかった。知識を得ても教授が絶対だから何もできないんだろうけど。不育に理解がない人間が教授になってるのも虚しい実情というか。

低用量アスピリン療法
・杉WCでの一般的な飲み方は妊娠35週まで
・妊娠36週まで投与することの安全性は、既に国際的に確立している
・日本では妊娠28週以降は禁忌とされているが、28週で終了するという投与方には根拠がない

出典: 『不育症学級』

患者側からしたら、出血が多くなることより(もっと言えば自分の身体より)お腹の子の心臓が止まることの方が遥かに恐ろしいし、それは私の身に2回起きた現実なのに。毎回がっかりして、イライラして帰りました。

葛藤してきましたが、幸い帝王切開の2日前、37週までヘパリンを打っても良いとのことで、それだけが安心材料です。杉先生も「ヘパリンやってれば、アスピリンは補助だから大丈夫よ!」と言ってくれて。同じ大学病院に通っていた天使ママが、途中からヘパリン一本で元気な赤ちゃんを出産しているのも希望です。

考え始めたら不安は膨らむし、何かあったら病院を許さないけど‥

以上です。


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