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小説『葉桜の季節に君を想うということ』読んだ

今回は久しぶりに小説を読了したのでネタバレ無しでざっくりした感想。春休み中に本を10冊読むのを目標にしていたけど結局これとジョージ・オーウェルの『1984』を読み終えてやっと昨日達成できた。

この小説はポッドキャストで「読む前と読み終えた後とでタイトルの意味が全く違って見える」と紹介されていて面白そう!となって買った本である。思えば映画『オッペンハイマー』といいこの小説と言い、最近の自分の言動のきっかけの多くはポッドキャストな気がする。今年になってYouTubeを全然見なくなってSpotifyを聞く頻度が爆増したが、それもポッドキャストが原因かもしれない。(最近は1日1時間もYouTubeを見る日は無く、瀬戸弘司の動画とテラリア実況くらいしか見なくなった)

かつては探偵事務所で働き、いまは「何でもやってやろう屋」を自称して気ままな生活を送る「俺」成瀬将虎。

ある日、高校の後輩のキヨシの頼みで、彼が密かに惚れている久高愛子の祖父の不審死と、高額で布団や健康食品を売りつける蓬莱倶楽部の調査を引き受ける。

そして同日、駅のホームで飛び込み自殺しようとした女・麻宮さくらを助けたことで、運命の歯車が回り始める――。

蓬莱倶楽部の悪徳商法を調査する将虎の軽妙なハードボイルド探偵の活躍を楽しむあなたに、ラストで襲い掛かる大どんでん返し!?

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この本はいくつかの小さい章に分かれていて、章ごとに時系列や語り手が異なっている。そしてそれらの断片的な章を見せられてどういう意味かと読み進めていると、最後にはすべて繋がって圧倒的なカタルシスを得ることができるのだ。

自分はミステリーをあまり読まないので案の定著者の思惑通りに大どんでん返しの餌食となり、ウオオオ!となってしまった。あまりの驚きから最初の方のページを見返して確かに言われてみれば!となった。

裏表紙に書いてあるあらすじに「必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本です。」と書いてあるが、まさしくそうで、久しぶりに睡眠時間を削って夢中になってページを繰る読書体験ができてとても良かった。

自分がこれを読了したのは少し前の、本当の葉桜の季節であったが、特にやることがない冴えない5月に心を揺さぶられる体験をされたい人にはぜひおすすめしたい一冊である。

読み終えた後、タイトルの意味に驚く

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