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五月・東京建物見物記

ゴールデンウィークが終わった日本は7月15日の海の日まで祝日が無く、「五月病」に突入している人が周りにも多く存在している。そんな五・六・七月の暗黒期を乗り越えるべく五月下旬にどこかに行きたかった。その時ちょうど5/25-26に「東京建築祭」というものが開催され、普段は入れない多くの建物が特別公開されることを知り、大学で建築を学んでいるかわさんと東京に行くことにした。

かわさん…三重の友人。過去2回一緒にコミケに行った。建築関係に詳しい。横浜が東京の東にあるのか西にあるのか分からない。


5/25 建物巡り+日本に1店のスタバ+寄席

やはり夜行バスはなるべく避けたいものである。3列独立タイプを予約できたので歓喜していたがあまり眠れなかった。前日あまり眠ってない状態でもこれなので自分は夜行バスで眠れないマンであることを受け入れた方がいい。そんな不完全燃焼状態で曇りの池袋に着き、予定から50分ほど早着して旅が始まった。

池袋着なの初めて

今回もいつも通り事前にプランを立ててWebサイト化してかわさんに共有していて、プランでは朝一緒にドトールを食うことになっていたが空腹が限界だったので黙って朝マックに行った。食い終わったらかわさんのバスが到着している東京駅に行って合流した。あちらも早着していたらしい。

東京駅でドトールに行き(私は2回目の朝食)、まずは日本に1店しかないSTARBUCKS RESERVE® ROASTERY TOKYOを目指して中目黒へと向かった。

世界に6店舗 4階建てである

外見からしてただならぬ雰囲気を醸し出しているこのスタバは一体何が特別なのか。簡単に言うとお酒が提供されているのである。コーヒーを用いたカクテルを出すバーが3Fにあり、私たちは4Fの屋外で朝から酒を入れた。

レールの中はコーヒー豆がミニ四駆のように駆け巡る
中央は1F-4Fまで吹き抜け
3Fのバー
右の細長氷がきれいだった

内装のすごさに感動したり、かわさんの建築工学語りを面白く聞いていたりしつつ、向こうに東京のビル群を望みながら、あまり飲んだことのないコーヒーのお酒を味わった。曇りだった空はここらへんで快晴になり結構最高の気分になっていた。

パタパタ式の表示器があった

朝からスタバで酒を満喫したところでメインの建物巡りへと出発した。東京建築祭では主に「日本橋・京橋」「銀座・築地」「大手町・丸ノ内・有楽町」「その他」の4つのエリアの建物が特別公開されている。この4エリアはざっくり言うと東京駅周りに割とコンパクトにまとまっているので2日で全建物を回るプランを立てた。詳しい場所や公開されている建物のMAPは下のとても見やすい公式パンフレットを見てほしい。

https://tokyo.kenchikusai.jp/wp-content/uploads/2024/05/Tokyokenchikusai_Pamphlet.pdf

まずは中目黒から地下鉄一本で日比谷に行き、「大手町・丸ノ内・有楽町」エリアの建物を見物するプランだったが、日比谷公園から思いのまま歩いていると、気付けば皇居をぐるぐるしていた。自分は当日のプラン変更が大好きなのでそのまま行くことにし、ビル群のど真ん中に未だ残る江戸城跡を九段下に抜けて歩いた。

国際ビルヂング・帝国劇場
華麗な建物群の逆側で今も堀は水を湛える
ビル群の中に残る江戸

途中通り道にあった日本武道館を見たりしつつ神保町の古本屋通りを抜け、「その他」エリアの建物を見に行った。主に室内がメインなので写真は無いが、どこも面白い構造をしていて、かわさんの語りを聞きながら構造を理解しつつ歩いた。

その後は「銀座・築地」エリアを見に行き、昼飯に「てんや」に行った。自分が東京に行ったらほぼ必ず行く大のお気に入りチェーン店である。(関西にもっと増やして)

本当にうまい!!!!

てんやには外国人が大量に並んでいた。やはり日本と言えば寿司・天ぷらのイメージが強いのかもしれない。余談だが今回の旅では以外にもアジア系の外国人観光客はあまり見られず、欧米の人がとても多かった。英語だらけで中国語があまり聞こえてこないのは新鮮だった。

築地本願寺
歌舞伎座 右が地下鉄駅の入り口になっていて面白かった

その後は「大手町・丸ノ内・有楽町」エリアを見物して、割と歩いたところで「国立新美術館」へと移動した。今回の旅は基本的にかわさんの行きたい場所についていくもので、ここもその1つだった。

展示室の出口の椅子でめっちゃ長い間夕方のビルを見ていた

展示を見て少し座って休んだ後、今日最後の目的地である寄席に行くために移動した。東京には寄席を見る場所が主に2つあるが、今回は私が特に好きな「新宿末廣亭」に行くことにした。入場締切は19:15なのだが、19時頃に入場すると半額以下に割引されるので、初めて寄席を見るかわさんには短時間で最後の最もおいしい部分を見られて良いかなと思った。

新宿の飲み屋街に佇む寄席

正直言って寄席はあまり同年代がハマるとは思えず、普段は1人で行くので一緒に行くのは少し心配だったが、それは杞憂でかわさんはとても寄席が面白かったらしい。父以外で寄席を一緒に見られる人ができたのはとてもうれしいことである。終了して20:30、この日は特別に21時以降も深夜寄席というのが開かれていたが、池袋の快活クラブのチェックイン時間が迫っていたので飲み屋街の雰囲気を楽しみつつ私たちは移動した。

ちなみに移動の途中で国会議事堂に行ったがライトアップは消えていて、おまけに警備員が何人か接近してきて怖かったので逃げるように退散した。

快活にチェックインして無料シャワーを浴びて今年初の半袖に着替えたら、お待ちかねの飲みタイムである。いつもは新橋の「串だおれ」で食べ飲みするのがすっかり夜の定番になっていたが、今回は池袋で適当に入ろうということになり、結局2分くらい歩いてすぐ焼鳥の居酒屋「とりいちず」で飲むことに決めた。

今回の旅程は割と節約めであり、2日合わせても交通費が約2000円に収まっていた。そういうこともありここで金を使わないでいつ使うのかということで焼鳥を食べて酒を飲みまくった。自分はねぎまのねぎが食えなかったので焼鳥に苦手意識があったが、この前神戸でやった義務飲みで焼鳥のうまさに気付いて焼鳥モチベが高かったので、テンション爆上の状態で食いまくった。(商品が来た瞬間に食ったので写真はありません)

2人とも割と満足するまで食ったので店を出て、2軒目に行くという案もあったが結局コンビニで酒などを買ってベンチ飲みした。冬コミの時の蒲田でもそうだったが、1軒目の後の外飲みはとても気持ちよくて最高になる。京都の鴨川河川敷で飲みたい奴はいつでも俺に連絡ください。

2本追加で飲んでゆっくり快活に帰った

そんな感じでさすがに良い感じに酔いつつ、くだらない話で30分ほど笑って快活に帰った。前日まで人生初の若干の不眠症で悩んでいた自分だったがこの日はすぐに眠ることができた。

5/26 建物巡り+温泉

2日目、なんか予定より早く起きたので一人で適当に歩いていたらデカい公園を発見した。門があって8時まで閉まっていたので8時になった瞬間に入って持ってきたKindleで適当に朝の読書をした。(ちなみに自分の旅行荷物はとても小さく、着替え歯ブラシ充電器財布スマホ以外には電子書籍リーダーのKindle Paperwhiteしか入っていない。小学生みたいなリュックで旅行していることを友人やバイト先の人にまで指摘されている。)

かわさんが目覚めた後朝飯を軽く食い、人生初の西武に乗って花小金井まで移動した。個人的に西東京のゆったりとした雰囲気は岡山市民としては少し落ち着く風景だった。

きょう初めに行くのは東京建築祭とは関係ない施設で、小金井にある「江戸東京たてもの園」である。ここには和洋様々な建物が保存されていて中に入ることもできる。かわさんが好きな建築家の建物もあるようで、説明書きや図面を撮りまくっていた。自分としてもここはずっと行きたいと思っていて、夏コミや冬コミの時も来ようとしたが、両日とも閉館していたのでやっと念願が叶って今回行けて良かった。

旅館に行きたくなった

割とボリュームのある見学をして西東京の武蔵小金井から再び中央線で都心方面へと戻った。途中神田で降りて、東京に行くとだいたい食う「伝説のすた丼」を食いに行った。

久しぶりに塩すた丼 これもウマイ!!

その後は残されていた「日本橋・京橋」エリアの建物を見物し、昨日見られなかった東京駅ステーションホテルの回廊も見に行った。なお、日本橋から東京駅まで移動するとき、かわさんの足が限界を迎えたので今回も夏コミの時のようにサプライズでTaxi GOを呼んだら、前回同様また到着1分前にバレてしまった。個人的には目の前にタクシーが止まるまでバレなかったら成功なのだが、もう少し怪しまれない間のもたせ術を身に着けた方がいいのかもしれない。

三越本館・三越劇場
日本橋
国道1号はここ日本橋から始まる
いつも通る東京駅の改札を回廊から見下ろす

これで東京建築祭の特別公開はすべて見終わったのでここで帰ってもいいのだが、最後に自分の見たい所も1つ入れ込もうと思い「東京都現代美術館」に移動した。

このデザインの時点で良すぎ

自分は意味不明な現代アートが大好きなのでここはぜひ行きたかった。建物の外見もなかなか面白く、かわさんも予期せぬ良建物に喜んでいたが、それよりも足が限界すぎて真顔になっていた。関係ないがこの日はちょうどMoMA(ニューヨーク近代美術館)のTシャツを着ていたので現代アート意識高人間に見えたかもしれない。

神の空間

500円で見られる常設展は期待通りの意味不明なものから、分かりやすい綺麗な写真まであってとても楽しめた。しかしかわさんの足痛はそれどころではなかったので本日最後の場所、「らくスパ1010神田」に向けて移動した。

東京駅の隣の駅の近くというTier SSのアクセスにもかかわらず520円で温泉に入れるのですっかり旅の締めの定番となった神田のらくスパだが、歩きまくった今回は一段と至福の時間だった。風呂から上がるとコーヒー牛乳を飲み、1つ下の階で酒と料理を注文して夜飯を済ませた。ここは2人とも本当にお疲れ様といった感じだった。

カルボナーラうどんうまかった お疲れ!

自分はこのあと秋葉原まで歩いてから東京駅に行く予定だったが、かわさんは足が限界だし、この気持ちいい風呂上がりの酔った気分のまま帰った方が最高だと思うので先にタクシーで東京駅に行ってもらった。昼乗ったタクシーに感動したかわさんは料理を食いながらTaxi GOをインストールし、なんか友達招待みたいなのを使ってお互い2000円分のクーポンを手に入れた。今度大事な1限遅れそうな時使いますね。

かわさんと別れて自分は秋葉原まで10分ほど歩き、個人的に最後の楽しみにとっておいたYostar OFFICIAL SHOP JR秋葉原駅店に行った。自分はスマホにゲームが2つしか入っておらず、どちらもYOSTARの「雀魂」と「ブルーアーカイブ」なので完全にYOSTARの犬である。

こいつに生活習慣を破壊されている

秋葉原から山手線で5分で東京駅に着き、お土産を買ったかわさんと合流。東京駅は始発駅なので新幹線は自由席でも座れると思っていたが満席で、1本送って無事着席した。その新幹線も結局出発時には立ち客が出て、それは終点1つ前の京都まで続いていたので余裕をもって終電前提のプランを組まないで良かった。今回一番の安堵ポイントである。

またきます

おわりに

なんか今回は1泊2日なのに相当分量が多くなってしまった気がする。現在1時間かかってここまで4,885文字だが、少しでもそのパワーを大学のレポート執筆に活かしてほしいものである。

この旅が終わるといよいよ7月後半まで旅の予定が無い激暗黒期に突入するわけだが、まあ曲を聞いたりうまいものを食ったりして乗り切ろうと思う。今年の夏こそキャンプに行きたいね。

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