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タピオカ旅行記

「ママちゃん、あした幼稚園から帰ってきたら、一緒にタピオカを飲みに行こうよ!」とチビコが言ったので、「いいよ!じゃあ行こう!」という事になった。

チビコの言っているタピオカというのは、港街のショッピングモールの中にある。
そこまでの道のりは、家から最寄りのバス停まで歩いて20分、一時間に一本のバスに乗って25分っていう感じだから、チビコとしてはなかなか特別なお誘いなのである。

基本的に人の歩いていない景色の良い坂道を2人、フザケながらバス停まで登っていく。

わざわざツツジの隙間を通ってくるチビコと待ち合わせ、カタツムリの確認、猫の尻尾草で毛玉をづくり、階段の手すりで鉄棒、路肩の石の上をグラグラ歩き、つまんない道では信号ごっこ。「きいろー」「あおー」「くろー」など適当に言うとノリノリでダッシュのスピードを変えるというやつ。

「バスは1時間に一本なんだから、早く!!もう間に合わないよ!」とはよく言っちゃうが、そんなこと言ったって苦しげに進まない。
結局私達はフザケて『くろー!(超ダッシュ)からの漆黒!!そこであか』とか言うほうがよっぽど合ってるし、よっぽど早いのだ。


手をつないでぼーっと2人で、午後の静かなバスに乗る。
ショッピングモールでタピオカ2つ買って、外国人だらけの船着き場へ。キノコ型の鉄の出っ張りに座り、背中をくっつけ合って冷たいタピオカミルクティーをダラダラ飲んだ。
100均で、蛍光色のなんか入ってるジュースをみて「これはやばいって」「いや、チビちゃんは知ってるんだよママ!こっちのブニブニ入りはヤバイけどこっちの四角いの入りは全然ヤバくないんだ。アイスにしたらいいと思うんだよね〜。」とかニヤニヤけっこう粘るから買ってあげた。
それだけ(笑)最高の旅だった。


帰る時間だわ、と言ったらチビコははにかんで「ママちゃん、ちょっとしゃがんで」と言う。「おんぶ?いいよー」と背中に乗せてお互い充電。帰り道って不意にくっつきたくなるよね、ちょっとさみしいっていうかね。と思いながら。「はい終わり!チビコの好きな急階段だよ!」「よっしゃー!」と走っていく。

薄いピンク紫になってきた空。バスの中で「ママは眠くなっちゃった。」と言ったら「うん、起こしてあげるから寝ていいよ。」という。

「大丈夫だよ、耳は眠くないから。目だけ眠い。」
「耳も寝ていいってば!ほらっ」
「やめて耳に指を突っ込まないでくれよ!!」
と最悪の展開になったが程なく私は寝た。寂しいかな?と思って寝ながら手を繋ごうとしたら、
「て、つながないとねれない?」
って、、優しいお姉さんみたいな口調で言われたので「大丈夫」と小声で言って手を離し、しばらくドキドキしながら、やっぱり寝た(笑)

戦利品!





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