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愛別離苦

「感動葬儀。フューネ」です。

愛別離苦(あいべつりく)とは愛する人と別れなければならない

苦しみのことです。

誰もがこの苦しみから逃れたいと思うからこそ、昔から死というものに

対し忌み嫌うという習慣が生まれています。

結果的に「葬儀」という言葉が重いのは愛する人との別れを示唆して

いるという側面を否定できないものだからでしょう。

生きていくことは様々な苦難を乗り超えていくことなのですが、

生きているということは誰かを愛することに繋がります。

単に恋人だけでなく、子供、家族、同僚、友人そして隣人までも。

最近のお葬式を見ていると愛するべき存在との別れが充分に出来て

いないように感じます。

人間関係の中で、愛するべき範囲が狭くなっているのでしょうか。

いやそうではないと思います。

今も昔も人が人である限り、人によって多少こそあっても、愛する人の

範囲は変わっていないはずです。

愛する家族の別れだから、義理を排除したいから「家族葬で」

というニーズは現代において主流になりつつあります。

葬儀社の社長として、家族葬を今更否定するつもりは毛頭ない

のですが、本来の家族葬とはお亡くなりになられた方中心に

「愛」というキーワードで結ばれた人々の集合体でなければならない

と思うのです。

葬儀社の仕事というのは言ってみれば「愛別離苦」という苦しみに

陥っている人々の心を少しでも早く癒してあげることです。

専門的にはグリーフケアという言葉で集約をされますが、

葬儀においてそもそも、お亡くなりになられた方が愛していた人が

集まって頂けなければ、解決することが難しいものかもしれません。

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