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FDM分析:打者Amazon編

購入前(購入時)の心証

自分自身もAmazonのPrime会員であり、実際にサービスを享受している状況であった。また株価が2200ドルと高いなーと感じていたが、1対20の株式分割が控えているということを知り、株式が分割されることによってこの銘柄は多くの人が買い求めるだろうと考え、購入を検討していた。また最高値から40%ほど下落していたため、かなり割安になっているのではないかと考えていた。ただ前回のGoogleの時と同様で、この判断は単なる勘であり、投資ではなく投機であった。だから改めて分析し、AMZNについての理解を深めて、これからの投資活動をどうしていこうか考えを詰めていこうと思う。
AMZN 平均所得単価. 110$   保有株数20株

会社の概要

アマゾン・ドット・コムは米国のオンライン小売最大手・テクノロジー企業。日用品、書籍、CD・DVD、ゲーム、家電、衣料品など広範な商品販売を世界各地で運営し、出品・受注・梱包・発送サービスを行い、会員制「アマゾンプライム」を展開。クラウド、デジタルストリーミング・サービスを提供、オンライン薬局も展開する。本社所在地はシアトル。

定量分析

AMZNのFDM分析

AmazonのFDM分析

営業利益

営業利益が大きくマイナス成長になってしまっているのが目立つ。それによってPERがマイナスに沈んでおり、全体として苦手なゾーンが多い印象。本来としては赤字経営も辞さない企業であったが、近年は黒字に転換していた。しかし、喫緊赤字転落しており、売上高などは成長しているものの、営業利益が落ちているのが痛い。

同業他社のFDM分析

同業他社のFDM分析

まず中国独特の中国政府と言うリスクがあるため、割安だと言う事だけで飛びつくのは難しい。FDMというところもあって、国家というリスクは持続的な投資には大きなハードルである。中国のECであるアリババは売上高や粗利率が停滞しているが、営業利益率が高い水準の伸びを示している。現在のPERは50倍程度になっている。ただ昨年のPERが20倍程度と言うこともあって、現在の水準は昨年と比べると割高感がある。心証としては買い時を逃したと言う結論になる。

アルゼンチン発祥の中南米最大のECであるメルカドリブレ。その成長率は目覚ましいものがある。ただそれと同じくらいPERやEBITマルチプルも高くなっており、成長の勢いは魅力的であるが割高なのではとも感じてしまう。

定性分析

SWOT分析

● strengths(強み)
1. オールマーケットに対応する強みを持つ。
2. 可視性が高く、消費者は商品の信頼性に手を出しやすい。
3. 巨大な物流網による高い効率性がある。
4. クラウドサービスや人工知能、API等最先端技術をリードする。

● weaknesses(弱み)
1. 長時間の非正規労働員や低賃金問題に対する批判が相次いでいる。
2. 商品偽物や偽レビューなどの信頼性問題が社会問題化している。
3. 新サービスの展開に対しての情報開示が十分ではない。

【外部分析】
● opportunities(機会)
1. 電子商取引市場の成長による拡大期待がある。
2. 物流網を利用した配達手法の改善が進んでいる。
3. 商品・サービスラインナップの拡大により、競合他社との差別化を図れる。

● threats(脅威)
1. 独占禁止法の違反への批判とともに、競合が増えており、市場シェアが低下するリスクがある。
2. 電子商取引市場におけるプライバシー、個人情報保護といった問題点が、ブランド価値や顧客数に悪影響を及ぼす可能性がある。
3. 通貨為替変動や貿易政策の変化等の国際的な問題により、ビジネス環境が変わる可能性がある。

4P分析

【Product(製品)】
Amazonは、オンライン上で様々な商品を販売することができる。これには、本、家電製品、衣料品、食品などが含まれる。また、Amazonは、自社のブランド製品やAmazon Web Servicesなどの技術ソリューションも提供している。

【Price(価格)】
Amazonは、低価格と高品質を提供することで知られている。また、Primeサブスクリプションを通じて、配送料や配送時間の削減によって顧客に割引を提供している。

【Place(販売場所)】
Amazonの製品は、インターネットを通じて販売されている。Amazonは、世界中の顧客に商品を提供しており、物流部門に積極的に投資している。また、フィジカルストアを展開し、書籍店、食料品店、おもちゃ店などの小売店に進出している。

【Promotion(プロモーション)】
Amazonは、顧客に対して広範なプロモーションを行っている。これには、割引キャンペーン、セール、広告、ポイント還元、口コミマーケティングなどが含まれる。また、Amazonは、Prime会員に対して独占機会や特別割引を提供することで、忠実な顧客の獲得に取り組む。

5フォース分析

1. 競合力の高い代替品の脅威:Amazonはインターネットリテーラーとして唯一無二のポジションを占めているため、代替品の脅威は比較的低いものと考えられる。ただし、Amazonのような大手企業が成長するにつれ、小さな競合企業も成長することができ、競合する場合もありえる。

2. 顧客の交渉力:Amazonの顧客は非常に幅広く、誰でも手軽に利用することが可能であるため、顧客の交渉力はかなり高いと考えられる。Amazonは、顧客満足度を維持するために常に価格やサービスの見直し、改善に努める必要がある。

3. 供給業者の交渉力: Amazonは大量に商品を購入するため、供給業者にとっては重要なパートナー。よって、供給業者の交渉力は比較的低いと考えられる。ただし、Amazonは独自の製品やブランドを展開し、供給業者に依存しないビジネスモデルに移行することもできる。

4. 新規参入の脅威:Amazonはインターネットリテーラーとして圧倒的な先行者利益を持っている。ただし、他の大手企業が同様のビジネスモデルを模倣することは可能であり、新規参入の脅威が常に存在する。

5. 業界内競争の激しさ:Amazonは業界内での地位をほとんど独占しており、競争の激しさは比較的低いと言える。ただし、強力な競合者がAmazonに挑戦する可能性もあるため、業界内競争は変化する可能性がある。

自分なりの結論

amazonはやはり数字で眺めてみても巨大であった。しかし現在の局面においては苦戦をしていることが成長率から読み取れる。ただ赤字転落した企業に対してつけられた株価は100ドル超えとこの企業への期待の高さが感じられる。自分としても株価が90ドル台に入ってくればもう一度エントリーしてもいいのではないか、と感じた。ただ不景気が騒がれている今、近日ある決算発表は必ずチェックし、内容を吟味しての判断にしないといけない。

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