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子育てインタビューに寄せられる感想の中で
「お父さんの子育ても読んでみたいなぁ」というお声をいただき、
「確かに!!」と思ったので、今回はお父さんにお話を伺いました。
真っ先に頭に浮かんだのが「うけさん」です。
自然を愛し、自然に携わる仕事と趣味を持ち、リーフアーティストとしても大活躍のうけさん。うちの娘の「森の師匠」でもあります。
それでは、うけさんのフツウの子育て、どうぞ!
 

子どもが楽しんでいる姿を見るのが好き


現在、社会人2年目の長男Kくんの子どもの頃を振り返ってもらうと、
数字が好き、線路や道が好き、これらに関する記憶力が抜群に良い、
方向感覚が優れている、などなど、楽しかったエピソードと共に、
Kくんの素敵なところを沢山教えてくれました。

生き物や植物が大好きなうけさん、
知らない道や線路がどこへ繋がっているのか
歩いて探検するのが好きなKくん。
2人でよく近くの公園や線路沿いで散策して遊んでいたそうです。
2人の興味はバラバラで、それぞれが自分の時間を楽しんだとか。
(ここ面白いですよね!親って子どもの興味に付き合って
「遊んであげる」とか「そこから将来的な何かに繋げよう」等と
しがちですけど、うけさんは「それぞれの時間を楽しむ」のです)

Kくんは、お父さんの好きなこともちゃんと知っていて、
線路沿いに生えている植物を指さし
「ほら、お父さんの好きな〇〇じゃない?」などと教えてくれたそう。
(優しい!!)
Kくんは線路散策を楽しみ、うけさんはその道すがら
植物や生き物を楽しむ。
まさにどちらも満足するwin-winな時間ですね。
うけさんに「自分と興味関心の違う子どもと遊ぶのは
大変ではなかったですか?」と尋ねると
「子どもが楽しんでいる姿を見るのが好きだったんですよね~」
と目を細めていました。
 
好きなもの、好きなことに集中できる力や、
人の好きなもの、好きなことを大切に出来る優しさは、
こんな関わりの中で育まれるのかもしれません♪
 

娘がお父さんのことを友人に楽しそうに話してくれる


うけさんには娘さんも1人います。長女のHちゃん。
冷静沈着、リーダーシップがあり、いつも頼られる存在、
責任感が強く負けず嫌い。
Hちゃんのことを話すときにも、良いところしか思い浮かばない、
という様子で次々と楽しげにお話してくれます。
でも、大学生になったHちゃんと話すのは
少しだけ緊張するのだとか(笑)
お父さんあるあるでしょうか?
そんなHちゃんとの嬉しいエピソードを2つ話してくれました。

1つ目はうけさんが単身赴任で地方に3年間住んで居たときのこと。
「お父さん、3年間居ないとは思えなかった。存在感が凄かった」
とHちゃんに言われたそう。
それもそのはず、うけさん、1日に5回も6回も
自宅に電話していたらしい。笑
それは「子ども達に寂しい想いをさせないように」
なんていう子育て心からではなく、
純粋に「今、言いたい!」と思うようなことが起きたときに、
奥さんに電話するんだって!
「炊飯器のスイッチ入れ忘れて、ご飯が炊けていなかったよ~!」
とボヤくためにひと言電話する。
それに嫌な顔せず楽しげに応えてくれる奥さん!最高!!
そんなやりとりを毎日見聞きしているんだもの、
そりゃあすごい存在感ですよね。
 
もう一つは、Hちゃんがうけさんのことを
楽しそうに友達に話してくれているのが嬉しいのだとか。
Hちゃんは友達にお父さんの話をするけど、
お友達はお父さんの話なんかしない。
「うちのお父さんは一般的なお父さんではないと思っていたけど、
みんながこんなにお父さんの話をしないってことに少し驚いた」
と、Hちゃんが話してくれたとか。
 
私が「親としてどうありたいと思っていましたか?」
と、質問したときに話してくれたエピソードでした。
「子どもが友人に自慢したくなる、
話したくなる親になれてるなら嬉しい」とうけさん。
 
ここでも注目すべきは「子ども目線」なんですよね~。
「親としてこうあるべき、こうすべき」ではなく、
「子どもから見てどうか」という視点。
素敵だなぁ、と思いました。
 

母も自由!!


ところでパートナーとはどんな関係性?という質問に、
うけさんの表情はますますほぐれます。
「Bちゃんも自由な人!」だそう。
(うけさんはパートナーを「お母さん」ではなく
Bちゃん、とニックネームで呼びます)
時には遠い街まで、毎週末のように
好きなアーティストのライブに行くこともあるBちゃん。
夫婦で好みや趣味は全く違うけれど、それが面白くて良い!
と、嬉しそうに話してくれます。

「Bちゃんが好きなことで家を空けたり、
家事ができなくても文句言わないんですか?」と尋ねると、
「文句は言いませんよ!お互い好きなことをしているので」
と、当たり前のように答えてくれました。
「それとBちゃんは私の母ともすっごく仲良しなんです。
帰省すると母だけでなく、母の友達までBちゃんを
大歓迎するくらいなんですよ」と。素敵な関係ですね~!
 
夫婦でフラットな関係を築いているうけさん。
お父さんとして、お母さんとしての役割ではなく、
「1人の人間として」のあり方が伝わってきます。
気負わず、自然体で、楽しそう!

大変なときも少しはありました


うけさんの子育て話にはちっとも苦労話が出てきません。
「どうなるかな?って心配になったことはありませんか?」
と尋ねてみると、うーん、と考えて
「あ~~、娘が体調を崩して
何年か学校に行けない時期もありましたけど、
家の中では楽しく過ごせていたし、
勉強もまだ教えられる範囲だったので、
のんびり過ごしてましたね~。
そのうち調子が良くなって、大学ではしっかり
一人暮らしをしていて、良かったなぁと思いますね」と、
1つの思い出を語るようにニコニコ話してくれました。
 
先はどうなるんだろう?学歴は?就職は?などと
将来にフォーカスするのではなく、
常に「今の子ども」にフォーカスしていたんだなぁ、
とお話を聴いていて感じました。
Hちゃんにとっては、ものすごく居心地が良く、
ゆっくり前進できて安心しただろうなぁ。
 

子育てで大切にしてきたことは「まず自分が大事」


最後に子育てで大切にしてきたことは?という質問に、
しばし考えて「子育てでこうするべき、というのは特にないんですが、
とにかく【まず自分が一番大事】ってことですね」

おおおお!紀子、静かに感動。

「家族はみんな性格や興味が違うけど、
みんな自分が大好き、人生を楽しんでるし自分を楽しんでいる。
これは私もBちゃんも、~~すべきとか、ガマンとかしないで、
自分の好きなことをして自分を楽しんでいる姿を、
子どもたちが見てくれていたからだと思うんです」
「子どもたちも好きなことをして、
自分を楽しんでくれたら、一番嬉しい」
うけさんはとっても幸せそうに話してくれました。
 

さいごに


いやぁ~~、こんなにシンプルに子育てできたら
最高に幸せだなぁ!と思ったインタビューでした。
ついつい親という生き物は「子どもに~~なってほしい」
「こんな子に育てたい」とゴール設定してしまいがち。
しかも「大人目線で」

うけさんの子育てには「自分を楽しんでくれたら良いな」
という想いは持ちつつ、「そのために何かをしてあげた」
という形跡は見られませんでした。笑
ただ、「親が自分を楽しんでいる」姿を子どもが見て育った。
(もちろん衣食住など親としての義務は
当然しっかりと果たした上で、です)
今、うけさんの子どもたちは自分を楽しめる、
人生を楽しめる大人になっています。
「幸せに生きる」って、とことんシンプルなことなんだなぁ、
と改めて実感させられた、
うけさんのフツウの子育てでした♪面白かった~~!
うけさん、ご協力ありがとうございました!
 

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