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読んだ観た聴いたもの感想ざっくり書く 2021年8月16日~8月29日

隔週ペースになりがちだなー。でもまあなんとか、なんとか…。

▼マンガ
・『【推しの子】 5』(赤坂 アカ,横槍 メンゴ/集英社/ヤングジャンプコミックス)
2.5次元舞台編は恋愛要素はぐっと薄くなり、この「2.5次元舞台」というエンタメ制作の裏側を掘り下げていく。脚本に納得できない、漫画家としての才能はものすごいが社会性に難ありの原作者、いっぽうで社会性のあるその師匠漫画家、原作者との腹を割ったディスカッションの末に尖った脚本を仕上げる脚本家、それに刺激される役者たち。ガラスの仮面だなあ。面白い、面白い…。
「作品」に携わる人間の中で、「作品」を悪くしたいと考える人なんて、一人もいない。

・『ほしとんで 5』(本田/KADOKAWA/ジーンLINEコミックス)
完結。うーーー、もっと長く読みたかった気もするけど、長くなればなるほど硬派になって読みやすさも減ってしまうのかなー。楽しかったです。そういう意味で、振り返ると『数字であそぼ。』に読み味の近い作品だった。

・『病める惑星より愛をこめて 1』(本田/秋田書店/ボニータ・コミックス)
で、そんな本田さんの楽しみにしていた新作。SFか~どんなだろ、と思いながら読み始めたら、思っっっったより重たいお話でちょっとびっくりしてしまった。うむむ。これもなかなか難しそう。

・『#離婚して車中泊になりました』(井上いちろう/朝日新聞出版/ソノラマ+コミックス)
なんとなく興味が湧いて読んでみたエッセイ作品。Twitter発。淡々としたテンションは『アルキヘンロズカン』を少し思い出させるけど、あそこまでヘビーさはない。『ノマドランド』のあっさり日本版みたいなところもあったかな。
著者の方のその後はあえて調べたりしていないけど、健やかであってほしいな、と思います。

▼ドラマ
・『全裸監督』シーズン2 5~8
シーズン2も無事完走。楽しんだ。楽しんだけど、まあ納得はできないよね…。
ヒロインのモデルの方の権利の件、「英雄化すべきでない人物を英雄化している」という声も、たしかにな、と思う。後者に関しては、結末ギリギリまではそうでもない気がしていたのになー。
最後に喪われる人物が彼、というのがいちばんつらいところだった。ベースが実話だから何がどこまで「作品」なのかはわからないけれども。
総合すると映像美を楽しむ作品だったかな。個人的には。

▼映画
・『フリー・ガイ』
ゲームやらないんだけど楽しめるかなあ、と思いつつ、そういうツイートを見たりもしたので、とにかく楽しみたい!という気持ちで4DX鑑賞。結果、楽しかった!!!!
ゲームのモブキャラが自我を持ちヒーロー化していく、その素因は開発に関わったある男女にあり、「ガイ」の物語の外側で、このふたりとゲーム販売会社の社長の確執の物語が、エキサイティングな展開と演出たっぷりに繰り広げられる。
綺麗にすべてを回収していき、ポリコレとそれにまつわるいろいろにもそっと触れつつ、全員がハッピーな結末にたどり着く。
観て良かった作品でした。

▼ライブ
・8月21日(土)「橘高文彦&本城聡章 弾き語り Acoustic Live Tour」@吉祥寺Star Pine’s Cafe
ワクチン完了後、初のライブ。というか、今の波になってしまってからは、完了するまでは有観客ライブは控えようとは思っていた。何なら完了していてもちょっと迷いつつ、の参加。1年4ヵ月越しの延期公演。
演奏はもとより、この間に心が折れかけたけれど、いざ準備を始めれば本番その日はちゃんとやってくる、その積み重ねを続けていくことなんじゃないか、今は。という趣旨のお話が沁みた。
演者は観客以上に、ヒリヒリする中で生活されている。
KF94マスクでしばらくうろうろしてから入場したら軽~~~い熱中症みたいになってしまったようで、帰宅後頭痛。早く涼しくなってほしいな。

・8月29日(日)筋肉少女帯「夏の夜の今年初めての筋少!」@恵比寿LIQUID ROOM
筋肉少女帯の、そしてファンたる我々のホームオブホーム、リキッドルーム。来場はFC会員のみ、かなりみっちり椅子が並べられていたけど、少なくとも自分の周囲は2重マスク・終始無言・消毒液かウエットティッシュ持参勢が多くてほっとした。絶対に感染者、発症者を出してはならない、という意識で団結していた気がした。
ライブは、すばらしかった。
去年の秋、六本木EXシアターで有観客ライブが行われたときは、こんな悪夢のような状況ではなくて、それこそ、少し落ち着いた中で、つなぎとしてのやり方の模索、という感じだったけど、今となっては、もうこれがギリギリなんだ、という状況。そして六本木みたいな大箱じゃない分、(ものすごくいろいろ頑張ってくださってはいたけれど)不安感もある。でも、このサイズで、この距離で、リキッドルームという場所で彼らを観ることで、こんなに特別な感慨が湧くとは思わなかった。
必要火急な夜だった。万が一のことがあって、この日のライブ参加で責めを負うことがもしあっても、私はそれを受け入れる。
生きるのに絶対に必要な音楽が、舞台が、文化がある。
情勢はもちろん、仕事のこと、体調のこと、いろんなストレスがあったんだなあと思う。ストレスを感情として昇華することが、私は筋少と水戸さんのライブでしかできないところがある。
そうじゃなくなりたいと何度思っても、そうなんだなあ。

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