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読んだ観た聴いたもの感想ざっくり書く 2021年6月7日~6月13日

▼マンガ
・『スケッチー 1』(マキヒロチ/講談社ヤンマガKCスペシャル)
この方は本当に、人間同士のコミュニケーションに生じる言語化しづらいイヤさを生々しく掬い取るのがめちゃくちゃ上手いと思うのだけど、上手すぎて読むのキツいと思ってしまうことがまあまああって、本作も1巻時点ではそれが勝ってしまっているという感じ。すごいことなんですが。

・『阪急タイムマシン』(切畑水葉/KADOKAWA BRIDGE COMICS)
「紙で読みたい作家である」「カバーの紙種など、装丁が作品の一部といえるくらいの働きをしている」「全1巻または全2巻で完結している」のどれかに当てはまることを紙の単行本を買う条件にしていて、本作はこの3番目に当てはまったから紙で買ったのだけど、繊細な描き込みは紙にこそ合っていて、紙で買って良かったなあと思ったし、こういっては何だが想像以上にものすごく良かった。不器用な女性たちの、地味だけど、こういうことあるよなって思うような人間関係のドラマを、阪急電車という舞台や方言の持つノスタルジックな雰囲気と掛け合わせて「タイムマシン」というワードで織り上げた、それこそ上質なニットのような1作でした。

▼小説
・『女が死ぬ』(松田青子/中公文庫)
『スタッキング可能』『英子の森』『おばちゃんたちのいるところ』と来て、文庫化されたての本作は発売と同時に購入。掌編集ということで、子どもの頃に読んで大好きだった森絵都さんの『ショート・トリップ』をなんとなく思い出したりもしつつ。
私はフェミニストを標榜することはしない。なんというか、立場上それはしづらい。のだけど、だからこそ、「女が死ぬ」「あなたの好きな少女が嫌い」「男性ならではの感性」「娘が恋人と別れると」あたりで醸される【前提への違和感】は、とてもちょうどいい温度に感じられる。そしてこの本の帯にある「『女らしさ』が、全部だるい。」には全力で共感するし、「We Can't do it!」は大声で叫びたくなるし、そういう題材とは関係ない作品群も(たまに本当にわからんな、と思うものもあるけど)大変シャレていて、総合すると、ますます松田青子さんという作家が好きになりました。
近作ではもうちょっとわかりやすくフェミニズムに寄ってるのかな、どうなのかな。いずれ読みたいと思います。

▼ライブ?
・「漫才協会中席〜漫才大行進〜」@浅草東洋館 6月11日

タイタンシネマライブに合わせて休みをとったその日の昼、錦鯉の出番ありということで、初めての東洋館へ。これが「浅草の寄席」か…!という感じでした。お客さんの属性がわからん。近所にお住まいの方とかなのかな?
ただひとつ言いたいのは、浅草の街に錦鯉はとてもよく似合っていたということ。あとオキシジェンと金谷ヒデユキさんも面白かった。

▼配信ライブ
・「タイタンシネマライブ」6月11日

配信ライブとはいっても映画館でのライブビューイング。現地チケットはとれませんでした。タイタンのチケットシステムが(というかサイトが)わかりづらくて困惑した。
期待どおりだったのはダニエルズとキュウ、初めて見て良いなと思ったのがシティホテル3号室、期待以上に良くて嬉しかったのが日本エレキテル連合、そして錦鯉と爆笑問題。
錦鯉は昼間に浅草で見たネタだったのだけど、浅草でもウケてはいたものの、こちらではぐっと面白さが増したのは、やっぱり尺の問題が大きいのかな。(単純に浅草は人が少ないというのもあったろうけど)
各組の登場前に小説の一節がスクリーンに映る(エピグラフ、というそうだ)演出がお洒落だった。全組覚えてなくて、どっかにまとめてくれてる人とかいないんだろうか。
とにもかくにも、めちゃくちゃ笑えてスッキリしました。観て良かった。

▼映画
・「ファーザー」6月13日鑑賞

「信頼できない語り手」としてある意味最強な認知症の老人を主人公に、その時間や空間認識、記憶の混乱を描いた作品で、生々しい怖さとサスペンスフルな面白さが同居している感じだった。結局、結末のシチュエーション以外、何がどこまで事実だったのかは誰にもわからない。自分の親、そして自分自身にもこんな現実がいずれやってくると考えると、それは怖い。とても。ストーリーの展開上しかたのないことだったのだろうけど、介護人が認知症患者に対してやってはいけないはずの、本人の言い分を真っ向から否定する描写があったのが少し気になった。

▼テレビ
・「ロンドンハーツ」6月8日放送回
まさのりさんだけかと思ったら隆さんも出た。奇跡の一枚かと思いきやドッキリ。まさのりさんのリアクションは薄くて逆に笑ってしまったけど、ラクガキの仕上がりとふたりでの日本エレキテル連合はめちゃくちゃ良かった。

・「ジンギス談!」6月11日放送回
錦鯉ゲスト回後半戦。隆さんに対するまさのりさんの「ひねくれ者」という評価がわかるなーという感じ。お母さまの「変なことさせられたら嫌だ」というのは本音だろうなあ。まさのりさん、今年のM-1までには奥歯入るといいんだけど…。忙しくても、なんとか事務所が時間作ってあげてほしいんだけど…。

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コミティア見本誌読書会に初めて行った。
いろいろインプット過多な週末でした。

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