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国立科学博物館の南方熊楠企画展

【国立科学博物館の南方熊楠企画展】

(過去投稿記事の転記:2018年2月28日)

初めて南方 熊楠(みなかた くまぐす)の名前を知ったのは大学での『世界単位研究』という地域学の講義の中でだったが、イギリスで百科事典を丸写したとか、語学に長けていたとか、かなり気性の激しいひとで家族が相当苦労していたとか、変ちくりんな天才として印象に残った。

その後、横浜のorbi(オービィ)内のショップで南方熊楠のキノコ彩色図の複製画(だったと思う)を見かけてがぜん興味がわく。(なぜorbiで取り扱いがあったのか謎…)

国立科学博物館で南方熊楠生誕150年周年記念企画展が開催されていて、キノコ彩色図原画とご対面。展示を見ると想像以上に奇人でストイックな人物だったようだ。知らなかったが日記を付ける習慣があったらしい。ほぼ”やったことの記録”のみでしかも細かい…いわゆるバーチカルな記録をしている日があったり……。

良く知られたエピソードのひとつに昭和天皇に粘菌標本をキャラメルの空き箱に入れて献上したというのがある(一般的に桐箱に入れる)。キャラメルの空き箱のエピソードは知っていたが、展示されていた”キャラメルの空き箱”を観て仰天した。「でかっ」。2リットル×6本入りペットボトルの段ボールくらいのサイズかな。手のひらサイズのキャラメルしか想像しておらず、うーん、百聞は一見に如かず。

南方熊楠への興味は絵画としてのキノコ彩色図だったけれど、展示資料を観ていて大学の先生の言葉を思い出した。「みなさんインプットが大事です。インプットがなければアウトプットは出来ないんですよ」。南方熊楠の思考は人並みはずれた膨大なインプットにあるんだよなあ、そしてアウトプットも大事なんだよなあとしみじみ考えてしまった。

ところで、キノコ彩色図原画は国立科学博物館のホームページから見ることが出来る。便利な世の中になりました。とはいえ、原画を観るのが何においてもイチバン。

国立科学博物館はほんとうに楽しくてもっと家から近かったらいいのになあ、といつも思う。間違いなく年パスを持つと思う。今回も弾丸でほぼ企画展だけしか観る余裕がなかったけれど、国博に行ったら…の、わたしの定番、日本オオカミだけはしっかり観てきた。えっこの子、オオカミなの?っていうくらい可愛いのだ。中型犬で一般家庭で普通に飼われていそうな可愛いヤツなのである。国立科学博物館には忠犬ハチ公もいてこちらは大型犬。秋田犬だから当然と言えば当然なのだが、初めて観たときは、えぇっおっきいなー、とびっくりした。やはり百聞は一見に如かず、である。

……もうちょっと国博が近いといいのになぁ(しつこい^^)。

みなみかた


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