略年譜

ぼくの生涯を記した短い年譜の最後は
きっと
こんな言葉で締め括られることだろう

「彼はその生涯で
 たった一篇の優れた詩すら
 書かなかった
 しかし彼は
 雪の降る晩
 野良猫に看取られながら
 息を引き取るという
 幸運に恵まれたのである」

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