習い事じゃないけれど


『いつからかダンスは習うものになっていて
やめたの? って友達に聞かれたとき
やめてないよ、ってその場で体を揺らし
踊りながら言ったことを忘れない』


なみちえさんというラッパーの、横浜ニュルンベルクという曲が始まる前の、リリックというか独白。なんか妙に心に残ってて、覚えていた。

僕はイラスト教室に通うことにした。
7年間、ずっと独学で、手探りで描いてきた。他人から上手いと言われたいという野心はかなり希薄で、自分の中の世界観や、綺麗だと直感する構図や色を実体として映し出したいという気持ちが強かった。作品として完成させるときは達成感があるのだけど、それを形にするまでがとても大変で、このための手段として技術が存在するのだなと、今になってようやく痛感した。自分の中のアイデアが大きくなるにつれ、それを正確に描写できないもどかしさにとても嫌な汗が出る。


泳ぐのが好きな人でも、水飴の中で泳げって言われたらかなりきついと思う。自分はそこまでじゃないけれど、もっと自由に泳げるようになったらなみたいなのは、時々感じていた。練習や試行錯誤は嫌いじゃないから、もしその教室でひとつでも新しいヒントがあれば上出来だと思ってる。月謝制だから、あ、これ違うなってなったらいつでもやめていい。


もし通わなくなっても、それは習い事をやめただけだしね。
というか絵そのものが手段だとも捉えられるから、レゴやってもいいしゲーム作ってもいい。核になる感覚があるのなら、正直なんでもいいと思ってる。


それでもやっぱり、自分は純粋に視覚美術が好きだ。
好きな作家は偏ってるけど、絵でしか表現できないものがたくさんあるなーと思うし、まだまだ描ききれてないものだらけだ。早ければ今週末くらいから授業あるんだろうか。どうなるかな。どうにでもなるかな。

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